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大人へ絵本memo 公園作ろ


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『虔十公園林』
宮沢 賢治 (著) 伊藤 秀男 (イラスト)
2014年出版 ミキハウス


いつでも
はあはあ笑っていて
皆から少し足らないと思われている虔十が
初めて親に頼み事をする。

「七百本の苗木を植えたい。」

無駄と言われても邪魔と言われても虔十はその杉を大切に育てた。

やがてそこは

子ども達の遊び場になる。




賢治さま
おそらく大正~昭和初期に書かれた作品ですが、未来(現在)は本当にあなたの描いているとおりですね。

次の年その村に鉄道が通り虔十の家から三町ばかり東の方に停車場ができました。あちこちに大きな瀬戸物の工場や製糸場ができました。そこらの畑や田はずんずん潰れて家がたちました。いつかすっかり町になってしまったのです。その中に虔十の林だけはどう云ふわけかそのまゝ残って居りました。(本文より)

と言う具合に書いているすごさは

町が出来ると言うことは

自然を残すのが大変だ

と思ったところでしょう。


あの頃にそれを想像した賢治さまに、誰が耳を傾けたでしょう。

「あゝ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。」
(本文より)


自分の畑があったらみんなのたまり場にして

トマトかじりながら遊びたいなあ。

なんて思いながら読みました。



そして

本を閉じるときに


お金持ちになったら公園を作ります!


と自分に宣言しました(笑)



宮沢賢治
1896年8月27日~1933年9月21日(37歳)











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