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政治という名のコンプレックス産業…

「Twitter政治クラスタの人って政治の話ばっかしてて疲れないの?」
こんなツイートを見ると正論すぎる言い分に溜息が出ます。そう、普通の人なら好きなドラマの話とか、好きなアイドルの話とか、合コンの成果やスポーツ観戦の小話とか、そういう話題でたくさん会話できるのですが、こと政治クラスタの話題はほぼ政治一色と言って良いくらいに政治以外を喋りません。
いやぁ、私もTwitterで「こんなに政治アカウントばかりフォロー返しするんじゃなかった」と後悔しているのですが、まぁその手の気晴らしはもうインスタとnoteでやっていくことにします。
とは云うものの、Twitter政治クラスタが政治の話ばっかしてて疲れないのかというと確かにそういう面はあるのですが、同時に政治の話をすることでしか気を紛らわす手段もない面があったりします。だから政治の話ばっかしてて疲れないのかというと、逆に政治の話を封じられると恐ろしく疲れるのがTwitter政治クラスタって存在です。
そして自分が政治クラスタになった経緯や、幾度かのヘイトデモの取材に出かけたことを個人的な身の上も考えながらクラスタを見返すと、今の政治っていうのがある種のコンプレックス産業になってしまってるってことです。
まぁこれは私も思うことは色々あるので、私の身の上話もしながら暗ーいコンテンツになるんで、読みたくなかったら「戻る」を推奨します。

同じ顔でも逆の生き方をする父と私・・・

実家に帰ると母から言われるのが「お前は親父(実父)にソックリな顔なんだよなぁ…」ってセリフ。まぁ私の顔に20歳年齢を足したら実父の外見とほぼ全く同じになるらしく、今でも時々話に出されます。
私は実父の顔を知らないのですが、母は最初の結婚相手であることから(因みに母の結婚回数は4回です)思うことは色々とあるのか、それとも私が実父と瓜二つの顔になってしまったから思い出すのか、母と二人で会話するときは実父の話が時折出ます。
さて、この実父の存在ですが、私は顔も知らないにも関わらず、私の生活に結構な影響力を与えています。というのも法務局で自分の出生の問題を解決するためには、この実父を探し当てないといけないという無理難題が待っているからです。自分の出生の問題をクリアして前に進むためには実父を探し当てないといけないのに、その為の金は無いと。
実父についてわかるのは、母と離婚する時の段階ではかなりの女たらしであったということ、数年してフィリピン人と再婚し、腹違いの弟がいるということくらいしか無いですね。
そして離婚前のことについて母がよく言うのが「あまりにも女癖悪くて私とお前の父ちゃんの浮気相手が友達になっちゃったんだぞw」というものでした。それと同時に言われるのが「お前の父ちゃんは女たらしだったのに、なんでお前は彼女の一人もできないんだ?」と。いやいや、寧ろなんで実父がそこまで女たらしできたのか知りたいくらいだわ…。

貧困・虐め・不安障害で「後には戻れない」ことを知る

そうは言ったものの、私とて18歳くらいまでは人並み…ではないけど、異性を好きになることはありました。とは言え・・・ねぇ。実は中学・高校の頃と虐めを受けていまして、中学の頃なんて3度目の母の離婚を前にして家庭不和も相まって、異性を好きになるという感情はあっても、彼女を作るという気持ちにまでは行かなかったわけです。母子家庭が長かったこともあって慢性的に貧困でしたし(ガスと水道の停止は経験済み)
というのも「恋人をつくる」というのにあたって「虐めを受けている」という状況は貧困も相まって後ろめたいものでありまして、そんな後ろめたさ満点の状況下で「彼女を作ろう」なんて気持ちは起きないわけです。いえ、実は実父も実父で幼少期は差別を受けて育ったらしいので、ある時点までは私と実父は近しい人生を歩んでることになります(それがどうして同じ顔の実父は女たらしになったのか本当に謎)。
18歳から23歳までは会計士目指して町工場や佐川急便で働きながら勉強してたのですが、体力的な限界もあって24歳くらいから現実を考えるようになりましたね。で、27歳だか28歳の時に不安障害を発症しました。
不安障害を発症する以前はコールセンター内でも相当の成績を出してたわけでして、自分の心の拠り所は仕事しか無かったのも相まって(ブラック企業から搾取されやすい状況です)パニック発作を起こして早退命令を出された時など、泣きながら「申し訳ありません!」と上司に謝ってるんですわ。
今の職場は有難くも人間関係は良好ですが、しかし男同士で集まっても色恋話の一つや二つはございます。そんな中で私が彼女いない歴=人生歴であることを言うとビックリされるんですよ。
「きっとチャンスが無かったんだよ!」
「そうだ合コンしようよ!」
とは気遣われるんですが、もはや恋愛よりも先に貧困・虐め・生活・精神病という見事な負のコンボをたたき出した私には異性のいる飲み会は息苦しい行事でしかなく、現実の女性を前にして感じるのなんて後ろめたさしか感じないんですわ。

だから私は政治にはまった・・・

だいたい私より上の年代になりますと、容姿の良し悪しとはあまり関係なく異性を好きになって恋したり遊んだりするのが当たり前だったりするもんです。不思議なことに何歳になっても、年収があまり高くなくても色恋話はありますよ。私の佐川急便時代の仲良かった先輩も40過ぎて尚、女性に恋をしてましたからね。
人間堕ちるところまで堕ちますと、もう「彼女がいる=羨ましい」ではなくなるのです。もっと言うと「異性を好きになれる感性を維持してることすらが羨ましい」のでして、もうとっくにそんな感情は捨てました。
しかし、異性を好きになる気持ちを捨てたところで心の空虚さは確かに感じているわけで、じゃあどうやってそれを「満たすのか」という問題になる。それにあたって政治闘争は非常に魅力的な面があったのです。
私が今みたいに政治に関わる切っ掛けになったのは、在特会系の右翼団体が当時勤務していた川崎で民族差別デモをやることを知った時からです。そこから発展して反政府系の人とは一部で親しくなる人ができました。
私の政治行動における一つのゴール地点は日本第一党が解散される状態になることが第一ポイントのゴール地点であり、幾分か安定期に入ったら多摩ニュータウンの再生に貢献したいというのがあるのですが、ともあれ政治におけるデモの現場とかは躍動感を感じるものもあったりして、特にSEALDsメンバーには憧れすら抱くものがありました。彼らのライブイベントにも行ったことがありましたが、価値観もモダンでしたし、ある種の楽しみもあったわけです。

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実はTwitter政治クラスタに明確なゴール地点がない

ある意味で私が政治にはまる原因はルサンチマンだったわけです。これは私に限ったことではなく、Twitter政治クラスタには少なからず言えることでもありましょう。
さて、じゃあ各々の政治クラスタに政治的ゴール地点が見えているのかと言うと、そうではありません。確かにスローガンこそ掲げてはいるのですが、明確なゴール地点に対するビジョンが無いのです。
目先の達成したいことに安倍政権打倒があるわけですけども、じゃあ安倍政権を終わらせた後にどんな世界を作りたいかってビジョンがあるかというと無いわけであります。私は野党支持者のクラスタにいますけども、安倍政権から交代させるのは平穏を取り戻すための最初の通過地点に過ぎません。その後のビジョンが必要になるのです。が、安倍政権後にどんな社会を作りたいのかっていうのは、野党支持者クラスタも実はわかっていないわけです。

こうして僕たちは一般有権者から乖離する・・・

さて敢えてここまで私の身の上話も交えて政治クラスタを喋ってみました。
現状のTwitter政談は残念ながらルサンチマンの玩具、遊び道具の領域を出ていません。
改めて私自身も含め、Twitter政治クラスタは無党派層とはかなり価値観が乖離しているということは無いでしょうか。
例えば先に合コンに誘われた話を出しましたけども、じゃあ合コンというイベントに対してどんな感情を持っているのかってことですね。
合コンに対して普通の人が持つ感情ってどんなものでしょう。

㊀楽しそう/ここで彼(彼女)ゲットしたい
㊁ちょっと面倒くさい
㊂なんか営業職が強そう(因みに営業職は合コンまじで強いらしい)

だいたいこんなとこではないでしょうか。
じゃあTwitter政治アカウントが合コンに対して抱くイメージは?

㊀くだらない庶民の行事
㊁穢らわしいイベント
㊂こんな低俗なことよりやるべきことがある

全員がとは言わないけど、こんな考え持ってる人いたりしません?
「じゃあ大橋はどうなんだ」って訊かれると、自覚してる感情は後者です。
勿論Twitter政治アカウントでも普通に合コンを楽しめる感性の人もいると思いますし、或いは婚活の現場の話を聞くと合コン参加も勇気を振り絞って参加してる人はたくさんいるわけですね。
一方、政治って奴は「崇高な目的を掲げて泥臭い行動する」のが常なのであります。でもって私みたいにルサンチマンに溢れる人間は「異性を好きになって結婚して幸せな家庭生活」なんてものを夢見ることができないのです。
騒動や闘争の中にしか生きている実感を見出せず、そして後には引くことができない。
ヘイトデモ現場の取材なんて初めの方は本当に怪我を覚悟で行ってました。例え怪我しようが一般の人の恋愛や結婚生活の話の中にいるより、闘争に身を置いて恐い思いをする方が自分の居場所を感じられて良いわけです。
こうして私達は一般有権者の感性から乖離して行きます。ルサンチマンに溢れる私みたいな人間がたくさんいるのがTwitter政治クラスタって奴でして、政治がある種のコンプレックス産業として存在してしまっているのが現状です。
勿論それで良いはずが無いし、だからこそ過激な政治運動から距離を置くことを始めたのが今の私の状況ではありますが、しかしTwitter政治アカウントが私のようにルサンチマンに溢れる人間ばかりでないことを、切に願いたいもんでありますね。

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