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6カ月で1投稿110万再生まで成長!和樂webのTikTok動画マーケティング

2020年8月にスタートしたTikTok和樂web公式アカウント(@warakuweb)。2021年1月現在のフォロワー数は1万1300人、1投稿あたりの最大再生数は110万いいね数は4万まで成長しました🎉 

「えっ! TikTokって、若い子たちが使ってるアプリでしょ? なんで和樂webが?? 」なんて考えていた和樂webスタッフ鳩(30代)も、今では毎日TikTokの個人アカウントで動画を見てワクワクして、毎週和樂webのアカウントで動画を投稿してどんな反応がくるかドキドキしています。

@warakuweb

江戸時代、生理のときどうしていたの?気になる事情を解説👀 #だれでもミュージアム #ためになるtiktok #tiktok教室 #浮世絵 #生理 #日本 #japan #ukiyoe

♬ 怪物 - YOASOBI

というわけでこんにちは。和樂webのスタッフ鳩です。

和樂webのWebメディアでは1記事あたりの最大PVが約45万。対して、TikTokでは1投稿あたりの最大再生数110万......! TikTok上で日本文化に興味をもってくださる方がこんなにたくさんいるとは。TikTokを始めたときには想像もできませんでした......!

今回は、急激に成長を遂げているTikTok和樂web公式アカウントにおける方針、投稿動画のつくりかた、LIVE配信の取り組みなどをまるっと公開します! 動画を使ったコンテンツ発信に取り組む方、SNSを運用する方のお役に立つかも? ぜひ最後までお読みください!

TikTok和樂web公式アカウントのミッション

ずばり、日本文化の入り口をつくること。これはTikTokにかぎらず、和樂webのすべてのプラットフォームに共通したミッションです。日本文化の多様な楽しみ方、ポップでカジュアルなエンターテインメントとしての日本文化を発信することを大前提に、すべての動画を制作しています。

動画のビジュアルと編集の基本方針

和樂web公式アカウントでは、ビジュアル面と編集面、それぞれに基本方針があります。TikTokで公開する動画はスタッフ3名で、週3本〜ペース(2月からは毎日1本配信予定!)で制作しているため、多様な日本文化を自由に発信してしまうと、動画ごとに大きな違いが出てしまうためです。

そこで、異なるタイプの動画が並んだり連続で動画が再生されたりしても、ある程度統一感を感じられて、視聴者が安心するよう、ビジュアル面では「浮世絵」、編集面では「だれでもミュージアム」を基盤としています。

1.ビジュアルイメージに「浮世絵」を使う

和樂web公式アカウントのほとんどの動画は、メトロポリタン美術館やシカゴ美術館などのパブリックドメインのアート作品画像(おもに浮世絵)を使って構成しています。作品が大量にあるためどんなテーマにも合わせやすく、それ自体が日本文化の入り口になっているので、浮世絵は和樂webのつくる動画にぴったりです。

▼動画の編集画面

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2.「だれでもミュージアム」的に編集する

編集方針のひとつとして「だれでもミュージアム」を掲げています。だれでもミュージアムとは、和樂webがWebメディアInstagram上で展開している、パブリックドメインの作品画像を使ったキュレーション企画です。

バーチャル上に、だれでも自由に自分だけの美術展をつくれる世界を目指したこの企画。TikTok和樂web公式アカウントの動画ひとつひとつがバーチャルミュージアムになるよう、動画を編集しています。

ゆくゆくはハッシュタグ #だれでもミュージアム に、いろんな人が投稿してくれたら...なんて狙いも。

▼だれでもミュージアムの詳細

プロットは、3つのソースから制作

基本的な方針の上で、3つのソースから動画を制作しています。

和樂webでは、動画のプロット(ストーリー)の元ネタのほとんどを、私たちの運営するWebメディアやInstagramなど他のプラットフォームから抽出しています(ちなみに編集はCapCutなどスマホアプリで行うことが多いです)。

1.Webメディアの記事や小学館浮世絵部のTwitterアカウントから、多様な日本文化を伝える
Webメディアの記事小学館浮世絵部のTwitter公式アカウントからTikTokユーザーである若い世代に伝えたい日本文化を発信しています。
プロットの作り方:記事やツイートからテキストを抜き出して要約→画像をパブリックドメインの浮世絵から選んで再構成
ポイント:カバーに興味を引くようなメッセージをいれる。1つのシーンに文字を詰め込みすぎない。説明的になりすぎないよう、ビジュアルや音楽で楽しめる動画にする。

▼元記事

▼制作した動画

2.Instagramの投稿から、海外向けの日本の魅力を伝える
Instagramで過去に投稿した「雑誌からの転載写真+外国語」を使って海外の視聴者に向けた日本の魅力を伝えています。
プロットの作り方:Instagramに掲載している英語の投稿を抜き出して要約→投稿画像を再構成
ポイント:美しい写真に合わせて楽曲も落ち着いたものに。テキストよりも写真を見せる。

▼元投稿

▼制作した動画

3.商品開発から、工芸をはじめとしたオリジナルアイテムを伝える
和樂webが企画、販売している商品の魅力を動画で紹介。機能やアイデアをビジュアルメインで伝えています。
プロットの作り方:商品のリリースや記事からメッセージを要約→画像を再構成
ポイント:商品説明ではなくビジュアルのインパクトを最大限引き出す。記事だけでは伝わらない使用感や変化も伝える。

▼元記事

▼制作した動画

TikTokのトレンドをフックに

ともすると、お堅いイメージになってしまう日本文化。従来のイメージにとらわれず、TikTokユーザーのみなさんに親しんでもらえるよう、ポップで楽しい動画を意識してつくっています。そのための手段のひとつとして、TikTokで流行しているアニメや漫画、人気楽曲を導入に使うことも。(トレンドは個人アカウントでひたすら視聴&フォローでリサーチしています......!)

アニメや漫画をフックに
「鬼滅の刃」「銀魂」「呪術廻戦」などを入り口にしたり。

人気曲をフックに
BLACK PINKやBTS、YOASOBIなどの楽曲を使ったり。

@warakuweb

メタリックなルージュに#きゅんです 💘江戸のインフルエンサーは浮世絵に描かれた遊女たちだった!👩🏻 #浮世絵 #歴史 #tiktok教室 #ためになるtiktok #日本文化 #トレンドにのりたい

♬ How You Like That - BLACKPINK

コンテンツをルーティン化しない

これは和樂web編集長セバスチャン高木からの大切なアドバイスですが「コンテンツをルーティン化しない」。

制作のルーティンや基本方針、制作のポイントはいろいろとありますが、それにとらわれて、型をつくってはいけない。毎回異なる視点で日本文化の楽しみをみつけられること。これこそが、TikTokユーザーのみなさんが和樂web公式アカウントをフォローするモチベーションにつながっているからです。 要素や構成をパターン化せず、毎回少しずつ新しい表現に挑戦しています。

@warakuweb

「ねむたそう」「いたそう」などタイトルはすべて「〇〇そう」。美女に注目してタイトルを当ててみよう!#tiktok教室 #ためになるtiktok #だれでもミュージアム #歴史 #浮世絵 #美人が好きなのね

♬ ラムのラブソング - RöE-ロイ-

TikTokLIVE(生配信)でひとつのテーマを深堀り

ここまでに紹介した通常投稿(20〜60秒の動画)のほか、ひとつのテーマを深堀りするためにLIVE配信を行っています。

形式は、フリップをめくりながらの編集部2名(和樂web編集長のセバスチャン高木とスタッフとま子)の対談。過去に2回行い、ともにフォロワー数の増加に大きく貢献しました。(1回の配信で2000人以上増えることも。)

1.浮世絵そうだったのか会議
浮世絵を視聴者のみなさんに親しんでもらえるよう現代のSNSに当てはめて一気に紹介!葛飾北斎や歌川広重をはじめとする有名浮世絵師の作品を映しながら、浮世絵が現代でいうSNSの役割を担っていたことについて、歴史と共に解説しました。

2.遊郭吉原、そうだったのか会議
『鬼滅の刃』や『銀魂』など漫画やアニメの舞台として度々取り上げられる遊郭、吉原。きらびやかで華々しい、魅惑の場所としてイメージする方も多いと思います。そんな吉原をテーマにそこにいた遊女たちは一体どんな生活を送っていたのか、どんな客が訪れ、どのように楽しんでいたのか解説しました。

▼1回目のLIVE配信、序盤の様子。ふたりとも表情がちょっぴりカタい?

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TikTok GoToアート(生配信)で美術の楽しみを発信

コロナ禍において、遠方の美術館に足を運ぶことができない人のためにスタートした企画。「アートの喜びを少しでも共有したい!」という思いのもと、美術館からの生配信をTikTokと共に行っています。

「TikTok GoToアート」と題して、2020年末から3回にわたり、3つの美術館から生配信を実施。展示作品と見どころを解説しました。

和樂webは、この企画の中で配信のディレクションや美術館とのコミュニケーション、台本制作、告知動画、記事の制作、出演まで幅広く担当しています。

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1.「東日本大震災復興祈念 奈良・中宮寺の国宝展」@宮城県美術館

2.「琳派と印象派 東⻄都市文化が生んだ美術」@アーティゾン美術館

3.「開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレック展」@三菱一号館美術館

▼告知動画

@warakuweb

アート好きもそうじゃない方も必見!ルドンとロートレック、フランスを代表する鬼才画家2人の名作をライブ配信!三菱一号館美術館で開催中の「1894 Visions ルドン、ロートレック展」の見どころを解説!1月7日19:00〜 #TikTokLIVE #gotoart #tiktokミュージアム

♬ 飛行艇 - King Gnu

TikTok和樂web公式アカウントまとめ

今回のnoteで紹介した和樂web公式アカウントのデータと方針をまとめてみました。

和樂web公式アカウント(@warakuweb
フォロワー数:1万1000
1投稿あたりの最大再生数:110万
1投稿あたりの最大いいね数:4万
1投稿あたりの最大コメント数:549

ミッション:日本文化の入り口をつくる
制作体制:スタッフ3名
投稿頻度:週3本〜(2月から毎日1本)
使用ソフト:CapCutなど

【通常投稿】
基本指針:パブリックドメインの「浮世絵」を使いイメージを構成、「だれでもミュージアム」のように1つの動画で小さな美術展をつくるようにつくる
プロットのソース:(1)Webメディアの記事、Twitter→多様な日本文化 (2)Instagram→海外向け (3)リリースなど→オリジナル商品
フック:トレンドの漫画やアニメ、音楽など
注意点:コンテンツをルーティン化しない

【LIVE配信】
基本指針:
ひとつのテーマを深堀り
配信時間:1時間
配信方式:対談
配信テーマ: 浮世絵、吉原、美術など

2021年もTikTokで日本文化の入り口をたくさんつくっていきます!これからの投稿もどうぞお楽しみに。


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