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猫×2のための猫柵①/玄関の格子扉[後編]

このnoteを書いている今、兄妹猫が二匹してリビングのホットカーペットの下に潜り込もうとジタバタしている。

この子たちは、どちらか一方がなにかし始めると、もう片方もそれに混ぜてー!と加わってくる。仲が良いのは良いことだ。

でも、たいていの場合、テンションが上がりすぎて、そのままニャンプロに突入する。ホットカーペットの上に敷いているラグはお気に入りなので、穴が空くほどひっかき回さないでほしい。


▼前のお話


さて、玄関の格子扉、その続きである。

前回(猫×2のための猫柵①/玄関の格子扉[前編])は「一度失敗した」ということをお伝えするため、詳しい作業の過程は記さなかった。

今回のリベンジでは、同じ轍を踏まないよう、できるだけ作業を丁寧に効率よくしたつもりだ。

それでもいくつも失敗が重なった。
おそらくDIYマスターな方々から見たら失笑ものだろう。

だが、日曜大工三級の私が、これから同じ失敗を繰り返さないよう、作業の工程をできるだけ細かく残しておく。

■作業手順

週末の土日で作業を終わらせねばならない。
時間がないのだ!


◎土曜日の作業
1.木材の買い直し
2.買ってきた木材のヤスリがけ
3.木材の塗装

◎日曜日の作業
4.木材に下穴開け
5.組み立て
6.設置



■土曜日の作業

1.木材の買い直し
色々と考えたが、前回と同様の設計図でチャレンジすることにした。なので同じ木材を買い直し。

格子扉の横棒の!必要性は!さすがに感じていたのだが、なんとしても前回の失敗を塗り替えたいという、意地もあった。

幸い、木材自体はさほど高くない。
一番高価だった柱となる2×4材2本が、そのまま利用できたのも大きい。

今回もできるだけまっすぐな木材を選ぶ。
時々びっくりするくらい曲がっている木材があるのだが、果たしてこれは売り物なのか?と心配になる……。前回同様にカットまでお願いする。

我が愛車、30年落ちのセリカは、後部座席とトランクがぶち抜けるので、多少長い木材でもなんとかなる!
というわけで買い物は午前中に済ませる!

2.買ってきた木材のヤスリがけ
購入した木材は、そのままだとケバがひどいので、ヤスリをかける。
粗目の180番あたりでざっと削ると、面白いほど木屑が出る。
紙やすりだとあっという間に目が詰まってダメになるので、空研ぎヤスリにして正解だった。

流石に室内でやるには被害がひどいので、ベランダにブルーシートとダンボールで作業場をつくって実施。
「近隣に風で木屑が飛んでいかないように」というボス(妻)からの指示を忠実に守る。言いつけはちゃんと守る男なのだ私は。

180番のあとは、320番でざっと後処理。
全部で17本。これが意外に体力と時間を奪う。

①-2×4の柱材 2本
②-4cm×3cm×180cm 2本
③-4cm×3cm×80.5cm 2本
④-2.4cm×3cm×180cm 11本


3.木材の塗装
塗装に使うのは「ジェルスティン」。
これを塗るのは、いらない布があればいい。

今回は古いTシャツをカットして使った。
いちいち布につけてから木材に塗り込むと面倒なので、木材の上に直接塗料をちゅーと出して、それを布で広げながら塗り込む。

塗る時には、木材をカットした時に出た端材が大変役立った。
塗った木材を直接シートの上に置かず、乾燥させるための土台にするのだ。
とっててよかった端材。

途中で妻が顔を出して、「これ使ったら?」と薄手のビニールの手袋をくれた。普段、トイレ掃除などで使っているやつだ。

布で塗っていると、どうしても手が汚れるので、これは大変助かった。
流石だボス。

あまり厚塗りにするのは趣味じゃないので、基本的には一度塗り。
いくら「ジェルスティン」が塗るのが楽とはいえ15本もあるとそれなりに時間がかかる。

やすみやすみの作業で、途中で食事などもとっていたら、いつの間にか夜になっていた。今日の作業はここまで。腰が痛い。

上が塗る前/下が塗った後


■日曜日の作業

4.木材に下穴開け
今日で作業を終わらせる!
まず木材が乾いているのを確認。
「ジェルスティン」は乾くのが早いので大丈夫だが念の為。

そして次は、木材に下穴をあけていく。

木ネジで固定するのに下穴は必須だ。
あちこちで散々注意されていたのに、前回はそれを途中でサボったせいで、結果、木ネジをねじ込む時に木材が割れてしまった。
人は経験から学ぶのだ。

再び、設計図を確認。

左下の計算は格子の間隔を3.8cmにした時に木材が何本必要か割り出してる……らしい。


今回の格子扉は、上下の横棒で、縦棒をはさみこむ形。
したがって、各横棒には全部で13穴開ける必要がある。
(左右の枠の縦棒用2穴+中の格子棒用11穴)

それぞれ縦棒の中心に穴がくるように、先に横棒にマスキングテープで印をつけておく。

上下の横棒。マステの黒ポッチが穴をあける位置
マステはダイソーで購入。無地なのがいい。

↑この写真は、横棒の天地部分に貼ったマステ。
この上からドリルを入れて穴をあける。

下穴を空ける時には、いきなりドリルをあてるのではなく、キリで小さな穴を開けておくと良いと教わった。キリの穴にドリルをあてれば、回転開始時にズレにくい。使ったドリルは2.5mm。

でもまあ、ドリルでまっすぐ穴をあけるのは、本当に難しい。
こういうのこそ、プロの道具や技術がいるのだろう・・。
結果、下穴の出口は、縦棒の中央からずれまくることになる。

本当は、横棒は横棒、縦棒は縦棒で、それぞれ別々に下穴をあけるつもりだった。縦棒のほうは、棒の断面の中央に穴を開けるイメージ。
ところが横棒の下穴が曲がってしまったので、このまま縦棒の断面中央に下穴を開けても、横棒の下穴の出口とズレてしまう。

そこで縦棒に関しては、一度横棒に仮止めしてから、横棒の下穴越しに少し細いドリルで下穴を空けることにした。

横棒と縦棒を、木工用ボンドで接着。
乾くのを待ってから、横棒の下穴にもう一度ドリルを入れる。
縦棒までとどいて下穴を空けるのを確認。
横棒の下穴が2.5mmなので、1.5mmのドリルを使う。

横棒の側面にもマステ。
番号の左右に縦棒のいちを決める印がうっすら入ってる

※この時、縦棒を組む前に、外枠部分の内角に、補強具としてL字の金具を先につけておいた。縦棒をくんでしまうと、ドライバーが入らなくなるのだ。


5.組み立て
組み立ては、一気にやった。
電動ドリルをドライバーに変え、4×70mmのネジをゆっくりとねじ込む。

格子扉が大きいので、ネジを締めるのはなかなか大変。
時々、妻さんに支えをお願いしながら、「割れないでくれ」と祈りながら、最後までなんとかねじ込み完了。

この段階で、なんとか格子扉の形になる。

が、重い・・・。軽めにしたつもりだったが、この重さ、大丈夫なのかと不安がよぎる。

6.設置
設置は、まずは柱となる2×4材から。
ラブリコのアジャスターを嵌めて、ギュッギュッと締め上げる。
特に蝶番をつける側の柱は、格子扉が結構重いので、倒れてこないよう、しっかりと突っ張る。

ストッパー側の柱も同じように立てる。
蝶番側の柱とは、格子扉の厚み分、玄関側にずらすのを忘れずに。

その後、格子扉に蝶番を設置。
これも意外に大変。そしてこの作業もちゃんと下穴をあけるのを忘れずに。

格子扉が重くなることを予想して購入していたかなり大きな蝶番を、それも4つもつける。

その後、格子扉を柱まで移動して、妻さん扉を支えてもらいながら、柱側の蝶番の位置を確認。もうそのまま固定までしてまう。

アジャスターと蝶番


■完成にはまだ遠い。問題は2つだ。

これにて作業か完了!のハズだったが・・
大きな問題が2つ生じた。

一つは、懸念していた重さの問題。
格子扉を持って体重計に乗ってみたところ、だいたい7kg前後くらいはある。

この格子扉は、上下の横棒で縦棒を挟み込んでいるのだが、その横棒が、全体の重さでどうしても歪んでしまう。
横棒が歪めば、それついている縦棒も歪む。

その歪みのせいで扉がきれいに閉まらし、いつか扉が落ちてしまうのではと心配だし、何より格子扉が曲がって見えてかっこ悪い。
※蝶番側からストッパー側に、全体的に格子扉が「落ちて」見える。

そこで急遽、ストッパー側の扉の下部に、キャスター(車輪)をつけることにした。
重さをキャスターが支えてくれれば、歪みが収まるのでは。

もう一つの問題は鍵。
格子扉は押しても開かないように、ストッパーになる2×4柱がある。
そのストッパー柱と扉を、鍵で固定できるようにして、猫が手前に扉を引いてもひらかないようにしなければならない。

のだが、この鍵の設置で悩んでしまった。
よくあるフック鍵のようなものは、ちょっとかっこ悪いし、大仰なものはつけるのが大変。
なにか良いアイディアが出ないか、少し寝かせることにした。

というわけで日曜日の作業はここまで。
この日に終わらせたかったが、作業は一日延長である。腰も目も手も痛い。

■延長戦/キャスター

キャスターは強度と静音性を考えて、ウレタン製のものにした。

格子扉は既に取り付けてしまっていて、これを外すのはできれば避けたい。
何度も取り外しをしていると、柱のネジ穴の強度が落ちる。

格子扉の下の空間は約4cm程しかない。
ここにキャスターを取り付けるのだが、扉の開け閉めで、キャスターにはかなり強い力が加わる。単に両面テープなどで貼り付けただけでは、いつか外れてしまうかもしれない。

なので、扉はこのままに、後付けできる方法を考えた。
それが以下。

うん、他人はきっと伝わらない。

AのキャスターBの木材とを強力両面テープで接着。
キャスタにはネジ穴があるが、幅がぴったりすぎるので、このネジ穴を使おうとすると、ぜったいにBが割れてしまう。なので両面テープ。

そのABの合体したセットを、格子扉の下に同じく強力両面テープで接着。
※これも下からネジなどで固定するのは無理なので。

扉の開け閉めで、このキャスターには前後にかなり力が加わる。
キャスターはその力から逃れようと、クルッと転びそうになるので、このままだといくら強力両面テープでも、AB部分がどこかで外れてしまうかもしれない。

そこでCの金具で、AB部分を覆うようにして、この金具自体は格子扉とBの木材でも固定する。
Cの金具はぐるっとABとそれが貼られている格子扉部分を覆っているので、開閉時にキャスターに力が加わっても、ABが外れることはない。はず。

キモになるのはCの金具。奥行きが3cmでこんなUの字になっていて、かつネジ穴がついているような金具なんてあるのか!

ありました。

木材の奥行きが3cmというよくあるサイズであるのも幸い。
Uの字ではなく、Jの字だが、用途には十分。

で、実際に設置したのがこちら。

うまくいってます

結論から言えば、キャスターの設置は正解だった。
あきらかに歪んでいた格子扉がまっすぐになり、開閉もスムーズになった。
はじめから付けることを決めていれば、こんな苦労はなかったのだが・・。

なおキャスターはウレタン製だが、それでも廊下の上を転がすと、ゴロゴロと低い音がする。
防音のためにシートでも貼ろうか?と妻と相談していたが、後日、下の階の方とお話をする機会があり、恐る恐る音に関して聞いてみたが、まるで聞こえないですよ!とのこと。良かった。


■延長戦/鍵

鍵に関してもホームセンターなどで色々と見てまわったが、普通の鍵だとどうしても強度と見た目が気になる。

そんな時、たまたま立ち寄った100円ショップのセリアで、アイアンウォールバー&と同じくアイアンのフックを見つけてビビと来た。

たまたまハンズにあるのを知っていた、金属輪と組み合わせたら、鍵っぽいものができるかも!

というわけでこちら。

玄関側から。
リビング側から。格子の隙間から手を入れて輪を外す

金属輪を通したアイアンウォールバーを格子扉に設置。
柱側には、扉を閉じた時にその輪が引っかかる位置に、アイアンフックを設置。この輪をアイアンフックに引っ掛けると、扉が開かなくなる。

開け閉めの時に、金属輪とアイアンフックがカチャカチャと音を立てるが、逆に防犯にいいんじゃないかな!

これでキャスターと鍵の設置は完了。
つまり、作業終了!

改めて全体像
どうですか?


■まとめと反省点と改善点

これで玄関の格子扉の設置は完了。
このnoteを書いているのは、かれこれ3ヶ月後だが、現在まで問題なく動いている。

完成したものを見ながら、「今ならこうするな」と思うことを書いておく。
将来の自分が、同じことをする機会があれば、参考にしよう。

1.使用する木材はもっと細くてよかった。
枠の木材が4cm×3cm、格子部分が2.4cm×3cmの木材を使用したが、もう一回りずつ細い木材でも十分だった。特に格子部分に関しては、細くすることで本数は増えるが、結果重量は押さえられたと思う。

2.格子部分には横棒で補強を入れるべき。
これは絶対。強度が全然違う。1で木材を細くするならなおさら。猫が飛び上がるのを防ぐには、天井まで高さを出す必要があるが、それをしたとしても、横棒を追加する方がいい。

3.キャスターはマスト
かりに軽くなったとしても、キャスターは絶対につけた方がいい。最初からつけていれば、作業は全然楽になる。

4.木材はSPF材がいい
SPF材もソリや歪みがあるが、まだましだ。値段は少し高くなるが見栄えは全然よくなると思う。

5.アジャスターはアイアン
その方がかっこいい。


以上。
完成した格子扉は満足しているが、色々と雑なところもあり、少し心残り。
だがまあ、もし次があれば、今度はもっとうまくやれるはず!
ということで、「玄関の格子扉」完成!



自作の猫柵作成レポート


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