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【D】4選手を戦力外から獲得

 衝撃は中田翔獲得調査に留まらなかった。中日が上林誠知や中島裕之らのビッグネームを含む4選手を獲得したのだ。今回は、そんな球団の思惑を書いていくこととしよう。

慢性的なコマ不足解消へ

 恐らく、他球団ファンの皆様も今季終盤に引退を表明したはずの堂上直倫が頻繁に内野守備に就いていたことから、中日の内野陣が崩壊状態にあることにお気付きだろう。ただでさえ人数が少ないにも関わらず、そのメンバーさえもが怪我に侵される。二軍はさらに悲惨であり、度々本来捕手であるはずの加藤匠馬や味谷大誠、本来外野手であるはずの伊藤康祐らが内野に就いた。今回の4選手、特に山本泰寛、板山祐太郎の獲得はそういったことが絡んでのものだろう。

 山本は二遊間をはじめ内野全ポジションを網羅しており、板山は外野が本職ながらも内野も守ることが出来るユーティリティ。この2人で内野手のコマ不足が解消されるかと言われたら微妙ではあるが、とにかく内野手の頭数は確保したいところでのこの補強は素晴らしいだろう。身体が動くのであれば、41歳の中島も守備について欲しいものだ。

中島&上林で活気を

 他のセ・リーグ球団は、控え選手に必ず切り札とは言わないものの代打要員の選手がいる。優勝した阪神には糸原健斗、原口文仁という左右の切り札がおり、巨人には老練の長野久義、梶谷隆幸とここ一番に強い選手が。代打として出場する前には、ベンチを盛り上げる元気印としても存在感を示しているのだ。

 しかしながら、中日はどうだろうか。今季の代打要員は後藤駿太、加藤翔平、溝脇隼人ら任されていた。彼らに共通することは経験豊富なベテラン陣ということだが、はっきりと言うと彼らの最大の長所は守備力であった。後藤、加藤は終盤に代打成功を決めることも増えたが、代打のコールが流れた瞬間に球場を沸かせられるような、相手の投手が恐慄くような代打は全くいなかったのだ。ベンチにも元気印がおらず、負けている時の雰囲気はお通夜のようなどんよりとしたものが漂っていた。そこでこの中島、上林の獲得である。中島は非常に仲間思いなところが伝わってくる選手。自軍の選手が死球を当てられた時、相手投手が生意気な態度をとると一目散に向かっていくような気のある選手である。一方で上林はソフトバンクの選手ということもあってムードメーカーとして期待している。明るくなったドラゴンズブルーに続き、チームのムードも明るくなって欲しいものだ。

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