初夏の丸の内で飲茶のランチコースを
ー「ヤムチャ」ってなんかかわいいよねー
飲茶って響きがかわいい。
娘が友達から「ヤムチャ」ってあだ名つけられていたら、素直に嬉しい。
そのためにはどんな名前をつければいいかな？って一晩考えた。
・・・
社会人2年目になって、GWのありがたみがやっとわかるようになった。
社会人1年目のGWはバテて近所をふらついていたら終わった。
大学４年の時のGWは絶賛就活中だった。
大学３年の時のGWはコロナど真ん中だった。
大学２年の時のGWは新元号と重なった10連休で、もはや一周回って記憶にない。
そんなこんなで久々のワクワクGW。
気分を上げていくため、初日のランチにさっそく気になっていたお店を予約することにした。
丸の内にある中華料理の「ヤウメイ」
ミシュランらしい。
平野紗季子のインスタで見てからずっと憧れていたお店。
1ヶ月くらい前に予約した。
予約ってやっぱりいい。
仕事でムッとすることがあったときも、「ヤ、ヤウメイ、、」と心の中で唱えてグッと堪えることができた。
その日が来るまで我慢できるし頑張れる。
・・・
待ちに待ったこの日は初夏の陽気が漂いまくる快晴だった。
祝日の丸の内には人が適度にたくさんいて、でもみんなどことなく浮き足立っていて、空気が軽い。
・・・
ヤウメイの入ったビルに着く。
エスカレーターで２階に上がる。
真っ赤なゴシック体に迎えられ、予約者名を告げて店内に入る。
湯気が立ち上るキッチンの横を通り、大勢のシェフたちにペコペコキョロキョロしながら席に着く。
この日はメニューも決めて予約していたため、あとは料理が運ばれてくるのを待つだけ。
その名も「飲茶７品コース」
このお店のほとんどの人気メニューが少しずつ食べられて、なおかつドリンクの中国茶とデザートまでつくスペシャルなメニュー。
いろんなものを少しずつたくさん食べたい私のような欲張り人間にはうってつけであった。
まず最初に運ばれてきたのは「点心3種盛り合わせ」
好きな７文字は？と聞かれたら、真っ先に「前菜盛り合わせ」が浮かぶ私だが、「点心盛り合わせ」は想定外だった。
えび餃子、八角香る豆苗とえびの餃子、ホタテとえびの餃子。
（えびフェスティバル）
たれも3種類あって、醤油（たしか）、干しエビのソース、スイートチリソースがあった。
いろんな点心といろんなたれの組み合わせを楽しんだ。
しかしえびがとにかく大きかったことに印象の全てを持っていかれた。
次は「鴨肉の春巻き」
右に写っている甜麺醤のような北京ダックのたれのようなたれをつけて食べるのだが、これがとにかく優しい甘さでおいしかった。
今までの人生、春巻きには醤油一択だったが、今回初めて甜麺醤をつけることの良さを知った。
お肉はやわらかくて、きゅうりはいいアクセントになって、春巻きはパリッパリだった。
続いては香港料理屋さんでよく見かける腸粉、「揚げ湯葉とエビの腸粉」
ここに来て加速度を増すミシュラン感ビジュ。
「お早めにお召し上がりください」と言われた。
この言葉に弱い私、いつもよりコンマ速く写真を撮ってお箸を握る。
（忠実なタイプ）
もちもち生地の中のさくさくの揚げ湯葉。
急いでよかった。
この世はフライングゲットなのだ。
続いて「エゾシカ肉のパイ包み」
やってきた瞬間、卵とバターの甘さがふわり。
さくさくの香ばしいパイは、鹿肉のあっさりさとも調和していた。
続いてメインディッシュ感のある「チャーシューパオ」
ホワホワのパオを割って食べる。
豚肉の脂の甘みがとろ甘い。
くうう、おいしい。
このあたりでドリンクを追加する。
「ドラゴンパールホワイトジャスミン」という強そうな名前のアイスジャスミンティーを。
このお茶、一杯千円くらいしたのだが、強がりではなく千円払う価値のあるおいしさだった。
（強がりがゼロと言ったら嘘になる庶民だが。）
到着した瞬間甘い匂いが広がる。
そして何が起こったのか一瞬わからなかったが、その匂いは、この日私がつけていたジョーマローンのピオニーブラッシュ＆スエードと全く同じ匂いだったのだ。
今思えばそんな偶然あるか？という気もしてくるから半信半疑だけど、その時は何度確かめてもそうだったのだからそんな偶然もあるのかもしれない。
ゆっくり回る天井のファンを眺めながら、「最高の休日だねえ」とつぶやいていた。
続いては日本でいう〆の一杯、「坦々麺」
真っ白のテーブルクロス、私着用の無地のワンピース。
ここにきていきなり緊張の糸が張り始める。
結局きれいに食べることに夢中であまり味わえなかった気がするけど、スープを飲み干すくらいおいしかった。
そしてダブルアンコールを飾るのは、デザートの「カスタードパン」
このデザート、「今日のコースで1番おいしかったのは？」と聞かれたらこれを選ぶかもしれないくらいめちゃくちゃおいしかった。
最初はぶっちゃけ、「またまんじゅう？さっきもチャーシューパオ食べたんだけど、、」と思わなくもなかった。
しかし触れたときに感じた「ただモノじゃない感」
あつあつすべすべ。
そして割ったときに確信した「こいつはすごいぞ感」
カスタードがワケもわからないくらいとろけてあふれたのだ。
一口食べたら「高級版萩の月」って感じの味。
（萩の月も十分大好きなんだけど。）
卵が濃くて、どろっとしていて、杏仁をほのかに感じた。
あと5個はいけた。
・・・
食後はお腹を落ち着かせるために皇居をぐるっと。
趣味は食後のお散歩です。
休日が毎回こんな感じだったらいいのに、って思った。
けど、たまにだからいいのかなって気もした。
また次のお休みまで頑張るかあ〜
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