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「経験のない世界」、未知のバリケードを超えて

CDの告知から、1カ月目が経ちました。
今日は改めてお話を。

ソロユニット(1人で活動している音楽のバンド形態/『wiki』より引用)で様々なアーティストさんと組んでいらっしゃる「ユメノマ」の中島しんやさんから、昨秋、詩の作成依頼をいただきました。バンドをしていらっしゃる人がDMを送ってくださること自体は、私には特に珍しいイベントではなく。

と言いますのも、ライターというだけで挨拶をしてくださった人が過去に何名かいらっしゃり、都度、その人の曲や歌声を拝聴し、挨拶のお礼と一緒に感想を付けて返信をしていたのです。

音楽との関係性自体は、長年、聴く側に居ました。エレキや玩具のキーボードに触っても、です。
それが詩で参加する側に立つとは、人生、何が起きるか分からないですね。



ーーで。

やっぱりすごい。

twitterとnoteを見ての問い合わせだったのです。

(しつこく言います。やっぱりnoteすごい…!

中島さんから言葉に関する仕事を現在も受付ているか問い合わせをいただき、詳しいお話を伺いました。


依頼内容は、中島さんが添付してくださった曲を私が拝聴し、詩を作成する。ここで言う詩は、歌詞ではありません。ポエムです。
初めていただく依頼内容でしたが、責任は感じれど、不安なくお受けしました。


不安がなかった理由は
過去に、読み物投稿サイトのスクライブへ載せたときも詩の評価は定評で、商品化してはとのお言葉をnoterさんやtwitterユーザーさんからいただいたことがあるからです。

私の詩は遠回しの表現が入っている作品、洞察力や感性が鋭い人でなければ、丸っきし理解不能な作品が特徴で、万人ウケするものではありません。

達したい気持ちはありませんが、

「ミッキーマウスは誰もが解るし、ヘルマン・ヘッセは少数しか解らない。アルベルト・アインシュタインを解るのはほんの一握りしかいないし、そしてノートン1世を理解する者は一人もいない」

ヘッセのように詩を綴り、読み手に対し、自由な解釈の可能性を提示するのも、詩の楽しみ方のひとつにしていただければと願っています。
見知らぬ絵を見たときの、理解は出来ないけれど何かを感じたり関心を惹かれる、そういった説明不可能な感想も大歓迎です。

答えがひとつだけしか存在せず、作者の答えが絶対正義など、私の辞書には書いていません。



◆◆◆いざ、作成へ◆◆◆


中島しんやさんは、海外のネットレーベルで曲を配信した経験をお持ちの方。私はリベラとかアディエマスは聴いたことがあります。姫神のような民族系も好きですし、Kanonのようなクラシック系、ジャズにカフェ系など。音楽ゲームでジャンルが豊富な『pop'n music』も好きで聴いてましたが、送ってくださった『ファンタズマ』に触れたとき、未知の世界に飛び込んだ気分でした。

砕けた硝子が砂になったかのような、キラキラした音が流れているのが第一印象。
ふわーんとしたぼやけた低音は、夜に浮かぶ雲のよう。
まどろみに誘う女性の、凄く可愛らしい乙女テイストな声。

(MVの映像は、別の方のイメージする『ファンタズマ』ゆえ、上の森シハがイメージしたのと違うやーんってツッコミは無しでお願いします)


初めて出会うって、なんか楽しいです。人も、絵も、ステーショナリーも、音楽も。知らないからこそ浮かぶイメージ。私の中に存在するとは一切思えなかった言葉が、どんどん溢れてきました。


1作品のみの提出では自信が過ぎると考え、複数提案させていただき、そこからお互いに良いと思った作品を絞り込みました。最終決定は私にお任せくださり、……ま、ますます責任が……。


提案した詩は、どれも頭の中の垂れ流しではなく、商用を意識し、調整をしました。実際に使ってくださった詩は下記の通りです。

私のポートフォリオに纏めた木の芽の朝
そっと挟んだ栞はライラックの夢物語
 ノスタルジーな風船が自由に羽ばたく

 気儘に咲いたツユクサが空を青く染め
 漂流するのは暇を持て余した綿花

 決めごとはない
 惑星のリズム運動で進む

 精製された空間に停留所
 ミルサーで挽いた過去の随想録にお別れを

 行き先は知っているでしょう?
 手繰り寄せた芍薬

 スワン・シークレット
 鍵は開いたまま


下記で、詩の一部の簡単な説明を付けますが、皆さんは自由に解釈することをぜひ楽しんでください。

言葉の遊びを楽しんでください。


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「私のポートフォリオに纏めた」は、記憶、過去、思い出、アルバムを表しています。

「木の芽」は春を知らせる季語で、「朝」は新しい日にちと夜明けを示します。

「ライラック」の花言葉は、思い出、友情。色別に花言葉は違っていて、紫は恋の芽生え、初恋。白は青春の喜び、無邪気。5つに裂けているものはラッキーライラックと呼ばれ、恋のまじないに使うそうです。

「ツユクサ」も色によって花言葉に違いがあります。
紫のツユクサは、ひとときの幸せ、尊敬、快活。 白いツユクサは、僅かの楽しみ、豊潤です。 班が入ったツユクサは恋の心変わり、敬われぬ愛、密かな恋。

「ワタ(綿)」の花言葉は繊細、偉大、崇高、有用な、優秀です。

「芍薬(シャクヤク)」の花言葉は、恥じらい、慎ましさ。 ピンクの芍薬は、はにかみ。 白の芍薬は幸せな結婚。 赤の芍薬は誠実です。


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全部、ひらめきから生まれた言葉たち。
上記にて説明をしましたが、この記事を作成中に調べてみて、びっくりしています(文章の基礎は3月に作成しました。4月に公開ってヲイヲイ)

詩の作成中は花言葉の意味を調べず、知りもせず、感覚のみを頼りに調整して提案したから。
ちゃんと意味ある詩になっていて良かったです……!!←

当初、中島さんからは曲のデータしかいただいていなかったので、詩の背景に使ってくださる切り絵がどんな物か知らず。ぴったり合っていました。こういう偶然って凄いですね。


その後、配布がスタートし、初回限定版のフィジカル版について、私が1番はしゃいだのがコチラ。

タワレコ!

私の大好きな音楽漫画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の理子ことマッシュが好きなタワレコ!1巻の後半、参照してください。

うん、だってね、初めて音楽の世界に自分の名前が登場し、1作目がですよ、タワレコにもって。感動しすぎて、何が何だか。


責任感じます(そこに還る)


1位おめでとうございました!!

前に告知でnote用の記事にも書いた通り、音楽情報サイトにも載りました。ひょっとしたら、サイトやフィジカル版の詩などを見て「誰この人?」って検索する人いらっしゃるかもしれないですよね?ぁぁッ、twitterやnoteでもうちょっとアーティストらしい発言しなきゃ!と震えつつ、現状出来ていない……。気を引き締めるという新年の抱負から完全にズレてる……。


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カタチになるって嬉しいですね。出来ればこれを「貴重な体験」で終わらせず、持続するよう、邁進していきます。


ご依頼くださった中島さん、有難うございました。

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