見出し画像

組織の変革を阻害するものとは(2)

前回の投稿では阻害要因の仮説として何か新しいツールやサービスを導入する時の契約書審査が大きなボトルネックになっているのではないかという論じ方をしました。

※念の為こちらにも記載しますがこれはあくまで個人の見解、推測によるものです。

今回はこの土日のすきま時間に考えていたことを書きたいと思います。

組織の変革を阻害する大きな要因(ボトルネック)として今回は「組織横断、部門間連携によるシナジー効果」を挙げたいと思います。

一見良さそうに見えるこの言葉、実はめちゃめちゃ変革の足を引っ張っているのではないか、という仮説になります。

理由を述べます。まずは
・当事者意識の欠如、希薄化
が考えられます。往々にして「組織横断で」「組織全体でのシナジー効果を」と考える人はその組織のピラミッドの上の階層にいる人たちです。なぜなら全体最適を目指し、よい取り組みは一つの組織だけでなく複数の組織に展開した方が効果が複利的に大きくなると考えるからです。
でも実際に手を、足を動かす人はピラミッドの上の人ではありません。その部下達です。

課題意識は実際に動く部下から生まれたものではなく、乱暴に言うと「上から言われた仕事」である為当事者意識が上の人より少ない可能性が高いです。

また、理由2点目として
・責任の所在が不明瞭
を挙げます。要は誰の責任の下で進めるのかよくわからんということです。
当事者意識の欠如、希薄化と似ていると思いますがあえて分けたいと思います。
組織横断で進めるということは複数部門からキーマンを数名ずつアサインし、プロジェクト化します。名目上プロジェクトリーダー、サブリーダーを決めることでしょう。しかしどこが上か下かなど序列で誤解を招くようなことや不要な摩擦を起こさないように往々にしてここで決めたリーダー、サブリーダーが複数名になったりすると考えます。

また、アサインされた人に部門長やそれに準ずるような人が含まれると忖度によってみんなサブリーダーになりそうな気がしてなりません。こうなってしまうと責任の所在はいろんな人に分散してしまいます。何か問題が起きた場合は自分だけのせいではなくなる、という個人的にはちんまい残念なメリットがあるにはあります。

当事者意識が薄くて責任の所在が不明瞭なプロジェクトが始まるとどうなるのかというとスケジュールが計画よりも遅れてもさほど問題意識が生まれず、現在のステータスが明確にメンバー全員に共有されていないため、どの段階でスケジュールが止まっているのか、誰が担当のタスクなのかもはっきりしていない可能性があります。

そうなると各々が「自分ではない誰かのところで止まってるんだろうなー」ともはや部外者のような目線の人もいるかもしれません。
また、複数部門が横断したプロジェクトだと、それぞれのメンバーには自分が所属する本業が中心にあるため、業務の優先順位も下がってしまい遅れに気付きづらいという側面もあるかと思います。

こうして遅々として進まない変革プロジェクトが生まれてしまうのではないかと考えました。

このボトルネックへの解決策は以下の通りです。
・上からの号令でなく現場の課題起点で取り組む
・組織横断でなく一つの組織で小さく取り組む
(組織横断は一つの組織で成功してから!)
・プロジェクトリーダーは部門長ではなく当事者となる現場メンバーを置く

うん、我ながらこの3点ならなんだか進みそうな気がします。
あとは前回書いた契約書手続きの権限移譲があるともっと加速します。

まだまだ自分の中でプロジェクトというものに対する知見が少なすぎるため、成功したパターン、失敗したパターンそれぞれの要因、共通点など整理していきたいと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?