【🇰🇼クウェートを観光するあなたへ②】観光地をざっくり紹介

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まえがき：ようこそ砂漠の監獄へ

3月4日
拝啓

親愛なる友人TとKへ。

君たちがクウェート観光に来る日が近づいてきています。
私はそのことを考えるたび、脈拍数が上昇するのを感じます。

これを胸の高鳴りと解釈するか、動悸と捉えるかは難しいところですが、仮に後者であったとしても、私には明確な理由が分かるのです。

というのも、クウェートは観光資源に乏しい観光弱小国なのであります。

留学に行く前、T先生が私に言ってくれたことを時折思いだすのです。

「よくもまぁ、あんな砂漠の監獄みたいなところに。1年間頑張って下さいね。」

砂漠の監獄という表現は表面的には当たっていると思います。

主だった観光地や娯楽が数える程しかない上に、それらについても他の国に似たようなもの（さらに言えばより優れたもの）があるからです。

しかしまた一面では、この評価はアンフェアとも言えます。

クウェートは非常なコネ社会であり、また車社会です。「人脈と車」さえあれば、それなりに面白い場所に行くことが出来るのです。

↑　面白い場所の例

私は極力それを頼って、君たちを楽しませるつもりです。
しかし、常に君たちに付き添うのは難しい。

どうすれば君たちが単独で楽しめるのか？
考えるだけで動悸がするのです。

そこで、君たちが一人でクウェートを楽しめるよう、比較的アクセスがしやすく、観光向きと思われる場所のいくつかを教えます。

今回は、クウェートの観光名所と思われる場所をリストアップしましょう。
（英語表記は、グーグルマップでの表記名に準拠します。）

クウェートの地図

まず、クウェートの地理を確認しましょう。

2024年時点で唯一の国際空港は、地図中央のファルワーニーヤ県（Al Farwaniyah Governorate）に位置します。

アクセスしやすい観光名所は、基本的に北部のアースィマ県（Capital Governorate / Al Asimah Governorate）に集中しています。

とりわけ、クウェート市にはホテルも多く、交通の便も良好です。宿を選ぶならクウェート市にすると良いかと思います。

↑　クウェート市内のホテル（Panorama Hotel Kuwait）26KD(別途宿泊税)

空港から市内までは、タクシーで30分程度かと思います。

観光の注意点

男女が表立ったところで密接にする姿はあまり歓迎されません。
（話をすることぐらいは何の問題もありません。）

麻薬は死刑です。飲酒も出来ません。

クレジットカード社会ですが、キャッシュ

モール：小都市がそこにある

クウェートは灼熱の国です。夏場の気温は50度を上回ります。
そのような風土にあって、クウェートは屋外でショッピングを楽しめるようなモールの文化を強く発展させたのです。

アベニューズモール（The Avenues）

クウェートのモール文化の最たる例が、アベニューズモールです。
ここは世界最大級のショッピングモールです。

モールの中にはブティックやレストラン、娯楽施設などが入っています。

特筆すべき点は、モールの中に様々な区画があり、それぞれがコンセプトに基づいて形作られているという点です。
モールの中は、ちょっとした小都市になっています。

後日、別の紹介文を後日作る予定です。詳細はそちらに譲るとしましょう。

アッシマモール（Assima Mall）

アベニューズに比べると規模は小さいですが、きれいなモールがあります。
スーク・ムバラキーヤから非常に近い距離にあります。

本格的な日本料理を食べられるクウェート唯一のレストラン、「慶（Kei Downtown）」もあります！

屋上

上の装飾は真珠を表現しているとか。

スーク・シャルク（Souk Sharq）

クウェート市の北端に位置する、クウェートで最も歴史のあるモールです。
きれいな海の景色を楽しむことができます。

そのほか、360モールや、マリーナモールなども有名です。

ナツメヤシがおしゃれな360モール。5分の1に圧縮したアベニューズのイメージ

マリーナモール近くの海

マリーナモール

しかし距離や規模を加味すると、敢えて行く価値は高いとは言えません。

スーク(市場)：伝統的な商いの場

伝統的なスークには、値切りの交渉が効くお店もあります。

スーク・ムバラキーヤ（Souq Mubarakiya）

クウェートで最も歴史があります。
スーク・ワタニーヤなどの小規模なスークを含む、複合的なスークです。

クウェート土産の調達は、基本的にここで行うことになるかと思います。
後日、特集記事を作成する予定です。

記事を書きました。是非お読みください。

フリージュ・スウェーレ（Freej Swaeleh）や、バイト・アフメド（Bait Ahmed）カフェなどのレストランがお勧めです。

You Tubeの「スーク・ムバラキーヤをほっつき歩く」シリーズも参考になるかもしれません。

余談ですが、クウェートの空港では殆どお土産を買えません。ムバラキーヤで買いましょう。

空港では、ヨルダンと書かれたポーチが売られる始末。

スーク・ジュムア（Friday Market）

木曜から土曜まで開かれるフリーマーケットです。
家電や古着などがメインなので、観光客向けの商品は少ないかと思いますが、雰囲気は面白いと思います。

詳しくは、こちらをどうぞ。

モスク

マスジド（モスク）は礼拝の場であり、基本的に観光地ではありません。
しかし、一部観光客向けに開放されている場所もあります。

グランドモスク（Grand Mosque of Kuwait）

英語でのツアーを申し込むこともできます。
女性はアバヤのレンタルも可能です。

クウェートのランドマーク

クウェート・タワー（Kuwait Tower）

3KDで登ることができます。クウェート市を一望のもとに収められます。
お土産コーナーには大したものが売っていません。

解放塔(Liberation Tower)

中に入るのは難しそうです。

博物館

クウェート国立博物館(Kuwait National Museum)

実は、私は行ったことがありません。

正直なところ、そこまで大きくはありません。

海事博物館(Maritime Museum)

個人的には国立博物館よりも立派な船が展示してあると思います。

ハーシェミー海洋博物館(Al Hashemi Marine Museum)

中心部から遠いですが、より大きな船があります。近くにはカラオケ(Mele mele Karaoke)もあります。

オスマン博物館(Bait Al Othman Museum)

ムバラクアルカビール県にあり、アクセスは良くありません。
クウェートの伝統的な生活などの様子を見ることができます。

シャイフ・アブドッラー・アルサーレム文化センター(Sheikh Abdullah Al Salem Cultural Centre)

自然科学系の展示物が多い

立派ではあるものの、クウェート独自の展示物はそれほど多くない印象です。
限りある観光の時間を費やしてまで行く価値はそこまでないかもしれません。

クライン戦争犠牲者博物館(Al-Qurain Martyrs Museum)

クウェート市から30キロほど南方にある博物館です。
イラクによるクウェート侵攻時、戦地になった民家を博物館として利用しています。

博物館内の展示内容はそれほど多くはありません。

ロシア製の戦車

シャイフ・ジャバール・アフマド文化センター(Sheikh Jaber Al-Ahmad Cultural Centre)はオペラハウスで有名ですが、行ったことがないため詳細はわかりません。

レストラン

フリージュ・スウェーレ（Freej Swaeleh）

ムバラキーヤにあるクウェート料理のレストランです。
個人的には、最もおすすめのお店です。
後日特集する予定です。

ミックスグリル

ムバラキーヤ以外にも、クウェート市内に複数箇所あります。

バイト・アフメド（Bait Ahmed）

こちらもムバラキーヤにある有名店です。
私はここで食べたことがありませんが、非常に盛況です。

シャマン(Restaurant Al Shamam)

スークジュムア(Friday Market)の近くにあります。(同名店がいくつかあるので注意。)
美味しいですが、観光客は入りにくいです。

ほか、私は行ったことがありませんが、アズラク(Al-Azraq Restaurant & Sweets)というレストランはクナーファで有名です。

アラビカ(% Arabica)

京都発のカフェです。
クウェート中、いたる所にあります。
(日本国内では、京都に3店舗、北海道に1つ、東京に2つしかないはずです。なぜこれほどクウェートにあるのでしょうか？)

ぜひ寄ってみてはいかがでしょうか。

その他

シャヒードパーク（Shaheed Park）

きれいな夜景を見ることができる公園です。入場料などはありません。
基本的に飲食は禁止です。

ムルージュ(Morouj)

屋外型の複合商業施設です。
ファストフード店やレストランなど数多く出店しています。

マヤディーン射撃場(Mayadeen Public Shooting Range/ Shooting Q8)や競馬場が隣接します。

射撃場では実弾を撃てます。
一人当たり1万円程度の出費は見ておいた方が良いかと思います。

アラビア湾通り（Arabian Gulf St.）沿線

クウェート市の北部・東部に位置する大動脈です。

今回紹介した施設の多くが、沿線部にあります。
タクシーの車窓から、きれいな海を楽しめること請け合いです。

世界最長級のジャバルブリッジ（Sheikh Jaber Al-Ahmad Al-Sabah Causeway ）がよく見えます。
マリンスポーツを楽しめるビーチもあります。

砂漠体験

砂漠でテントを立ててキャンプするツアーがあります。

Subhiya desert camping area

ファイラカ島（Failaka Island）

行ったことがないため詳細は分かりません。クウェート市からフェリーで移動できます。

・戦艦ミズーリが艦砲射撃した島
・「ディルムン文明」の都市で、ギリシア建築が残る

ということしか知りません。申し訳ありません。

赤の宮殿(Red Palace)

行ったことはないのでわかりません。

英語版のWikipediaには赤の要塞(Red Fort)とあります。
ジャハラーの戦い(1920年)の舞台とのことです。

ジャハラーにあるので、クウェート市からは遠いです。

終わりに：「監獄」より願いを込めて

この記事が、私の友人二人と、クウェートに観光したいと思っている奇特な読者の方（全国で見ても両手で数えられる程度かと思われますが。）の参考になれば、幸いに思います。

しかしまた同時に、皆さまの役に立たなくなる日が来ることも切に願っています。

クウェートでは現在、新しい国際空港を建設しています。それも、世界最大級の空港とのことです。

空港完成を機に、この程度の記事ではとても書き尽くせなくなるほど観光が活発化する日が来るのではないか――私はそのように夢想するのです。

将来の留学生が、動悸に苛まれることなく、日本からの友人をもてなせる日がくることを願って。

それでは。

頓首
カール・レーフラー