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大人へ絵本memo ~番外編~ 音読を修行とする

大人だけの生活では出会わない本がある。

それが絵本ならば私は自分を通してでも

大人になったみなさんに

絵本を手に取って欲しいと思う。




みんな子どもだったし




その頃に感じていたこと

世の中への慈しみ

喜びの景色

切ない想い


子どもの頃からちゃんと

大人と同じだったこと

心の中では大人と同じような会話をしていたこと



絵本を読むと


感じ直せる



1冊の絵本で心が落ち着いたら

その絵本だけで良いから


それが違う景色になったら

また自分に合う物を見つけにいくよ


そうは言ってもこの本を

大人に紹介して良いかなあ。


ほんっとに大人だけでは出会わない本です。


読み聞かせ人生の中で

ダントツに長くて

修行だった本(涙)(笑)




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『かいけつゾロリのきょうふのサッカー』
 (かいけつゾロリシリーズ (14)
原 ゆたか (著)
 1993年 ポプラ社


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『かいけつゾロリの大金もち』
 (かいけつゾロリシリーズ(23)
原 ゆたか (著)
1998年 ポプラ社

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などなどなどなど・・・


次男が3年生位の時によく借りていました。

彼は寝る前にこれを読んでと言います。

彼がゾロリを好きになったのは私が読んで聞かせたのが始まりでした。
私はその作戦?をよく使っていました。

子どもに読んで欲しい本があると、最初の方を音読するんです。

子どもはお話を気に入ると、そばに寄ってきて聞くようになります。

途中で止めると「もっと読んで」と言ってきます。

けれど私は「ごはんを作るから」とか「洗濯が出来たから先に干すね」とか言って小刻みに止めます。すると子どもは待っていられずに自分でページをめくって続きを読み出します。

ですが・・・

次男は違ったのです。

おあずけの時間をさも楽しむように

違うことをして待っています。

そして私の手が空くと

「じゃあ続きを読んで」と言うのです。

そしてあるとき

寝る前なら時間がたっぷりと取れると思ったのです。

寝る前に読んでと言ってきたのです。

・・・・・・

寝る前の絵本はたくさん用意してある。

これは寝る前の本じゃない・・・



ゾロリは面白い。


面白いですよ。


けれどゾロリは



けれどゾロリは




音読するには




長い。




😭




とてもとても・・・



私は諦めがつかずに彼が「自分で読むもん」と言う気持ちになるように「長いから早めに布団に入るなら読むよ」と言ってみましたが、さっさと寝る支度をして布団に入りました。

下の子は2歳だったので彼は読み聞かせの選書を独占できる状態。

上には姉と兄がいて、2人はすでに読み聞かせを卒業していました。

自分で好きな本を読んで寝るようになるとか、一緒に寝なくなるとかで、いつのまにか回数が減り、そばで絵本を見てくれなくなるのです。

上の子のように読み聞かせが出来なくなる時期が来るのを思い出した私は

仕方なく喜んで

読みました。

気合いを入れて。


内容はいつもゾロリが何かをしちゃうんだけど

コマ割りが面白いし画が飛び出てくるし
目が離せないとはこのこか!と思うほど臨場感たっぷり。

世界がどんどん広がって

言葉に熱が入ります。


半分くらい読むと

息子が寝息をたて始めます。

「あっ寝ちゃったね」

と言ってみます。

スーピー返事はありません。

そこで止めれば良いものを

読むのを止められません。

しかも口を閉じれば良いのに、音読も止まらないのです。

もうすっかり私はゾロリです。

声に出さなければ少しは消耗が少ないのに

私は結局終わりまで読んでしまうのです。

寝ている息子の横で声高らかに

盛り上がるのです。



小一時間かかりますσ(・_・)

満足と興奮で

本を閉じると一度起きて

お水を飲んで

寝ます。


その翌日何が起きるか?


小学校に持って行って図書の時間にでも読めば良いものを😭

寝る時間になると彼が言う言葉は


「昨日どこまで読んだっけ?」

・・・・・・・

「ママは最後まで読んじゃったよお~😭」

「おれ聞いてない」

・・・・・・

「し、しってる・・」

「じゃ、早く読んで」

・・・・・・

そうです。彼がどこまで聞いて、どこでうつらうつらになって、どこで眠ったかも知っています。だって私

お母さんだものお~~


というわけで

途中からまた同じ所を読むことになるのです。


絵本は何度も読んであげられる。

だけどゾロリは・・・


長いのです😭


私はその後も

1冊読んで

翌日後半をもう一度というパターンを

何回も何回も行いました。

次男が寝たら私も一緒に寝ればいいのですが

先が気になるから

続きは明日なんて、自分には出来ませんでした。

そうです。ぞろりは面白いのです。

そして・・・

シリーズがいっぱいあるのです。



修行は数ヶ月続きました。

そして

急に終わりました。


この、ゾロリ超大作読み聞かせ期間を数ヶ月経て

彼は

寝る前の読み聞かせを

卒業しました。


あ~

やっぱり・・・

終わるときが来た。



あの時断らないで

良かった。


本当にそう思います。


あの、1時間近く喋りっぱなしで、声もかれる修行のような時間が

得も言われぬ達成感を私に下さいました。


神よありがとう。

原ゆたかさまありがとう。



子どもが身近にいる方は

ゾロリを読めるチャンスと思って

ぜひ手に取って

音読してみてください。

ハマると思います。笑


この本の中にも出てくるんです。

世の中への慈しみ

喜びの景色

切ない想いが。


ゾロリはステキな方です。


絵本を読む機会がない方は

ゾロリを手に取るタイミングはないかもしれません。

だからこそ

ここでお伝えしたかった。


ちょっと一休さんのような雰囲気のある

頓智と英知の効いたゾロリ。

ユーモアを人生に取り入れたい方に読んで欲しい。


シリーズですが読み切りなので、どれから読んでも大丈夫です!

漫画が好きな方なら声に出さなければペロッと読めちゃうと思いますけれど、勇気がある方はぜひ1冊音読してください。尊敬しちゃう!

私くらいだと思うから笑

いや、もう一人いらっしゃる。

作者の原ゆたかさまは

声に出して描いているんだ。

きっと。


あ~次男はゾロリを卒業しちゃったみたいだけれど

また読みたくなっちゃったな。

敬意と感謝を込めて。


最新情報はこちらから↑

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次男は今高校生なので10年は経っていますが、まだ最新刊が出ています↑次女は現在小学校で図書委員をやっています。かいけつゾロリは今でも図書室で健在だそうです♪
次女は私に読んでとは言ってきませんが(笑)
子どもの数だけ読み聞かせがあるなあ。





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