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「関係人口を増やす」田んぼ1反の売り上げを10万円から360万円へ増やすためのアイディアとは??

こんにちは。CASEです。
CASEでは埼玉県秩父郡横瀬町で2年前から棚田を借りてお米を作ってたりもしています。そしてそのお米はCASEが全国の空き家を活用し取り組んでいる「お米食べ放題付きシェアハウス」に循環しています。

代表の近藤はその棚田の草刈りのため一人で乗り込んだり、本当に業務は多岐に渡っているんです。笑

棚田の様子

今日はそんな近藤が田んぼ1反の売上を年間10万円から360万円までに増加させたその「アイディア」についてシェアしてみたいと思います。

実際にどのような方法で空き家を開拓し、
地域の深い課題に潜り込んでいくのか。
そしてその課題をどういった視点で解決していくのか。

その考えの裏側にある「思い」や「考え」を覗いていただけると幸いです。

(以下、インタビュー内容となります)

-ひたすら各地域を渡り歩いている近藤さんは、地方ではそんな過ごし方をされているんですか?


近所のおっちゃんやおばちゃんとひたすら井戸端会議をしています。笑
そうしていると「あそこの空き家って?」て話がぽんと出てきて所有者さんとコンタクトが取れたりするんですよ。

自治体から「空き家バンク制度を作っていても全然登録が進まない」なんていう相談はあるけれど地域にガンガン入っていって掘り起こしていくとすごい数の依頼がくるんですよ。

僕がいない間は社員を置いたりして、空き家の開拓を進めています。

国にも様々な制度や予算があるので、出来るだけ行政の実財政を痛めずに実行を進めていくという方向で動いていますね。

そうやってひたすら地域の人の日常の悩みを聞いていると彼らにとっては日常の課題であり、悩みなんだけど、違う視点から見ると「圧倒的な価値」だと思ったりもするんです。

「お金払ってでも経験したいこと」みたいなものが多くて。

そういう価値を「ぎゅー」っと変換して「ガチャ」と繋げると「関係人口」という形でお金を払ってでも関わりたいという価値を見出すことができる
人の呼び込み方とか関わり方っていうのは、そこに人間が価値として感じられるものがあるとすれば、きっと「キャッシュポイント」としてお金を生み出していけると思うんです。

それを手を変え、品を変えやっていっているっていう感じですね。

-地域の「空き家」をベースにいろんなことが発生していく?


例えば、棚田は効率が良くない大変な作業だからどんどん担い手が減っていってるみたいな話を聞いたとします。
で、お米農家さんの話しを聞くと田んぼ1反の生産量で売り上げが10万円とか言われる。
けっこうな量のお米ができるのに、売り上げが10万円にしかならないんですよ。

そうなると大規模化するか効率化するしかしか利益を得る方法がない中で
20年くらい前に跡を継いだ当時の若手農家さん(それでも50代60代)たちが
「このままじゃ棚田が立ちいかなくなる!」
と、知恵を絞る中で棚田オーナー制度っていうものを作ってみたのかな、と。

でも20年経つとその方々も80歳とかになって、
毎年、熱心に棚田オーナーを受け入れてお世話をする。
何から何までやってあげて、っていうことをしていると80歳を超えると「楽しいけどしんどい」ってなってしまう

いろいろな人たちと交流できるのは楽しいんだけど、体力的にしんどい。
ということで全国的には棚田オーナー制度がどんどん減っていっている現状があるんです。

そこで最初、棚田3枚と近隣の空き家を借りて
「シェア棚田&シェア別荘だ!」
ってやってみた瞬間に月1万円くらいの会費を払ってくれる人を30人くらい集めることができてしまった。

そうすると年間の売り上げが360万円。

お荷物になってしまっていた空き家と棚田3枚が
こうやってお金を産み始める。僕ら元々農家じゃないからスタートが「お米を作ってお米を売る」っていう発想じゃなくてもいいんですよね。

そうしていたら「お米の代金」ではなく「会費」っていう形でお金が生まれた。

ここ最近は空き家も田んぼも増やしていってるんです。

そんなこんなでお米を自家消費しきれずにいたところ、
本社の隣にも空き家があって、空き家になっている状態が気になってお声がけしていたらたまたま相続のタイミングで
「近藤さんみたいな人にここを活用してもらえたら嬉しいんだけど」
って言われて二つ返事で借りたんです。

とりあえず一旦倉庫代わりにお米を置いておこうと考えて、置いておいた。

その後に、本社にアトリエもギャラリーもあるし、東大生や芸大生たちといろいろプロジェクトをやっていたから
「お米食べ放題シェアハウスっていったら多分芸大生たちが住むかな?」
って思ってたら東大生が住み始めてくれた。

このアイディア、面白いかも!と思って温めていたのが
今回ちょうど全国で始めた「お米食べ放題付きシェアハウス家賃一律3万円」

「ベーシックインカムじゃなくベーシックイン米、配ります」
みたいな。笑

-面白い発想ですね。


若手を地域に呼び込む仕組みとして「生活の基盤を揺るがさない」
というベースの住む場を作った上で、地域のチャレンジを後押ししていく。

シェアハウスの住人として住んでくれていればいくつも事業を立ち上げてきた人間として人材育成もしてあげられる。

いわゆる起業・創業支援ですよね。

「日本は業を起こすことはすごくやりやすい」って言われていて。
でも一般論として、1年廃業率4割弱、3年廃業率6割以上。
これって事業継続性を持たせることが非常に難しいということなんです。

その中で、住民の中で良い人物や筋の良い事業があれば、うちが会社として事業投資して、子会社を作って彼らが子会社社長として業を起こすとなれば、多様性のある小商いが地域内に生み出せたりするんじゃないかなって思って、最近はやっています。

「会費」でお金をとるっていう形と「家賃」という形でお金をとるという話になったらお米の価値の在り方が違ったものに見えてきて、お金の生み出し方が変わってくるんです。不思議ですね。

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CASEではこの棚田のように今までの発想とは全く別の切り口から課題を見つめ直します。
作ることを専門とする農家さんと、新たな売り方を編み出すCASE。
今まで地域の「枠」の中でだけ考えてきた課題はもしかすると全く新しい視点をいれることで一気に違う方向性が見えてくるかもしれませんよね。

CASEでは「空き家」も「関わる地域」も日々増えています。
シェアハウスの中にも「若者の創業支援」という機能が含まれていることで、地域の事業の活性化を支援した発想となっています。

自治体さんの中でも「解決できなくて困っている」というような課題があればお気軽に、ご相談下さいね。

CASEが発想を組み替えて事業のご提案をいたします。

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