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2冊目のKindle小説《誰かが用意した檻の中で(くじらの部屋②)》の予告編その2

「颯太、起きて。太田先生が来たわよ。ちょっと、颯太ったら。起きなさいって」

私は、ベッドの中で、ずっと、丸くなっている颯太に声をかけた。


「ちょっと、颯太。起きなさいってば」

何度、揺すって声をかけても、颯太は、丸くなったままだった。

私は、起こすのを諦めて、また玄関先に出た。


「先生、颯太が起きなくて。ごめんなさい」

太田先生に一言謝って、先生が持ってきたプリント類を、私が颯太の代わりに受け取った。


太田先生は、ちょっとためらいながら、

「颯太、もしかすると、心の風邪かも…」

と、話し始めた。


【8月8日(立秋)リリース】
Kindle小説
《誰かが用意した檻の中で:くじらの部屋②〜不登校を死語にしてもいい》


【参考】2023年3月15日のnote

https://note.com/cc_kthm/n/nec56a00ab43f

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