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自作詩(こうだたけみ名義)

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こうだたけみ名義で書いている詩。たまに朗読
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2020年11月の記事一覧

納豆と胃カメラ

納豆と胃カメラ

納豆は万能でなんにでもなれますが、なんにでもなれなかった人達はどこに向かうのでしょうか。(甘露煮さらさら)

ポストにモダン放り込んで走ってくバイクの
車輪の下の減るもんじゃなしヘソのゴマ開け
たいらかなカナかなしいな食えない人のシは
うつくしいなんて簡単に言うな見ろよその目
で両の目で十二ろくろく聞いてない首が伸び
てく高くたかく振る賽の目きりくちはコチラ
側のどこからでも、たどり、着け〼私の意

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円滑水槽

円滑水槽

 苦渋に満ちたその顔を男は上げられず、休息をとるためとはいえ、瓶に詰めて保存していた〈暫くの間〉を使い切ることになるとは思いもよらず。さらにと求めて手探るが、あるのは潮の香ばかり。車体は喘息持ちの子供の胸の音のように、セイセイと隙間風。
 だが、もうじきである。身体は重く両肩は下がるが、男の胸は高鳴った。焦がれた街並、人の波。陽を照り返すアスファルトと歪みを映す高層ビルの鏡窓。他を拒みつづける渋滞

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sweet noise

sweet noise

甘い雑音、甘美な陰口、心地よいならそれはもうノイズじゃないなと考えながら、家路につく人々の間すり抜けて歩くあるくプラットフォーム、警笛を鳴らし滑り込む電車の風圧に舞い上がる髪押さえつけ、右足から乗り込んで確保する座席は一人分、座れるって理由だけで選ぶ各駅停車、たった数駅で足の踏み場もない車両はベッドタウン行きひた走るはしる、そういえば最近は朝のアナウンスに「気をつけていってらっしゃいませ」が加わっ

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時限的、咀嚼嚥下嘔吐反射

時限的、咀嚼嚥下嘔吐反射

中学とか高校とかたぶんそのころの女子にありがちな軽度の過食とか若干の拒食とかが未だに抜けない件について。拝啓わたしちゃんいかがお過ごしですか。アラフォーにもなって私はあいかわらずふらふらしています。お姉さんやオバサンになった自分がまったく想像もできなくてひと息におばあちゃんになると思ってたあなたはあながち間違いじゃなかったよ。間もなく一つ歳をとります。もう誕生日なんてうれしくないとかほざいていたけ

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Goldfish scooping

Goldfish scooping

玄関を出ると死んだ金魚のにおいがしたのでまたどこかで夏が終わったんだと思う。床が磨かれていてきれい。ぴかぴか。つやつや。水の中の夢なんて見ないからとうに私は乾いている。手のひらにザラメ。ザリザリ。カラカラ。なんでこんなにも眠りたくないのだろう起きつづけていればなにか解決するとでも言うのかばからしい。うとうとしては、目を覚ましては、もう三時四時。飛んで七時。

建売住宅のどれかから漏れるアラーム。チ

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「穴。」

「穴。」

昔から演劇ぱ人生の縮図なんて申しますが。こと歌舞伎というのぱこの世の似姿。舞台にぽっかり空いた穴なぞ傑作じゃございませんか。人ぱそれを【奈落】と呼ぷのでございます。その奈落の底に待機するのぱ奈落番と申しまして。せり上がったり飛ぴ込んだりする役者を首尾よく助けるのでございますが。またの名を穴番と申します。さて。世間にもまた数多の穴がございまして。村上某の井戸や安部某の砂の穴など脚色ものならぱ小説に見

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たまきはる

たまきはる

きのうにたおれたわたし
のうえふみこえいまあるわたし
めがないとふあんになるし
めがねないとふあんにもなるし

ないとまもられないからだ
わくないとこぼれるからだ
わくわくないとおちこぼれるからだ

めはふたつあるからわくふたつひつよう
めがふたつでたからいずれまびきますよう
めにふたつふたをしてきょうはせいよう

おやすみいのちのちわたし
ふみこえていまわたしわたし
あたらしいわたしになるわたし

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ケッコンしきますマスの語かつやくをネガってる

ケッコンしきますマスの語かつやくをネガってる

本日はお日柄もよく胃が痛い、のはあたしのせいで不摂生が祟ったにキマってる、頭ではわかってるはずなのに頭痛が痛いくらい耳痛が痛い、暗い声が響くインドの人の顔つきは噓ツキ、を跨いで忙しいなんて聞いてないよないのよ詐欺、が羽をやすめるお堀のお隣もんスター、ライトが照らし出す十八時からのパレードが夢の海の十五周年をお知らせしマス、カラから流す黒い涙なんて武器はとうに捨てた棄てたステタすけて助けて助け手は必

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現代のしまうま

現代のしまうま

1からゆっくり考える
いったい何を 忘れてきたのか
100を超えても考える
お終いまで 考える

あの娘の手紙はしまったし
鉛筆も10本はある
お気に入りの絵本も
途中までであきらめた折り鶴だってある

髪をまとめる輪ゴムもあるし
犬用の爪切りもポケットに
暗号だらけのノートもあるし
鍋敷きもしまったよ

100からじっくり考える
いったい何を忘れてきたのか
1000を超えても考える
お終いまで考

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水中反転

水中反転

水の入ったコップ越しに見る文字はひっくり返って見えるから、なんだか鏡を覗き込んでるみたいな気分。自分は写り込まない鏡の中の世界。そこから見る液晶の中ではイワシの群れが方向転換をする。ひらりきらり。彼らは美しいけれど、それについては無自覚だ。彼女はさっき二十五メートルプールで百メートルを泳ごうとした。つまり少なくとも三回は転回する必要があるけれど、その自身の美しさについて彼女は自覚的だ、たぶん。ねえ

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鳩は水色

鳩は水色

ハリボテのビルの中 傘差して歩く
彼女はどしゃ降り
上方へ向かって広がりをみせる天井
あらゆるものが彼女の頭頂部へ
その一点へと集約する
聞き覚えのある声が降ってくるのに
傘は 骨ばかりの役立たず
防げない
でも 何も 妨げない
かつては赤 あるいは青や黄だったか

人々が集まってくる
声と足音が重なり合いひび割れていく
時計の針はすでに一周半と少し
壁に塗りたくった水色のペンキに溺れる
真っ白だ

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「赤いはうそつきの舌」

冷たい雨が降ってきても傘をささずに歩く若い男性。長袖のワイシャツにスーツのパンツ姿で四角いリュックを背負っている。線路脇の金網に吸い寄せられてはぶつかってふらふら離れるのを繰り返す、まるで誘蛾灯に集まる虫。後ろでしばらく観察していたけれど追い越して足を速める。背後から絡まれても対処できないし。案の定、喚き声が追ってきた。ねえ、そんなになるまで飲むってどんな気分ですか。

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魚と鳥と兎と すクロール〜TOTO-to-TO-to-TO-to すCrawl〜

魚と鳥と兎と すクロール〜TOTO-to-TO-to-TO-to すCrawl〜

       魚   有無
      連 絡    、
     今 夜 は
    /おそくなり\
     ま   す
     から待たず
      先 に
       寝
        て
        いて。

       二
(魚)   ととを
     追 え ば
    /一ととをも\
     得   ず
     物別れ羽ば
      たく分
       か
 

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ソうサくげんザい〜かサなるあまあシ〜

ソうサくげんザい〜かサなるあまあシ〜

かサなる ぱたぴシぽん かサねて がたぎシとん かサかサ ひたぺシぴん こんころこんのズん

あまあまのきみかわゆス まあまあのきみかよわシ まああまのきみはかなシ サぎょうスるひとは

げんけいをとどめズ ソんザいをみとめズ げんどうがスいっち おふになる、あサってのほうこう

シんぺんセいりだんシゃりによりスてられたのはきみかソれとも セいりセいとんとんとんととのう

ひょうシにことがはこばれ

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