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#4 退職によって失った自信を、コツコツ取り戻した話し


「私は御社の役に立ちます。その証拠にこれだけ作ってきました。」
面接でこの言葉を言いたいがために、
無職の期間中、毎日まいにちロゴを作り続けました。
今回は、そのコツコツとした努力から得た自信について、
まとめてみたいと思います。

退職直後のどうしようもない不安

前職を辞めて、無職になって一週間くらい経った頃。私はとても不安でした。
周りのみんなが働いている中で、一体何をしているのだろう?
会社とうまくやれないような私はデザイナーとしても、もうダメなんじゃないか?
ぼーっとしていると、そんな考えばかりが浮かんできます。
ずっと考える時間もないほどハードに働いていたのに、
退職したことで突然自由な時間が増えこともあり、
そうなってしまうのはは当然っちゃ当然ですよね。

挑戦のはじまりは、ネガティヴな思いから

そこで思い立って始めたのが、毎日ロゴを作る取り組みです。
(この元ネタは新潟のデザイナー石川竜太さんが考案したもの。
その日にちなんだロゴを制作するというもので、
この取り組みに関連した本も出版されています。)
なぜこの取り組みを選んだのかというと、
「私は、会社に貢献できる人間だという自信を取り戻したい。」
それが一番の動機でした。
当時は、退職を通じて自分の無能さを痛感し、
デザイナーとしての自信が著しく低下していました。
毎日ロゴを制作するという、
クオリティとバリエーションが求められるチャレンジを通じて、
自分を試し自信を取り戻す。
その時は、それくらいしか方法が思いつかなかったんです。

そもそもかなり大変だぞ。と自覚があった上ではじめた挑戦だったので、
軌道に乗るまではとても苦しかったです。
部活も週末だけの文化部で、頭もそこまで良くなく、
受験勉強を一生懸命やった試しもない。
そんな、何かをコツコツ継続する経験がなかった私にとって、
毎日何かを続けるということ自体、新しい挑戦でした。
途中でめっちゃサボってしまい、遅れを取り戻すために、
1日に10個以上作るみたいなダメダメな時期もありました。(とほほ、、)
しかし、ある時を境にして、自分が変わっていることに気がつきました。
コツがつかめてきて、やらない方が気持ち悪いまでになったのです。
このことを通して、人は継続することで変わっていくんだと、
しみじみ感じたことを覚えています。

一番自分を後押ししてくれたのは、自らの努力でした

毎日ロゴを頑張ったことによって、無事少しずつ自信が回復してきた頃、
やっとの思いで、転職活動を進めました。
以前感じていた劣等感もいつの間にか薄れていて、
面接では自然に自信を持って受け答えすることができました。
私はこれだけ作れるし、努力もできた。だからこの会社の役にきっと立てる。
心からそう思えていました。

強みはこれから作ったっていいよね

転職って、過去の経験が重要視される傾向がある気がします。
でも、もしも今のスキルだけでは物足りないなと感じたなら、
その瞬間からコツコツ努力して、自分の強みを育てていったっていいはず。
毎日少しずつ頑張れば、1年後にはきっと何かが変わっているはずですもん。

この毎日ロゴは、後に展示をさせてもらったり、
時間が経った今でも、就活中の若者を前に、
この頃のエピソードをお話しすることもあります。

実際に展示をした時の写真。

苦しみや焦りからスタートしたことが、
後に自分の強みとなるなんて、なんとも不思議な感じ。
でも、今の私の「強み」と言えるもののほとんどは、
そんなネガティブな経験が始まりだった気がします。(このラジオもそう。)
ネガティブな出来事は、将来強みになることもある。
そんな変化を、一人でも多くの人に感じてもらいたいです。

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