見出し画像

【140字/空想】ああ、それは最強の

気弱な囁きなど
せわしない羽音はおとにかき消されそうだ。
甘い香りが意識を惑わし
色の洪水が記憶を曖昧にする。
姿形すがたかたちなどかりのもの、
ただのうつわだなんてよくも言えたわね。
その言葉に僕は肩をすくめてみせた。
これが全て虚像だとしても
五感を貫くものに
あらがえない魅力が秘められていることを
僕らは認めるべきだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?