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社会人なら日経を読め、は正しいか?

「社会人なら日経ぐらい読め」と、夫が上司から言われたらしい。

きっかけは、日経電子版のURLを上司から共有された時。「すみません、有料会員じゃないと先が読めません…」と返したところ、わりとガチなトーンで「は?」となったそう。

我が家では、日経新聞を購読していない。その理由はシンプルで、我が家にとって毎月お金を払う必要性を感じないから。しかも日経って結構高い。

情報はタダで手に入ると言われる時代、果たして「社会人なら日経を読め」は正しいのだろうか?

いや、私は正しくないと思う

■情報はタダで手に入る時代

ある時「最近の若い人はさ、情報はタダで手に入ると思ってるからねぇ(やれやれ)」みたいな話をされたことがある。

まぁ、言わんとしていること(気持ち)は分からなくもない。けれど正直、「いや実際にそうなってきてるしな」とも思った。

今はとにかく情報にあふれている。私は会社で情報収集を担当しているので、それはもう、人一倍実感していると思う。

マスメディア側から一方的に発信する時代は終わり、個人が発信する時代になり、さらに今は双方向だったりコミュニティだったり、あるいはチャネルの多様化とか、とにかく情報自体はネット上に山ほど転がっている

大抵のことは調べれば分かるし、最新情報だってTwitterやNewsDigestのようなアプリで十分入ってくる。不自由を感じないし(むしろ便利)リアルタイム性もある。

それなのに、毎月数千円もかけて一社の新聞を購読するかといえば、我が家の答えはNO。会社負担ならいいけれど、うちの家計を考えれば全くコスパに見合わない

■「どのメディアを見るか」は重要ではない

そして「社会人なら日経を読め」の何が正しくないかというと、メディアを限定する情報収集の仕方が、今の時代にそぐわない。

私はこの情報の海の中で、「横断的に情報を拾えるスキル」が超重要だと思っている。

新聞やテレビや雑誌、本、webメディア、ラジオ、YouTube……あるいはタレントやインフルエンサーなどなど。情報源が偏ると、それは無意識に思考と視野の偏りになる。

昔と違ってこれだけ情報が溢れているのだから、自分の目的に合った・正しい情報を・一定量ピックアップすることが大事であって、○○を見ておけばOKという“ハコ志向”はよろしくない。

もちろん、情報収集の方法が右も左も分からない…という人にとっては「このメディアがいい」という手引きは必要だろう。それでも、第一に日経か?というと、今はやっぱり疑問が残る。

ま、バッサリ書いてしまえば、「社会人なら日経」という発想がもう時代遅れになってない?という話。

■大切なのは目的と習慣化

そうはいっても、社会人にとって何らかの情報収集は必要。じゃあどうすればいいの?という話は以前のnoteに書いたので、よかったら読んでみてほしい。

大切なのは、目的と習慣化

情報の海にのまれないためには、「自分は」「何のために」「どんな」情報をチェックするのかを明らかにしておくこと。

そして、習慣化して定点的に情報を仕入れること。コツコツ情報をチェックすることで、偏りのない着実なインプットにもつながる。

こういった情報収集を意識できれば、やっぱり日経を必ずしも読む必要はないし、情報収集力の高い人になれると思う。

――と、ここまで書いてきたけれど、言うまでもなく、日経新聞を否定しているわけではない。相対的にやっぱり信頼性の高い情報源だと思うし、実際に会社では私も読んで参考にしているわけで。

ここで言いたかったのは「社会人なら日経ぐらい読め」という発想は、今の時代にどうなのか?ということ。

私が就活をしていた約15年前はまだそれが常識で、面接では「今日の日経で印象的な記事はどれでしたか?」なんて聞かれることも、そのために対策をする就活生も珍しくなかった。今は、どうなんだろう。

いずれにせよ、情報収集は大切なこと。時代に合った方法で、自分なりのスタイルと軸を持って取り組みたいものです。

それでは、また明日。



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