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国際協力とは、誇りを持たせること

アフリカにはこれまでに多くの援助金が先進諸国から送られてきた。

それがどう使われていたかは一旦置いといて、お金も人もこれまでたくさん投入されてきた。

だがいまだに世界の経済状況のワースト上位はアフリカ諸国が占めているのが事実だ。

なぜなのか、、

それは現場にヒントがある。

日本人のA君がボランティアとしてアフリカで井戸を掘ったと仮定して、どんな感情がアフリカの中で生まれているのか見てみよう。



貧しい人たちを支援したい、可哀想な人たちを助けたい、そんな想いを持ったA君は、現地の人と協力しながら井戸を掘ることに成功した。

A君は達成感に包まれ、「恵まれている私が少しでも現地の人たちのために役に立てた!」と、自分自身に誇りを持つのであった。

さて、助けられたアフリカ人B君はどう考えるのだろうか。

20秒くらいイメージしてみて欲しい。



10,9...




はい、0。



「なんて心優しい日本人なんだ!僕もあんな風になりたいなぁ」

こう言う人も、いるっちゃいる。


「日本人はよく働くなぁ、俺は知らんけど」

ゆっくり時が流れるアフリカでは全然あり得る。私は実際言われた。


「なーんだ、俺らが何もしなくても彼らがやってくれるじゃないか」

"援助慣れ"というやつ。主体的な意欲が削がれる。


私は恥ずかしながら、実際にこんなことも言われたことがある。

「お前はまるで植民地化しにきたようだ」

これは現地人と一緒に活動するときに、自分が助ける側だという傲慢さゆえに言われた言葉であると認識している。リーダーシップが強すぎた故に、支配されていると感じたらしい。



皆さんのイメージと比較してどうだっただろうか。



維持のために他の国の力を借りることは必要だ。しかしその国を創っていく人たちはその国の人たちでないと、逆境を突破する力は湧かないと思う。

ベナンにいる間、彼らはご飯を分けてくれたし、これがアフリカの文化だ!と言ってダンスを教えてくれる彼らの表情はとても生き生きしていた。

派手な色でおしゃれを楽しむアフリカ人はとても魅力的に見えた。

彼らは私たちと同じように、自国の国としての誇りを持ったときに輝くのだ。彼らも世界の中で活躍している自分をイメージしたときに力が湧くのだ。


だから、私は国際協力と言っても、彼らの誇りを持てるようなスペースを作りたい。アフリカのポジティブなイメージをストーリーとして、服を作りたい。

アフリカに住む人が、これが私たちの文化だ!と自信を持って言えるものを日本やそのほかの国々で広めれば、彼らは世界における自分たちの価値をより強く認識するだろう。

それが彼らの生きる意欲となって、その国をより良くしていきたいという気持ちが育まれるのではないかと考えている。


(もちろん今生きている人々を助ける上では、具体的な働き口を作ったり、緊急で必要なリソースを援助することも素晴らしいと思う。上記のことを根底に置きながらも、働き口を作ることや援助もしていきたい気持ちはある。)

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