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マネジメントで重要なことを、男子トイレから学んだ話

ビジネスに役立つ情報は、意外と身近にあるもので…意識しているかどうかだけで、色々な情報を脳が良い変換をしてくれるようになります。女子禁制の聖域である男子トイレ、自分はここでマネジメント能力の向上を習得し、今でも意識している事なので書き留めておこうと思います。

今回の記事は、少し気を抜いて書いていきます(笑)

1.マネジメントの基本は、潜在欲求に気付き、承認欲求を満たす事である

そもそもマネジメントってなんでしょうかね。

マネジメントとは、直訳すると「経営」「管理」などの意味を持つ言葉です。具体的には、組織の目標を設定し、その目標を達成するために組織の経営資源を効率的に活用したり、リスク管理などを実施する事。
出典:https://bizhint.jp/keyword/92326

まぁ要するにビジネス的には、仲間のマインドを常に最高のパフォーマンスで維持出来るよう管理して、社内目標を達成させる事です。自分はこのマネジメントに関しては、EC業界に入って新人3人だけで運営していた頃から本格的に意識して取り組みはじめました。過去にもマネジメント経験は多くあるのですが、その頃は「どうして上手くマネジメント出来ているか、成果が出せたのか」のPDCAを意識しておらず、気がついたら成果が出ていた、という具合でした。

以前の事業部(EC運営代行)の人数は7名。その事業部長としてマネジメントをしていた時に、最初から意識していたのは「とにかく褒めること」でした。意識しているマネージャーなら誰しもが行っているかと思いますが、褒めて伸ばす、は本当に効果があります。自分が思うマネージャーの役割は「モチベーションを最も高い位置で維持する」事だと考えています。

人はモチベーション一つで、能力の発揮度合いが変わります。どんなに仕事ができる人でも、上司が目の前で遊んでたら多少なりと影響が出ますし、プライベートで嫌なことがあれば、鉄壁のハートを持った社員でも、高パフォーマンスを維持し続けることは難しいです。だからこそマネージャーがいて、スタッフが現在、何を思い、何を考え、何がしたいのか…を汲み取って上げる必要があります。

そのモチベーションを高い位置で維持させるのに必要なのが「承認欲求を満たすこと」だと思っています。人は誰しも、誰かに認められる事は嬉しいことで「べ、べつに私は認めて欲しいなんて思ってないんだからね///」なんて言ってるスタッフはただのツンデレです。むしろ思いっきり可愛がってあげて下さい。そういうスタッフこそ、褒めちぎった時の威力はデカイです。

この「承認欲求を満たす」が結構難しいと思っていて、自分が抑えているポイントは「潜在欲求」に気付いてあげられるかどうか、だと思っています。素直に承認欲求を求めてくるタイプの人であれば、こちらもわかりやすく、ポイントを付いて褒めてあげられるのですが、スタッフはすべてそうとは限りません。

感情を表に出す事が苦手な人もいれば、ツンデレタイプの強がりさんもいます。こういうタイプの人達は困ったことに、自分が持っている承認欲求に気付いていません。だからこそ、その人が会社に来る時何を思い、作業はスムーズに出来ているか、高パフォーマンスが出せているかを常に意識して見てあげることで「褒めるポイント」を逃さずにチェックすることが出来ます。

この「潜在欲求」に気付いてあげられるようになった時「褒めて伸ばす」事による効果を体感できると思います。

2.褒めつづけると、必ず現場に発生する不信感

これはEC事業部が新人3人から7人に増えた頃のお話です。褒めて伸ばす技術を身に着けた自分は、18歳~30歳まで、バラバラの年齢層のスタッフをまとめあげ、EC一元管理ソフトの設定を500社以上行っていたわけですが…2年目に入ったところで、ひとつの問題にぶつかります。

褒める事による等価交換の代償として、信用が落ちてくるのです。

恐らく、1年以上部下を褒め続けるマネジメント経験をした事がある方ならわかると思うのですが…

・いいね!すごいよ、この人数で回せてるなんて凄いよね!さすが!
・今日めちゃくちゃ早いじゃん!時間にまだまだ余裕あるし、凄いじゃん!
・おぉ!もう出来たんだ!いやーやっぱ◯◯君じゃないと出来ないよね!
・やば!マジで!?めっちゃ仕事できるじゃん、本当頼りになる!

どこのギャルだよ、って話ですね。なんか電車の中で会話しているJKみたいなノリで、最後なんか語彙力なさすぎて、なにがどうヤバいんだって話ですが。既にお気付きかもしれませんが、そうなんです、完全に高田純次状態なんです(適当という意味で)

ベンチャーですから、自分の仕事も忙しくマネージメントに頭が回っていない中で褒めてますので、語彙力が欠けはじめます。最初の1年くらいはこの感じでも全然いけるんです。ですがこれが1年を超えてくると「なんか褒め方が適当だな…」って思われ始めるんです。もちろん時には怒ることもありますのでメリハリはあるのですが、それ以上に潜在欲求も含めて承認して褒めていくわけですから、そりゃ相手が戦場の天使ナイチンゲールでも、さすがに褒める言葉のレパートリーが尽きてきます。

一度そう思われ始めると「不信感」に変わってきてしまいます。では自分がこれを乗り越えた方法がこれでした。

3.正しい褒め方は、男子トイレの張り紙にあった。

褒めるマネジメントで伸びる業績は、ある一定のラインまでは伸ばせるのですが、どうしてもその一歩先…スタッフの「自主性」を伸ばしつつ活性化する傾向が見られませんでした。現場のスキルは上がっていき、こなせる仕事の量もみるみる増えては行くのですが、新しい企画の発案は自分だけ、これでは10倍、20倍の能戦力にはなりません。

そんな時、近所のスーパーの男子トイレに貼ってあった張り紙が目に入りました。恐らく皆さんが想像されたのは『いつもきれいにご利用いただきありがとうございます』ではないでしょうか。これも素晴らしい発想ですよね!「綺麗に使って下さい」というお願いではなく「綺麗に使ってくれる事を前提」とした書き方をすることで、強制感の無い言い回し…ホント素晴らしいです。でも今回は違います。

男子トイレに限定して言える張り紙といえば、小便器の前に貼ってある「一歩前へ」が定番ですが、地元のスーパーではこう張り紙が貼ってありました。

いつも一歩前へご協力いただき、きれいにご利用ありがとうございます。清掃スタッフは大変嬉しいです。

合体技です。男子トイレにある、全ての語彙力の詰め合わせです。これ、文字にするとそんなにインパクトは大した事ではないんですが…重要な要素が含まれています。

「具体的」な褒める要素と、感謝の言葉です。抽象的な褒め方は、相手からすると「何を褒められたのか」が伝わりにくく、そのうち褒められる言葉が、ただの音でしか聞こえなくなります。ですが、今その人が何について報告をしに来たのか的確に褒めた後、感謝の言葉を添えることで、一気に具体性と信頼度が上がります。

では先程の、電車の中のギャルの会話……ではなかった、抽象的な褒め言葉に当てはめてみましょう。

・いいね!すごいよ!◯◯の作業は本来であれば数日かかるのに、1日で終わらせて、この人数で回せてるなんて凄いよね!本当にいつもありがとね!

・今日◯◯の作業終わらせるのめちゃくちゃ早いじゃん!時間にまだまだ余裕あるし最初の頃は◯時間くらいかかってたけど、今はその5倍だよ?凄いじゃん!改めて、本当に一緒に頑張ってくれて嬉しいな、ありがとね!

・おぉ!もう出来たんだ!いやーやっぱ◯◯君じゃないと◯◯を作り上げる作業は出来ないよね!自分がこの立場でいられるのも◯◯君のおかげだから、本当に感謝しないとだよね。

・やば!マジで!?めっちゃ仕事できるじゃん!◯◯が発生したときは、これからもお願いする事あると思うんだけど、助けて欲しいな!本当頼りになる!ありがとう、大好きだよ!

ごめんなさい、最後の大好きだよは嘘です。ノリで言ってみたかっただけです。一歩間捉え方を間違えると大問題に発展するので、過度な表現はやめましょう(真顔)

さて、元の文章から比べてみてどうでしょうか?

具体性が増すことで得られる事は「自分を見てくれている」という+αの承認欲求が更に満たされる事につながります。この有無では、雲泥の差です。圧倒的に信頼度が変わります。給湯室のOLの会話はこの話題で持ちきりです、嘘ですそこまではないです。

ですが、具体性のある褒め方は、あの人は常に見てくれているからという安心感に加え、程よい緊迫感のもと、現場の士気は上がっていきます。これは本当におすすめです。

4.褒めて伸ばすマネジメントをするなら、正しい褒め方を意識する

これを読んでいる皆さんは…最近、最後に人に褒められたのはいつでしたでしょうか。またその時どのような褒められ方をしたでしょうか。人は年齢を重ねてくると、だんだんと褒められる機会が減っていきます。また会社でも役職がついてくれば、褒められるタイミングも減ってくると思います。

褒められる機会が減ると、褒め方を見失ってしまうそうです。これが会社の悪循環につながるとも言われています。こうした悪循環の中で「誰かに褒められる」事は貴重な体験と変わっていきます。

以前、この話を研修の講演で話した事があるのですが、その時「褒めるところが無い人の場合はどうしたら良いですか?」と質問を受けました。それに対し自分が「褒められるところを見つけられてないだけだと思います。あなたはその人の履歴書を代わりに書けますか?自己PRの欄を埋めてあげられますか?」と回答したことがありました。

人を褒めることは、その人を深く知ることに繋がり、良い意味でも業務監視が必須となります。マネジメントの良い要素がたっぷり詰まっています。ぜひ、明日からスタッフを褒めて、恥ずかしがらず感謝の言葉を添えてあげて欲しいと思います。

良いビジネスライフと、上手いエアーリーディングを。

それでは、最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。

(機会があれば「褒め方」の反対に「怒り方(指摘方法)」についても記事にしてみたいなぁ)

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