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せいかつ

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生活の中からこんにちは。
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#詩集

ネモフィラ咲いて

ネモフィラ咲いて

ひっそりと詩集を出版した。
もうそれだけでいいのかも。
十代の頃から詩のようなものを書くという事は、人前に出るという事目立つという事を死ぬほど恐れていた私には何かのリハビリのようでそれでいて充実した時間でもあり。
書くと少しは変わるのです、何かが。

52歳になった今でもそれは大して変わらず。
慣れていってるだけの事で。
そんな人は実は多いんじゃないんだろうか。
若い頃はなんで自分はこんなだろう絶

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葉っぱ

葉っぱ

裏返して洗濯した夫の作業ズボンをくるんと表に戻したら、小さな可愛いらしい葉っぱがついていた。学校と、農園バイトで草刈りした時のだ。
シャキーンシャキーンと葉っぱを飛ばしながら土埃まみれの夫の姿を想像する。
夫はどんどん日に焼け引き締まり健康的な外見になり、久し振りに行った馴染みの車屋さんでも、
「井上君、えらい健康的になったなー」
と言われたそう。

この以前の派遣として工場で働いていた一時期は、

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『で』

『で』

夫がAmazonで、今度は紙の詩集を出版した。
注文されたら印刷して発送するというオンデマンド方式。オンデマンドってなーに?の知識レベルの私であるが、お金が無くて自費出版を諦めてた時代はもう昔の話なのかとうっすら理解した。

先日出したkindle版の詩集をそのまま紙の本にするにはぺらぺら過ぎるので、更に十編の詩を追加。紙だと価格が当然上がるので、売れたとしても利益は度外視だそうだ。
とにかく、紙

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頁

昨晩は
夫の口から清らかに立ち昇る寝息を
ぱくりぱくりと食べてから眠りに落ちました

夫も詩を書く人ですが
この世の日本で
詩だけを書いて生きてはゆけないので
本日
十ヶ月の求職期間を終え
新たな職場へと向かって行きました
そもそもふたり同じ職場で働いていましたが
会社が経営困難に陥り全員が解雇され
ふたり仲良くハローワーク通い
失業保険を支給されながら
それはそれは楽しい失業時代
だって、ずっと

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「後ろはなるべく振り向かない」

「後ろはなるべく振り向かない」

夫がコツコツ進めていた詩集作り、とうとう先日出版されAmazonの電子書籍Kindleで販売が開始されました。
初めての事なのでしかも電子書籍。形式や何か私にはさっぱり分からない細かな調整に夫も四苦八苦しながら、やっとここまで辿り着きました。

これは第一詩集。
まだまだ沢山の詩を持っている夫は、次の詩集作りへとまた少しずつ取り掛かる予定です。その詩集に相応しい詩を選ぶ作業が一番時間を要するのだと

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