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恋愛の話

僕にしては珍しい夢をみた。
中国か韓国から研修に来ている美麗の女性を
好きになり、彼女が帰国するにあたって
連絡先を聞いていいかを尋ねたところ、
彼女は少し躊躇した。
そこへ、彼女の指導教官が横から割り込んできて
彼女と話をし始めた。
僕は猛烈な嫉妬を覚えるとともに、なんともいえない
寂しさと、恋愛特有のどこにももっていきようのない
ある種の感情を覚えた、という夢だ。

夢から覚めた後も、その切なさはしばらく続いた。

胸がキュンとなる、とか、会いたくて 会いたくて仕方ないとか、恋愛にまつわる例えはいろいろあって、
普段は「ふん!んなことあるか!」とか否定的に
とらえる嫌なオヤジの僕であるが、今日の夢を通じて
やはり、あの感情は実際にあるのだし、
僕も云十年も前に、何度か経験もしているのである。
人を好きになるって、ワクワクすると共に、
めっちゃ切ないのである。

あのワクワク感を、これからも味わえると仮定して
僕がそれを選択するかといえば、答えは否である。
確かにワクワクし、毎日が楽しかろう。
もう何年も経験してない性的な興奮や喜びもあろう。
がしかし、それに伴う切なさ、嫉妬、痛み等々を
僕は多分、受け入れることは出来ない。
今の年になって、それは重荷に過ぎるのである。
高齢者施設などで、「新しい恋」が芽生えることも
ままあるらしい。
それが、若い頃のあのワクワクドキドキ、そして切なさを
伴ったものかどうかは分からないが、やはり僕には無理だ。

人を好きになるということは、喜びと痛みの双方を包括しているものなのだ。
恋愛の最初に於いては、圧倒的に喜びが勝るから
痛みには気づかない。
がしかし、その喜びが未来永劫、ずっと続くのではない。
がしかし、結婚にまで行き着けば、その「愛」は形を
変えながらも、ずっと維持してゆくことは可能であろう。
でもそこに、今日僕が夢でみた、なんともいえない切なさは
ない。
ふぅ……
いずれにせよ、今、恋愛中の人は、「今この瞬間」の
喜びを存分に味わって欲しいと思う。

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