エトンちゃん

note限定etonちゃん。禿鷹らしいよ。 ※こうだたけみによる詩と絵と朗読と自主制作…

エトンちゃん

note限定etonちゃん。禿鷹らしいよ。 ※こうだたけみによる詩と絵と朗読と自主制作アニメと観劇記録

マガジン

  • 自作詩(こうだたけみ名義)

    こうだたけみ名義で書いている詩。たまに朗読

  • なんで突然アニメを作り始めたかって話

    自作詩をアニメ化するってどういうこと?ってお話

  • 自主制作アニメ

    詩の朗読を用いた自主制作アニメについての記事まとめ。制作秘話とかあるかも??

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へなちょこなゲームとへなちょこな私

出会いと別れ? 小学生の頃、我が家にはファミコンがあった。コントローラーが臙脂色で本体はおそらく白。だけど、両親が喫煙者だったからタバコの脂でクリーム色だったやつ。マリオとピンボールとゼビウスと麻雀のカセットがあった。買ってもらった記憶はないからたぶん、新し物好きの父が興味本位で買ったのだろう。 なにこれ、ゲームっておもしろい!  ひとり感激しているうちにスーパーファミコンが発売された。残念ながらうちでは買ってもらえなかったから、スーファミを持っている友達の家に行っては遊

    • マンションポエム

      去年の暮れに更新したきりになっていたけど出戻りましたよっと(気まぐれ)。 今日(5/18)はことばの日らしいですね。 そこでひとつ言葉遊びをば…… なあんて思ったけれどすぐに出てくるわけがない!!! ので去年の今頃、即興ゴルコンダ(仮)という即興詩のサイトに投稿した詩を載せておきます。 個人的にはかなりお気に入りなんだけど、見向きもされなかったやーつ!笑。 出題者はみずけーさんです。 ちなみに私はマンションポエムそれ自体は好きです。笑えるから。 「マンションポエム」 ギブミーなチヨコレイトとろとろけて、お役ごめーんな初夏のある日にポエミーな駅のサイネージで胸打たれちゃって。ズッキュンバッタンQならエヴァかな私は野田かなのどかな陽気でにこにこしている詩にしているからいき(詩)ていられるポエム舐めーんな飴ちゃんいるかなあまちゃん宮藤なカンクローからの勧進帳「拙者親方と申すはお立ち会いのうちにご存知のお方もござりましょうが……」それは外郎! 売ってますここで打ってます指で画面に文字が現れるフシギ浮いてますビルの谷間から聳えるマンハッタン似の摩天楼TOKIO。住めば、都。

        • なんで突然アニメを作り始めたかって話(2)

          クレイアニメ「パクシ」にハマっていた中学生の私。粘土を捏ねれば自分にもアニメが作れるんじゃないか、なんて空想したりもしたけれど。まあそんなに簡単なわけないよね。行動力の欠片もない私には空想は妄想でしかなくて、妄想なら捏ね回せてもけっして実行には移せないのだった。ただこの頃、ほんの少しだけ足掛かりはできていたらしい。 足掛かりには高級な、あまりに高価な私の父はグラフィックデザイナーだった。平たく言うと、紙媒体の広告のデザインをする人だ。昔は全部がぜんぶ手作業だったらしいのだが

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          観劇のススメ・東京演劇道場「赤鬼」

          東京芸術劇場のYouTubeチャンネル・芸劇チャンネルで、野田秀樹率いる東京演劇道場による公演「赤鬼」を観た。配信は期間限定12月7日17時まで。観られた方は幸運! 巻き戻しの利く愛 野田芝居を初めて観たのは高校生の時だった。演劇部の先輩から、夢の遊民社「半神」のテレビ放送のビデオを貸してもらったのが最初だったと思う。そこから立て続けに「贋作・桜の森の満開の下」、NODA・MAP「キル」「半神」「パンドラの鐘」をビデオで観た。何度も観た。どハマりした。ちなみに、大学生になっ

          観劇のススメ・東京演劇道場「赤鬼」

          納豆と胃カメラ

          納豆は万能でなんにでもなれますが、なんにでもなれなかった人達はどこに向かうのでしょうか。(甘露煮さらさら) ポストにモダン放り込んで走ってくバイクの 車輪の下の減るもんじゃなしヘソのゴマ開け たいらかなカナかなしいな食えない人のシは うつくしいなんて簡単に言うな見ろよその目 で両の目で十二ろくろく聞いてない首が伸び てく高くたかく振る賽の目きりくちはコチラ 側のどこからでも、たどり、着け〼私の意味 ※十二は“じゆうに”と読んでください

          納豆と胃カメラ

          円滑水槽

           苦渋に満ちたその顔を男は上げられず、休息をとるためとはいえ、瓶に詰めて保存していた〈暫くの間〉を使い切ることになるとは思いもよらず。さらにと求めて手探るが、あるのは潮の香ばかり。車体は喘息持ちの子供の胸の音のように、セイセイと隙間風。  だが、もうじきである。身体は重く両肩は下がるが、男の胸は高鳴った。焦がれた街並、人の波。陽を照り返すアスファルトと歪みを映す高層ビルの鏡窓。他を拒みつづける渋滞の大通り、そしてそれらを見渡せる歩道橋の上。  男は踏む。全体重を踏み込むごとに

          sweet noise

          甘い雑音、甘美な陰口、心地よいならそれはもうノイズじゃないなと考えながら、家路につく人々の間すり抜けて歩くあるくプラットフォーム、警笛を鳴らし滑り込む電車の風圧に舞い上がる髪押さえつけ、右足から乗り込んで確保する座席は一人分、座れるって理由だけで選ぶ各駅停車、たった数駅で足の踏み場もない車両はベッドタウン行きひた走るはしる、そういえば最近は朝のアナウンスに「気をつけていってらっしゃいませ」が加わって、ほっこりするやらおかしいやらで口許が緩む、けれど見回しても笑ってる人なんかど

          時限的、咀嚼嚥下嘔吐反射

          中学とか高校とかたぶんそのころの女子にありがちな軽度の過食とか若干の拒食とかが未だに抜けない件について。拝啓わたしちゃんいかがお過ごしですか。アラフォーにもなって私はあいかわらずふらふらしています。お姉さんやオバサンになった自分がまったく想像もできなくてひと息におばあちゃんになると思ってたあなたはあながち間違いじゃなかったよ。間もなく一つ歳をとります。もう誕生日なんてうれしくないとかほざいていたけど生きているのがうれしいと思えたりするサヴァイヴィングな今日この頃。九月に相応し

          時限的、咀嚼嚥下嘔吐反射

          Goldfish scooping

          玄関を出ると死んだ金魚のにおいがしたのでまたどこかで夏が終わったんだと思う。床が磨かれていてきれい。ぴかぴか。つやつや。水の中の夢なんて見ないからとうに私は乾いている。手のひらにザラメ。ザリザリ。カラカラ。なんでこんなにも眠りたくないのだろう起きつづけていればなにか解決するとでも言うのかばからしい。うとうとしては、目を覚ましては、もう三時四時。飛んで七時。 建売住宅のどれかから漏れるアラーム。チャリ通いのおばちゃんが開ける町工場のシャッター。全品百円自販機のあやしげな缶ジュ

          Goldfish scooping

          「穴。」

          昔から演劇ぱ人生の縮図なんて申しますが。こと歌舞伎というのぱこの世の似姿。舞台にぽっかり空いた穴なぞ傑作じゃございませんか。人ぱそれを【奈落】と呼ぷのでございます。その奈落の底に待機するのぱ奈落番と申しまして。せり上がったり飛ぴ込んだりする役者を首尾よく助けるのでございますが。またの名を穴番と申します。さて。世間にもまた数多の穴がございまして。村上某の井戸や安部某の砂の穴など脚色ものならぱ小説に見いだすことができましょう。否。よくよく目を凝らせぱこの世の地面ぱ穴ぽこだらけ。右

          たまきはる

          きのうにたおれたわたし のうえふみこえいまあるわたし めがないとふあんになるし めがねないとふあんにもなるし ないとまもられないからだ わくないとこぼれるからだ わくわくないとおちこぼれるからだ めはふたつあるからわくふたつひつよう めがふたつでたからいずれまびきますよう めにふたつふたをしてきょうはせいよう おやすみいのちのちわたし ふみこえていまわたしわたし あたらしいわたしになるわたし ときへてもなおいとしわたし

          ケッコンしきますマスの語かつやくをネガってる

          本日はお日柄もよく胃が痛い、のはあたしのせいで不摂生が祟ったにキマってる、頭ではわかってるはずなのに頭痛が痛いくらい耳痛が痛い、暗い声が響くインドの人の顔つきは噓ツキ、を跨いで忙しいなんて聞いてないよないのよ詐欺、が羽をやすめるお堀のお隣もんスター、ライトが照らし出す十八時からのパレードが夢の海の十五周年をお知らせしマス、カラから流す黒い涙なんて武器はとうに捨てた棄てたステタすけて助けて助け手は必要ないのデス、ノートを真っ黒にするお名前お前からは逃れタイ、靴を踏みつけてあくび

          ケッコンしきますマスの語かつやくをネガってる

          現代のしまうま

          1からゆっくり考える いったい何を 忘れてきたのか 100を超えても考える お終いまで 考える あの娘の手紙はしまったし 鉛筆も10本はある お気に入りの絵本も 途中までであきらめた折り鶴だってある 髪をまとめる輪ゴムもあるし 犬用の爪切りもポケットに 暗号だらけのノートもあるし 鍋敷きもしまったよ 100からじっくり考える いったい何を忘れてきたのか 1000を超えても考える お終いまで考える 手首についた歯形もあるし コンクリートに足跡あるし あの娘の声も耳に残る

          現代のしまうま

          水中反転

          水の入ったコップ越しに見る文字はひっくり返って見えるから、なんだか鏡を覗き込んでるみたいな気分。自分は写り込まない鏡の中の世界。そこから見る液晶の中ではイワシの群れが方向転換をする。ひらりきらり。彼らは美しいけれど、それについては無自覚だ。彼女はさっき二十五メートルプールで百メートルを泳ごうとした。つまり少なくとも三回は転回する必要があるけれど、その自身の美しさについて彼女は自覚的だ、たぶん。ねえ中華屋さんってなんでなんとか飯店ってとこが多いの〜?って言いながらチャーハンを頬

          鳩は水色

          ハリボテのビルの中 傘差して歩く 彼女はどしゃ降り 上方へ向かって広がりをみせる天井 あらゆるものが彼女の頭頂部へ その一点へと集約する 聞き覚えのある声が降ってくるのに 傘は 骨ばかりの役立たず 防げない でも 何も 妨げない かつては赤 あるいは青や黄だったか 人々が集まってくる 声と足音が重なり合いひび割れていく 時計の針はすでに一周半と少し 壁に塗りたくった水色のペンキに溺れる 真っ白だった鳩の群れ 剥がれた和紙が踏みしだかれて ベンチなんかに姿を変える もみくちゃ