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葉っぱ


裏返して洗濯した夫の作業ズボンをくるんと表に戻したら、小さな可愛いらしい葉っぱがついていた。学校と、農園バイトで草刈りした時のだ。
シャキーンシャキーンと葉っぱを飛ばしながら土埃まみれの夫の姿を想像する。
夫はどんどん日に焼け引き締まり健康的な外見になり、久し振りに行った馴染みの車屋さんでも、
「井上君、えらい健康的になったなー」
と言われたそう。

この以前の派遣として工場で働いていた一時期は、たった四か月で10キロ体重は減り、穏やかで明るかった夫が青白く痩せ細り表情は虚ろ、夜は眠れずとうとう心療内科へ行き飲み続けたら恐らく廃人になるであろう薬を諸々処方され、それは危険だと自ら判断し薬を捨て通院中止、仕事を辞めたのだった。

働く場所は本当に大事だと心から思う。
命にかかわる。人として扱われない尊重されないという苦痛はじわじわと人の心も身体も蝕む。
短期間でも、短時間でも。
現在の夫は本来の、なんというか、希望を持った明るい青年(五十三歳だけど。。)に戻ったからよかったと思う。

夫、このnoteにもアカウントがあるんだけれど、職場、バイト、詩集作り、実家の用事、その他諸々、と最近特に忙しく、殆ど更新出来ておらず。Facebookは近所の友人達が見てくれているようで時々報告のように更新しているので、昨日の記事を勝手にここに張り付けます。多分載せていいよーと言うでしょうから。短いですがね。

図書室の先生に渡した時、全く目も通されなかった事がショックだったようです。。。
これからですよ。
これから。

今日は、職場であり母校である高校の図書室に、自著を寄贈しました。

普段、そこら辺で草刈りをしている汚いおじさん。
普段、廊下のコンクリート壁に、ドリルで穴を開けているうるさいおじさん。
教室の壁のひび割れにモルタルを塗り、ペンキで塗装をしている、やっぱり汚いおじさん。

そんな人が、おそらくたぶん、趣味で書いたのか何かわからない本が図書室にある。

大方、そんなもんだろう。

手にとって読んでさえくれれば。
明日か、一年後か、十年後か。

手にとって読まれるということは、書くこととはまた別の、戦いなんだなあ。



夫の、殆ど更新されないnoteです。
時々は


何かを書くかもしれません。。


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