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24 評価と価値の関係

数日前に客観的評価と主観的評価についての記事を書いたのですが、評価は巡り巡って価値やお金に発展をしていきます。
最近アニメータードラフト会議というコンペ形式の就活イベントがあり教え子達が上位の半数を占める形になったので改めて評価や価値について掘り下げて書いてみようと思います。


評価をする場を準備する

ドラフト会議についてはこちらのサイトから確認が出来ます。

ざっくりこのイベントを説明すると
来年度新卒採用に向けた全国一斉に行うアニメーターの実力テストです。
野球のドラフト会議の3Dアニメーター版で直接逆指名が出来たりします。

僕が教えている授業が3D全般で特にアニメーションや演出や制作に対する考え方を教えています。
前回の記事で触れた部分ですが、評価についてどのように扱うのかが非常に重要で、普段の授業では評価ではなく「クリティーク」という形で主にアドバイス会というニュアンスで作品を良くするためにどうするかを考えて授業を進めています。(学校の基本教科で言う所の、ひたすら早く正確に計算を解く練習です)

評価をする重要性を理解したうえであえて評価をしない形を選んでいるのですが、定期的に試験という場が必要になる為、毎年腕試しとしてこちらのイベントにチャレンジしてもらっています。
学校の取り組みというよりは、授業の延長+就職活動の一環として自主的にやってもらうため参加者は半数程度ですが、毎年上位に名前が載っていて、今年は念願の首位も獲得しています。

本人もそうですが
先生自身としても普段の授業がどれだけ効果が出ているのかを確認する場として利用させてもらっており、結果には毎回ドキドキしています・・・

こういった評価の場があるから普段頑張って取り組めるという効果もあり、評価の場を設定して準備する重要性はかなり高いと言えます。

評価と価値

評価をする場があるから普段からしっかり勉強を続けていく目標にもなり、ゴールへのステップを分かりやすく・作りやすくする為でも重要だと思います。

特に今回のイベントの場合は客観的評価を得られる大事な場でもあります。
先生が言っているから、先輩が言っているから、一部のプロが言っているからではなく、その手の業界標準的な絶対評価をされる数少ない場でもあるのです。

審査企業(50音順)
株式会社アンノウンケース exsa株式会社 株式会社ENGI 有限会社オレンジ 株式会社グラフィニカ 株式会社サテライト 株式会社サブリメイション 株式会社サムライピクチャーズ 株式会社サンジゲン 株式会社サンライズ STUDIO4℃ 株式会社チップチューン 東映アニメーション株式会社 株式会社ピコナ 株式会社武右ェ門 株式会社ポリゴン・ピクチュアズ 株式会社YAMATOWORKS

公式ページから参照した審査企業ですが、多少興味がある人は1社くらい聞いたことがあるかと思います。アニメーターを目指しているのであれば半数以上は知っているかもしれません。
  プリキュアを作っている東映アニメーションさん
  マクロスを作っているサテライトさん
  ガンダムを作っているサンライズさん
など
業界では有名な会社ばかりが参加しています。
そういった業界標準に近い形の絶対評価をする場でどう評価されるのか?
その評価はどんな意味があるのかについてお話していきます。

前回の記事で客観的評価という話を書きましたが
この客観的評価をざっくり掘り下げると
他人からどう思われるのか?
という事になります。
言葉を変えるとブランディングです。

今回の業界標準の絶対評価のお話に照らし合わせると
業界のお墨付きをもらえるという事になります。
これが専門学校という教育機関では結構重要で
これがそのまま就職率へ直結していきます。

たとえ話になりますが
  あなたが200万円を持っていて車が欲しい状態だとして
  トヨタというブランドの乗用車か無名で同じ形で同じ性能の乗用車
  どちらかを選んで買ってくださいと言われたらどちらを選びますか?
間違いなくトヨタという知名度の高くて安心できそうなブランドを選びますよね?

就職活動も実はよく似ていてこのブランディングがとても大事です。
採用に関わった事があるので同じ経験をしたことがある人は分かると思いますが、、、

同じ能力であれば、全く素性のしれない人よりは知人が紹介してくれた人を採用しませんか???

あの人がお勧めしてくれるなら大丈夫だ!

ってやつです。

東映アニメーションさんやサンライズさんから指名をもらっているという事はこれらの会社が欲しい能力を備えているというブランディング効果が発揮されます。

この時点で就職活動がかなり安泰になるのが想像できると思います。
学校の目標はそれぞれ違うと思いますので、必ずしもアニメーターじゃなくても大丈夫です。
〇〇〇コンテスト優秀賞も同じ効果が期待できますよね!?
こういった箔をつける効果がこれらのコンテストを受けて評価を受けさせている役割になります。(学生視点からは少し変わると思いますが)

こういった評価を得る事でブランディングが出来て
巡り巡ってその人の価値を上げる事になります。
先ほどのトヨタの乗用車の話に戻すと
210万円のトヨタの乗用車と無名の200万円の乗用車
どちらを買うでしょうか?
多分この10万円くらいの差では圧倒的にトヨタを購入する人が多いはずです。これがブランドの価値の部分になります。
10万円くらい多くてもトヨタというブランドの安心感や評価があるから買ってもらえるのです。

学生自身がここまで意識をするのは難しいですし、上手に出来ない場合がほとんどなので、この辺りは大人が上手に気づかれない様にレールに乗せていっていますw
普段からこういった戦略的な事やカリキュラムデザインなんかを考えながら個別に指導をしたりしています。
今年はコロナウイルスの影響もありますが、就職活動は待ってくれないので、5年連続業界就職100%目指して頑張っていきたいと思います。

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