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美容クチコミサイトの利用実態について、LIPSの中の人に聞いてみた

皆さま、こんにちは。CCI Lifestyle Digital CONNECTです。

前回の投稿では、「美容クチコミサイトにおける利用実態とは?」のウェビナー内でご報告した、美容クチコミサイトに関する調査の結果をお届けしました。

同ウェビナーでは、LIPS専属インフルエンサーのhoso様と、元LIPSの紺野様をお招きし、トークセッションも行いました。今回は、そちらのトークセッションの内容をご紹介いたします。


最後には、前回の調査結果「https://note.com/cci_ldc/n/nee4703bf0ded」とゲストとのトークセッションからわかる、LIPSと@cosmeの使い分け方についてもご紹介しますので、最後まで読んでいただけたら幸いです。

<ゲストプロフィール>

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【プロフィール】hoso氏
美容プラットフォーム「LIPS」にて11万人以上のフォロワーを抱える次世代注目インフルエンサー。自身でInstagramやTwitterのアカウントに加えてYouTubeアカウントで美容関連のコンテンツ配信も実施。
メイクアップに限らずスキンケアやベースメイク、ヘアケアなど多様なアイテムのレビューがZ世代のフォロワーを中心に支持されている。
LIPS公式Instagram LIVEでは「水曜日のプリンセス」の公式MCも務める。


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【プロフィール】紺野佳南氏
新卒でユナイテッド株式会社に入社し博報堂DYメディアパートナーズに出向。
その後株式会社サイバーエージェント子会社にてセールスマネージャー業務及びスタートアップメディアのマネタイズ部署の立ち上げを行う。
フリーランスとして独立後、アプリビジネスのマネタイズ支援などを行い、2018年にAppBrewジョイン。
LIPSの商品企画、販路戦略、ブランドコミュニケーション戦略などの業務に従事。
2021年11月にAppBrewを退職後、ベンチャー企業のCxO・マネージャー向け育成トレーニングを提供する株式会社EVeMに取締役として参画。


LIPSのユーザー属性とは?

ー美容クチコミに関する調査では、LIPSの閲覧理由として「自分の年齢と近い人のクチコミが多いため」という結果も出ておりましたが、やはりLIPSユーザーは若い方が多いのでしょうか?

紺野氏:正直、2年前まではすごく若い方が多く、10代の方が半分ぐらいだったのですが、今は25歳以上の方が半分になっています。Z世代に強いことに変わりはないのですが、20代中盤~20代後半の方々もLIPSで情報を取得したり、発信したりしていただいているというのが現状です。

ーユーザーはどういった方が多いのでしょうか?

紺野氏:「可愛いが正義」という価値観を持つ方だけではないなと、プラットフォームの運営側として日々感じています。LIPSは、可愛い系・綺麗系と多種多様な思考性に適応出来るプラットフォームを目指していきたいと思っております。

LIPS専属インフルエンサーから見たLIPSとは?

ーインフルエンサーであるhosoさんが思う、LIPSの良さはどういったところでしょうか?

hoso氏:LIPSはコミュニケーションがしやすいというのが良いところだと思います。LIPSはいい意味で砕けていて、感情を表に出してレビューができるので、コスメ以外の話もできる友達が増えましたね。

実際に紹介した商品を買ってくれることも多いんです。「めっちゃ良いんです!」とレビューした商品を翌週には「買いました!」と言ってくれることも多くて、反応があるのがすごく嬉しいです。

ーhosoさんはよくコメントや質問を返しているとお聞きしました。

hoso氏:LIPSは先ほど言ったように、コミュニケーションが取りやすいというのが良いところだと思うので、レビューについての質問があったときは答えるようにしています。コスメの好きな友達ができやすい・インフルエンサーができやすいのもLIPSの特徴かなと思います。

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ー2大美容プラットフォームである@cosmeとLIPSそれぞれの印象について教えていただけますでしょうか?

hoso氏:LIPSはコスメのInstagramのような、SNS寄りなプラットフォームだと感じるので、暇つぶし・情報収集だけでなく、空いた時間にアプリを開いてしまいます。一方で@cosmeは情報収集をする際によく使います。検索から自分が気になるコスメやスキンケアの情報を得るために使うことが多いですね。

ーLIPSを空いた時間に見てしまうとのことでしたが、どんな情報を見ることが多いでしょうか?

hoso氏:急上昇・ランキングの欄でトレンドを確認したり、みんながやりたいメイクの情報をいち早く掴むために見ています。

ータイムライン上で新しい商品に出会い、購入した経験はありますか?

hoso氏:もちろんあります!LIPSを見て良いなと思った商品を、実際に見に行ってから買うというよりは、そのままオンラインショップでポチってしまうこともよくありますね。

ーそれは写真や動画などがわかりやすいため、購入への疑問点がつぶせているということでしょうか?

hoso氏:そうですね。商品の画像だけでないという点で、自分が使っても大丈夫そうだな、自分に合いそうだなと判断できる写真が多いのがLIPSだと思います。クリームの柔らかさや化粧水のシャバシャバさを動画で載せてくれている人など、タッチアップしなくても買ってみたいと思えるクチコミが多いので、ついついポチってしまいますね。(以下画像はhoso氏の投稿より抜粋)

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ーLIPSは空いた時間に見てしまうという声がありましたが、LIPSの運営側として、ユーザーの閲覧頻度を上げるために意識されている点はありますか?

紺野氏:画像や動画で視覚的に把握しやすい情報をユーザーに届けることはもちろんですが、アプリの中で機械学習をしていて、利用者の志向・趣向性に合わせて情報をパーソナライズしていることも、利用頻度の高さにも繋がっているのかなと考えております。

参考にされるクチコミを書くためには?

ーインフルエンサーとして、クチコミを投稿する際に注意・意識しているポイントがあれば教えてください。

hoso氏:肌質・肌の色で化粧品の合う合わないは出てきてしまうので、点数は付けつつも自分の肌ではこの結果だったけど、合う人もいるかもしれないよ、といったフォローは入れるようにしています。自分が星1を付けたコスメでも、それを愛用している人がいるということを注意しています。

反対に、自分が愛用している商品でも、合わなかった・肌が荒れてしまったとクチコミする人が絶対いるので、フォローは入れること。
また自分がクチコミを見るときも、星だけにこだわって見るのではなく、中身もしっかり読んでいます。「自分の肌だったらどうなのか」を伝える側・見る側どちらでも考えるようにしています。

ー配慮があるのは、ソーシャル性が高いLIPSならではなのかなと思います。そういった部分からフォロワーとの結び付きも増して、より親近感を持ってクチコミをとらえてくれると思うのですが、フォロワーの中でもコアなファンの方はいらっしゃいますか?

hoso氏:もちろんコスメを見にきてくれていることが多いですが、「hosoが使っている商品を買いたい!」と言ってくれる方もいます。だからこそ発言には責任を持つようにしていて、自分はこう思ったけど、もしかしたら合わない人もいるかもしれないと考えながら文章を作った後に添削して載せています。

LIPSのロゴに対するユーザーの反応は?

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ーLIPSではベストコスメの発表もしていますよね。ユーザー投票もあるのが印象的ですが、他メディアのベストコスメと比べて特徴はどういった点になるでしょうか?

紺野氏:美容誌の場合、美容家の方々が選ぶベストコスメという内容で、権威性が非常に高い内容になっている印象を受けるのですが、LIPSの場合は投票や日々のクチコミの状況をみて、ベストコスメ・ランキングのロジックを作成しているので、よりフラットな情報からベストコスメ・ランキングが決まっているのではないかなと思います。

ー実際、LIPSユーザーのベストコスメの反応はいかがでしょうか?

紺野氏:結構いいですよ。面白いのが、ベストコスメの関連商品をサンプリングすると、クチコミにベストコスメのことに触れて書いてくれるケースが増えるんですよ。わかりやすいエンブレムや称号があると、ユーザーも語りやすい文脈になっているんだろうなと感じております。

ーhosoさんもレビューするにあたり、ベストコスメに関して感じることはありますでしょうか?

hoso氏:「LIPSの上半期ベストコスメの〇位」などと書くと反応が良いなと感じます。

LIPSと@cosmeの使い分け

さて、トークセッションのご紹介は以上です。トークセッションの内容でより美容クチコミサイトへの理解が深まったと思いますが、最後に、調査結果とトークセッションの内容からみえたLIPSと@cosmeの使い分け方についてまとめていきます。

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まず左側のLIPSですが、SNSに近いクチコミプラットフォームのため、ユーザー間のコミュニケーションも活発です。そのため、フォローしているユーザーの投稿やランキングからみえてくる流行、憧れなどをきっかけに、商品を認知します。

つまりLIPSユーザーは、自身に近い属性内での評価や、共感・流行などを重視するため、施策としては、インフルエンサーのコメントや画像をフル活用したようなメニューが適していると考えられます。

そして右側の@cosmeですが、情報収集型のクチコミプラットフォームのため、肌悩みやブランド、商品カテゴリなどの軸によって、商品を認知しています。どちらかと言うと美容に関する基礎知識が高いユーザーも多く、また、購入を失敗したくないというマインドや、情報の量を求めて閲覧しているユーザーが多いため、客観性や、根拠・説得力のあるクチコミなどが購買への一押しになるとみています。

つまり@cosmeユーザーは、一般的な評価や、信頼・安心感が重要なポイントになります。そのため、施策としては、多くのクチコミ数や、説得性を持たせる編集部の意見をフル活用したメニューが適していると考えます。


いかがでしたでしょうか。
ぜひ美容・コスメ商材の広告戦略のご参考にしていただけますと幸いです。

なお、今回ご紹介した調査結果については、今年4月に弊社で開催したウェビナーでもお話をさせていただいた内容となります。弊社独自調査のご報告や広告ソリューションのご紹介を行うウェビナーは、今後も定期開催してまいります。

LDCでは、今後も生活者への独自調査を行い、そこから見える効果的な広告戦略について発信していきます。
具体的な広告プランニングのご相談などは下記までお問合せください。

■お問合せ:LDC@cartahd.com

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【調査概要】
■調査対象:20-34歳の女性x@cosme、LIPSユーザー
      ※各ユーザー均等なサンプル数を確保
■調査商材:スキンケア・ベースメイク
■調査地域:全国
■調査方法:インターネットリサーチ
■調査時期:事前調査 2021年1月18日(月)~1月20日(水)
       本調査 2021年1月20日(水)~1月21日(木)
■有効回答数:312サンプル
■調査実施機関:株式会社マクロミル
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筆者:昆 双葉


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