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結婚記念日旅行

結婚直後に日本と米国での別居をしたり、ありがたいことに早くにたろうを授かったり、なので実は2人家族生活というのはそれほど長くない私たち。
単に子育てや人生のためのパートナーという感じも否めない今日この頃。
どうしても子供が産まれると、カップルである前に親であることが先に来てしまうような?!
そしてだんなも私も超がつくほど性格がさっぱりサバサバ。
なので、記念日くらいは頑張って何かしようと心がけています。(心掛けであって、決め事ではない…。笑)

ということで、結婚記念日があったので、週末1泊2日の旅行に出かけました。私たちの住んでいるサンティアゴ島の反対側、テラフォールへ。


前日の夜は、たろうを預けてお友達と女子会。
というわけで、お子守り組パパたちは我が家でバスケットボール観戦。
たろうの就寝時間はきっちり20時なので、それを見計らって21時頃帰宅すると、
あれ?
なんと、みんな家に帰っているのに、だんなとたろう、いまだにバスケ観戦中ではないか!?

どうやら、試合から目が離せなくなったご様子。
おい。
と突っ込みたくなるが、遊んで帰ってきた手前、まあそんな日もあるかなと目をつぶることに。





翌朝起きてみると、やはり1時間半ほど睡眠時間が短かったせいか極端に眠そうなたろう。
テラフォールまではちょうど2時間ほどの運転なので、昼寝の時間に合わせて家を出るのがいいかなあとなんとなく考えていたが、これはとても持ちそうにない。家で一度寝てしまうと動けないしなあ…。
ということで、家にいても仕方ないし、さあ出るか。の号令から15分でパッキングを完了して家から出られる身軽さ。1泊2日なんて、旅行のうちに入りませんよ。


出発から5分で爆睡モードのたろう。
車を走らせること15分。
「そういえば、ガソリン入れないと」

もちろんここでいう、ガソリンを入れないとは、アメリカ人の「入れないと」なので、エンプティーランプがついた後。
めもりが半分を切ったらすぐにガソリンスタンドを探し始める私は、車に乗るたびにガソリンある?が口癖になっていましたが、付き合いが長くなってくるとそんなことにも慣れました。

さて、街のはずれにあるガソリンスタンドに到着し、ガソリンを満タンに。
そこまでは良かったのだけれど、
「Oh!?  It’s not good(うん?なんかよくない。)」 とかいう声が運転席から聞こえてくる。

慌てて横を見てみると、どうやらガソリンを入れるために切ったエンジンがかからない。
事件発生。

とりあえず1レーンしかないガソリンスタンドの給油場所にいるわけにはいかず、周りの客にニュートラルにさせられて、車を押される。
当然私たちは降りる間もなく。笑


「バッテリー交換、きっととっくの昔に必要だったと思うんだよね〜」
とぼやいている人が一名。
だんながブースターコードを試すのかなあと思っていたら、車に詳しい人そうなガソスタの人が手伝いにきてくれた。
けれども、現地語しか話さない彼。ポルトガル語ならば話せるだんなもよく様子がわからないまま、待ってみることに。

しばらくすると、もう一人の従業員とコップに水を入れて持ってきた。
そして、バッテリーのあたりに水をかけるから、エンジンをかけてみろとのこと。
え?
水と電気って、私の拙いポケモン知識でもダメでしょ。
火花が飛ぶ。
だんなも私も唖然。

どうやらバッテリーがダメなのか、他がダメなのかを明らかにしている様子。
せっかちな私は、コード持っているんだからブースターしなよとだんなに提案するのだが、どこか状況を楽しんでいるだんな。とことんマイペース。

整備用の電源に繋いでみてくれたけれども、それでもうんともすんとも言わない愛車。


ここまで1時間。
ありがたいことにたろうが熟睡してくれているので、まあいいかとか思いつつ、次は何が起こるのかと見ていると、他の顧客と何か話をし始めた。そして、何かの交渉が行われたようで、その人の車を開けてバッテリーを外し、こちらに持ってきた。

私たちの車からバッテリーを外し、車に入れてみるのかと思いきや、一人がバッテリーを抱えたまま、もう一人がケーブルを繋ぎ、その状態でエンジンがかかるか試せと。

この人たち本当に怖いもの知らず!


この優しい人のおかげでエンジンがかかったのだが、5秒ほど動いたかと思うとまたエンジンが止まってしまった。
これは、単にブースターをするだけではダメで、今この瞬間に新しいバッテリーが必要なよう。

最初から、バッテリーが必要ってわかってたじゃん?
と突っ込みたくなる気持ちもあるが、
というか、突っ込んだが、ここはただのガソスタ。
バッテリーは売られているわけもなく、たまたまガソリンを入れにきていたタクシーの運転手さんに事情を説明して、だんな、ガソスタの人に教えてもらった5分先のお店にバッテリー調達に。


この日は土曜日。もちろんあいていない。(笑)

ということで、家の近所まで戻ってもう一件。
なんとかバッテリーを調達。



戻ってきてバッテリーを取り付け、車は元通り動き始めました。


今日は車触り放題…にたにた


ここまでにかかった時間は、2時間半。さすがのたろうも起きてしまいました。

さて、ここで終始助けてくれた彼らにいくら払えば良いか聞くと、
「ジュースを奢ってくれたらいいよ」
とのこと。

これは彼らの普段の仕事ではないから、値段をつけるのに困ってしまったよう。
カーボベルデの人は勤勉で謙虚な人が多い。


ガソリンスタンドの売店


心ばかりのお礼のお金を渡して、いざ出陣。
記念日旅行の始まりがこんなことになるなんて〜。笑
予定を変更して早めに家を出て良かった。山の真ん中で車が動かなくなったりしたら、もっと大変だっただろうしね。



なんとか、遅昼までには辿り着くことができました。
海外に住んでいると、突然思いもしないトラブルにもよく遭遇するので、このくらいの事件なんてへっちゃら。

と、夫婦揃って言い合えるような夫婦でよかったよかった。


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