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タイミングをマネジメントするとは?

この記事を書いているのは7月1日。新しい四半期の始まりです。

仕事や生活の環境が大きく変わったこの数ヶ月、今日を自分らしい人生の再スタートの節目にしたい!

そんな心持ちでこの記事を書いています。


実はこれ、”タイミングのマネジメント”の1つなのです。


「誰かが失敗することが目に見えている時、失敗しないように自分が動くか?」

「敢えて失敗から学べるよう見守って、後でフォローするか?」

こうしたことも”タイミングのマネジメント”の1つです。


わたし自身、仕事、生活、投資、あらゆることで、

「今じゃなかった!」

と反省することばかりです。日々失敗の連続で、タイミングのことでいつも悩んでいないか?とすら思います。


「何でも今すぐスタートすればいいわけじゃない。」

「何でも先陣を切ればいいわけじゃない。」

「何でもすぐ結論を出せばいいわけじゃない。」

「時には瞬発的に動くことも大事!」


私たちは、普段あまり意識することはなくても、タイミングの世界にどっぷり浸かっているのです。

こんな時だからこそ、”タイミングのマネジメント”についての話を紹介したいと思います。

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「いつ」のノウハウを綴る本


ダニエル・ピンクの最新作『WHEN 完璧なタイミングを科学する』を紹介します。

本書は、あらゆることに”タイミング”を意識する重要性を伝えています。

実際の生活や仕事の場面に生かせるヒントは沢山あるのですが、今回の記事では、プロジェクトやチームをマネジメントする上で重要なスタートのタイミングに関するノウハウについて触れます。


時間的ランドマークとは?

多少難しい言い回しが多いのですが、本書の引用より。

“「うちは、シェル石油のガソリンスタンドを左に曲がったところ」などと、空間を移動するためにわたしたちはランドマークを利用する。それと同じように、時間を移動するためにも、わたしたちはランドマークを利用する。”〈ダニエル・ピンク〉

ランドマークとは、「目印となるもの」のことです。

つまり、時間にも目印をつけよう!ということを言っています。

わかりやすいところでは、元旦や年度の節目は時間の目印になります。

心機一転、ジムに通いはじめたり、新しい活動をスタートしたり。

当たり前のように皆やっていることですが、この”時間的ランドマーク”を意識的に使うことの効果は大きいと思います。


新スタート効果とは?


では、その効果とはどんなものでしょうか?著者は”新スタート効果”と呼んでいます。

“「時間の経過を区切る」ために、ある期間を終了して別の期間を1から始めるために、そうした日付を利用していた。(中略)これを「新スタート効果」と名づけた。”
時間的ランドマークは、日々の些末事から注意をそらし、人生の全体像をとらえさせて、目標の達成に集中させる。”
“新しい仕事で、重要なプロジェクトで、健康を改善しようとして、よろめきながらスタートを切る人でも、時間的ランドマークを利用して再スタートし、コースを変えることができる。”〈ダニエル・ピンク〉


つまり、”時間的ランドマーク”を使うことで、

「よし、やろう!」

気持ちと集中力が整う感じですね。個人にも組織にも通じます。


個人的に、なるほど!と思ったのは、プロジェクトの再スタートに活かすということです。

新しいことを始めるタイミングをはかることは難しいです。

しかし、始めた後、途中で何か問題が起こった時には、時間の目印をつけるタイミングのマネジメントが活用できます。

例えば、

プロジェクトの活動が停滞してきたり、チームがバラバラになったり、思うような成果が出なかったりそうした困難に直面した時の判断や行動が成果を左右することが多いように思います。

「何かやる気が出ないなぁ」

「ちょっと滞っちゃっているなぁ」

「だらだらしちゃっているなぁ」

「新しい習慣も続かなかったなぁ」

そういう時に、時間の目印をおき、”新スタート効果”を作り出すのです。

わかりやすいのは、記念日、誕生日、月や年の切り替わりなどですが、

好きなお店やスポーツが再開する日など、何でも良いので自分にとって身近な節目を再スタートの日にして表明すると良いのではないでしょうか?


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タイミング・マネージャーになろう!


スタート、中間地点、終了

本書では、この3つのタイミングを切り口に「いつ?(WHEN)」をマネジメントするノウハウが紹介されています。

特にマーケティングや商品開発などの分野でプロジェクトをマネジメントする立場の方は、

「誰に?(WHO)」

「何を?(WHAT)」

「どうやって?(HOW)」

これらに時間を掛けて議論することが多いのではないでしょうか?

「いつ?(WHEN)」

ビジネスの場面でも、この部分は軽く扱われがちだと思います。

だからこそ、タイミングをマネジメントできる”タイミング・マネージャー”としての役割をちょっとだけでも意識したら、違った結果を生み出すことができるのではないかと思います。

今回は”スタート”について触れましたが、この記事を書く前は、“中間地点の「おっと大変だ効果」”によるマネジメントについて紹介したいと思っていました。


こちらもすごく面白い話でしたので、また良いタイミングに紹介したいと思います。



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