私がキャリアコーチとして大切にしていること/宗像 祐
キャリート代表コーチの宗像です。
本投稿では、私が「キャリアコーチとして大切にしていること」をご紹介します。
書いているうちに熱が入って長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
キャリアコーチとして大切にしていること
キャリアコーチングサービスとして、価値観や強み・適性分析、キャリアビジョン明確化、転職活動のサポートなどに力を入れていることは前提としたうえで、私がキャリアコーチとして大切にしていることは以下の3つです。
1.魅力を発掘すること
私が大切にしていること、1つ目は「魅力を発掘すること」です。
「魅力」という言葉について調べると「人の気持ちをひきつけて夢中にさせる力」という結果が出てきますが、私は「自然と発揮してしまう、唯一無二の特徴」だと解釈しています。
これは決して特別な、優れた人にだけ備わっているものではありません。
私がこれまでのセッションで会話した全ての相談者さんからも、
「この人のこの特徴はとてもパワフルで魅力的だな」
「この方向で深掘りしたら絶対に魅力が見つかる(言語化できる)はず!」
など、コーチとしての私を惹きつける何かしらの魅力を感じることができました。
魅力とはつまり、その人の強み・弱み、才能、経験、個性・特性、価値観、こだわり、コンプレックス、性格、キャラクター、これらが単体として発揮されるものだったり、全てが統合されて伝わってくるものです。
私は「誰もが必ず持っている魅力(唯一無二の特徴・強み)がもっと発揮される社会だったらどんなに素晴らしいだろう」と思っているので、魅力を発掘し、発揮していくための関わりには自然と力が入ってしまいます。
魅力はただ棚卸ししていくだけではなく、力の湧くような使い方をすることがポイントなのですが、私はそれを次のような方程式で表現できると考えています。
「特性」はその人特有の性質や個性などで、「自分が良いと思ったものはすぐ人に紹介する」「手を動かす作業に没頭してしまう」というようなものです。
活かすシーンや環境による相性の良し悪しはあっても、特性そのものにマイナスはありません。
「経験」は実際に見たり聞いたり行動したこと自体、またそれによって得られる知識・技術・実績などです。
「自身が企画したイベントで新たな顧客層を獲得した」という仕事経験もあれば、「学生時代から親の介護をしている」という人生経験もありますが、いずれも積み上げられていくものでマイナスはありません。
一方で、「捉え方」はものの見方や受け止め方で、例えば「顧客を獲得できたのは会社の知名度のおかげで自分に実力はない」「親の介護があるから自己実現は難しい」など、マイナス(力を奪う捉え方)が存在します。
魅力を活かしてキャリアの質を上げるためにはプラスの捉え方(前向きで肯定的な、力が湧く捉え方)で取り組む必要があり、マイナスの捉え方が優位になると、意欲や可能性を奪うものになってしまいます。
私自身を例に出すと「挑戦心が強く環境の変化に慣れるのも早い」という特性と、「転職8回で複数の職種や役職、創業直後のスタートアップから大企業まで様々な会社のフェーズを経験した」という経験がありますが、それらに対して「飽きっぽくてどの組織にも馴染めない社会不適合者だ」というマイナスの捉え方でいると良い結果は生まれません。
実際に私の30代半ばの頃はそんな状態で、仕事の成果も、自身の精神状態も良くありませんでした。。。
現在は「仕事や人間関係がうまくいかない人のつらさや痛みが分かる自分だからこそ、悩んでいる人の力になれることがある」とプラスに捉えて活動しているので、力の湧く方向に魅力を使えています。
…と、ここまで魅力について語ってきましたが、「魅力」という表現は受講者さんにはすぐに伝わりにくいため、普段のコーチング中は「活かしたい強み」や「個性・特性」として扱っています。
今回ご紹介した魅力発揮の方程式は、あくまで私の中で意識していることですが、今後は既存のワークとも組み合わせて、新たに「魅力発掘プログラム」として提供していく予定です。
2.失敗や不正解を避けること
私が大切にしていること、2つ目は「失敗や不正解を避けること」です。
やりたいことや適職は1つではなく複数あって、導き出した選択肢の中から納得感を持って選択し、あとはそれを正解にするために全力で取り組む。
これがキャリア選択においては大事なのですが、「いくつか存在する不正解(向いていないことなど)や失敗パターンを回避すること」も、とっても大事なんです。
メガネ製造販売チェーン『OWNDAYS(オンデーズ)』田中会長の「成功はアート、失敗はサイエンス」という言葉があります。成功はアートみたいなもので再現性は低いけれども、失敗は研究・分析することで回避できるという意味です。
ビジネスの文脈で語られている言葉ですが、これはキャリア選択にも当てはまります。
成功者のキャリアを真似ることはできないし意味はないけれども、キャリア選択における失敗は、自分にとっての不正解やパターンを知っていれば防げる可能性が高まります。
とはいえ、キャリア構造や人材業界の仕組みに詳しくない人にとっては失敗パターンが何かわからないですし、自分にとっての不正解を正しく知るための自己分析も難しく感じると思います。
そこはまさに私がお手伝いできるところで、私自身がたくさん転職を経験していますし、転職エージェント、人事・採用、事業責任者、経営者、キャリアコンサルタント、コーチなど、様々な役割・立場で多くの方のキャリアの転機に寄り添ってきた経験から、具体的なサポートが可能です。
コーチング中に「これは不正解の可能性が高いな…」「これは失敗パターンに向かいそうだ…」と感じた時は、遠慮せずに方向性を見直すご提案をさせていただきます。
3.いつもとは違う景色を見てもらうこと
私が大切にしていること、3つ目は「いつもとは違う景色を見てもらうこと」です。
ここでお伝えしたいことを表現すると、
ということです。
キャリアに悩んでいる方は、ご自身でも真剣に自己分析に取り組んでいると思います。
そして、自分なりにやりたいことや価値観・強みなどを言語化していると思いますが、
「なんとなくしっくりこない」
「結局どうすればいいんだろう」
こんな感覚をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
人は自分に都合がいい情報だけを集め判断する「確証バイアス」や、特定の考えに縛られ視野狭窄になってしまう「注目バイアス」なども影響し、自分一人で考えていると、必ずといっていいほど思考のループにハマります。
それは見慣れた景色であり、危険も少ない、いわゆるコンフォートゾーン(安定領域)です。
ですが、私たちが求める、人生や仕事で実現したい「やりたいこと」や「ありたい姿」は、コンフォートゾーンの外側にあって、普段の自分の思考・行動の範囲内にはないことがほとんどです。
おそらく、今の自分にイメージできて手の届く範囲の中からそれっぽいものを選んでも、しばらくして「コレジャナイ感」に襲われる可能性は高いように思えます。
また、あなたにとっての天職・やりたい仕事は、まだ世の中にはない(あったとしても表に出てこない)仕事の中にある可能性もあります。
その場合、今ある求人の中から探しても見つからないので、自分で作っていく必要があるかもしれません。
実際に、キャリアコーチングのサービスはまだ5〜6年前(2019年頃)にはほとんど存在しておらず、ビジネスとしては成り立たないという見方が強かったように思います。
それでも2〜3年くらい前から一気に広がりを見せ、今では事業・職業として確立されてきています。
ここで最初のご提案(お誘い)に戻りますが、
決して体育会系のノリで「もっとチャレンジしようぜ!」と言っているわけではなく、
「普段は国内旅行ばかりだけど、ハワイに初挑戦するのもありだよね!」
これくらい無邪気な感じです。
最初はきっと不安や抵抗感があると思いますが、不思議なもので、一度ハワイに行くと徐々に慣れて「楽しかったし、また来年も行こう!」と、ハワイもあなたのコンフォートゾーン(安定領域)に変わっていきます。
※脳科学的には、安定領域の拡大効果というらしいです。
旅の途中は良いことばかりではなく、嫌なことや失敗もあると思いますが、それらの経験が積み重なることで自信になり、他の新しい国や地域にも旅行してみたいという原動力が生まれます。
その過程で、色々な人との出会いや機会を得て、社会との有機的な繋がりの中で、徐々に「やりたいこと」や「自らの存在意義」の輪郭がはっきりしてくるのだと思います。
もし、「旅行」とか「違う景色」とかの表現がしっくりこない場合は、「実験」という表現に置き換えてみてください。
「実験」も、大きなリスクを取ることなく安定領域を広げる行動(失敗して当然という軽さがありますし、失敗だとわかったこと自体が前進)です。
普段と違う景色を見ること、慣れない実験をすることは一人では難しいと思います。最初の一歩はコーチの私が一緒に考え、見守りますので、安心して飛び込んできてください。
最後に
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
私がキャリアコーチとして大切にしていることをご紹介しましたが、コーチングはクライアント(受講者)さんのためにありますので、私の考えややり方を押し付けることはありません。
上記のような関わりが役に立ちそうだな、と思ったら「もしよろしければ…」と私からご提案(お誘い)すると思います。
その時、あなたの気分が乗るようでしたら、試しにその方向でセッションを進めてみましょう。
もしかしたら何か新しい発見があるかもしれません。
本投稿の内容が、これからキャリア相談を検討している方や、自己分析のヒントを探している方にとって、少しでも参考になったようでしたら幸いです。
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