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花結文庫

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#創作

願い星は彼方

願い星は彼方

 今夜は流星群が流れるのだと、朝のニュースが告げた。流星群って?と母に尋ねると、空から星がたくさん落ちるのが見えることよ、と説明が返った。どこでも見られるからと、夜更かしが許されて、みんなで庭で空を見上げていると、母が不意に口を開いた。
「お母さん、星を捕まえられるのよ」
 ほんとに、と聞くと空に手を掲げた母が、何かを掴んだように両手を合わせる。
「ほら」
 胸の前で広げられた手の中には小さな星が

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継がれる果実

継がれる果実

 白いかんばせに、赤い唇、星を散りばめたように艶やかに長い黒髪。
 とにかく美しい女。
 彼女は、そう評されるに相応しい隣人だった。

 小さな村に、女が一人住んでいた。
 一人暮らしであるというのに、ゆったりと過ごす彼女は世俗からかけ離れた存在に思えた。事実、生活感がなかった。
 いつ見てもしゃんと伸びた背筋にまとう和装は季節ごとの花をあしらったもので、乱れたところなどひとつも見あたらない。
 

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偶像崇拝

偶像崇拝

 夢か、幻か。
 狂おしいほどに魅了するのは、優しい弧を描く唇、伏せたまつげ、胸の前で組まれた祈りの形。すべてが完璧な位置で整えられた、美しいもの。神々しいと口にすることすらおこがましいと感じながら、その美しさに酔いしれる。
 ただ佇む姿のなんと神々しいことか。出会えた幸せに、死んでもいいとさえ思えた。
 震える指先が、真白の肌に伸ばされる。
 触れたら穢れる。けれど触れずにはいられない。ぎりぎり

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透明な希望

透明な希望

 アンタ、アタシが見えるの!?
 城の倉庫で見つけたものに、おネエ口調で騒がれた。己を運べと言わて運んだ場所は、謁見の間。常ならば足を踏み入れる機会などないはずなのに、なぜか阻まれることなく気づけば赤絨毯にて御前にて叩頭せよと声がかかる。
 見えているのか。
 手に持ったそれに対する問いに是と答えると、今度は腰掛けてみろと言われた。言われた通りにすれば、感嘆の声と拍手に包まれ、祝福された。
 アン

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【大神発売記念日SS】花舞う空の下で君思ふ

【大神発売記念日SS】花舞う空の下で君思ふ

if妄想大神SSです。作中の設定その他を本編を参考に作成しておりますが、解釈違いなどがあるかもしれません。
加えて、ネタバレ要素があります。
そのあたりをおおらかに許すことが可能でなければ、できれば回避していただく方向で。

大神発売18周年、おめでとうございます!!
大好きの気持ちを込めたお話しではありますので、読んでくださった方が楽しいと少しでも思えたらいいなと、祈っております。

 ぽかぽか

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胸の中の星、ひとつ

胸の中の星、ひとつ

 その人は、凜と前を向いていた。
 だから、横顔しか知らなかったのだ。細いつるが印象的な眼鏡の奥、理知的な瞳は知性と探究心に溢れ、これからの魔法界を第一線で牽引していく存在なのだろうなと感じられた。
 憧れのひと。それでしまいの関係のはずだった。
 なぜならば、遠い存在の彼女は落ちこぼれの自分などとは比べものにならない実力で、強く美しく、魔法を扱う人だったから。
 凜と前を向いて、生きていくひと。

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音楽創作~空からのエール

音楽創作~空からのエール

~音楽創作とは~
⭐この創作は、『音楽から連想する物語』をつづっています。一曲にひとつのお話……とは限らず、思うがままに、感じるままに、つくられたお話を楽しんでいただけたら幸いです⭐

 あなたにこの言葉が届くでしょうか。
 あなたにわたしの幸せは届くでしょうか。
 言葉も、多弁で器用な手足も持たないわたしは、あなたに気持ちを伝えようにも、ただひたすらこの声をあげるしかなくて。
 それでもあなたは

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