『45歳以上の方へ』転職なんて俺には無理。なぜそう思いました？

4月に入社した新卒は毎年この時期に「5月病」になる子がいましたが、今年の新卒は在宅でも5月病になるのだろうか？と気になっている山本です（笑）

転職相談に訪れる45歳以上の方にはある特徴があります！

それは、転職相談に訪れていながら「自分には転職先なんて有るんだろうか？」と不安をいだいていることです。転職サイトに登録しておきながら「どうせ俺には無理」と考えたり「面談に行っても時間を取られるだけ」という友人の言葉を信じ、「サイトに登録したけど紹介されるのは未経験の運送業やタクシーの運転手」などの40代あるあるを経験しています。

あるあるを経験した結果「やっぱり俺には無理」と諦めてしまうことが多いのです。

▶世の中の転職サービスの対象年齢は？

上記の例のように「サイトに登録したけど紹介されるのはタクシー運転手」というあるあるはなぜ起きるのでしょうか？

あるある経験者の多くは大手の転職サイトに登録しています。大手だから安心というブランドバイアスが働いているのかもしれません。

以前から何度かお伝えしていますが、世の中の転職情報の多くは34歳以下の方へ向けた情報になります。35歳以上の方は基本的にターゲット外と言うことになります。

ターゲット外だからといってサイトに登録できないわけではありません。年齢制限を求人に書くことは許されておらず、転職支援サイトも年齢制限を設けることはしていません。それでも媒体や会社によって得意ゾーンが有るのは事実です。

あなたの会社でもサービスのメインターゲット外の方々に対して提供できる情報量は限定されるのではないでしょうか？

若手向けの転職支援サイトにシニアな方が登録をすることは、男性が「女性向けのランジェリーショップ」に入店した時と同じ様な状態になります。ランジェリーショップの店員さんが付き添いで来店した男性客に接するように、当たり障りなく接する位の事しかできません。誰も新作の下着の説明には来てくれないと思います。

ターゲット外だからこそ35歳以上の方に対する提供情報は少なかったり、偏っていたりします。その偏りの結果「サイトに登録したけど紹介されるのはタクシー運転手」という事象が発生しています。もしあなたが35歳以上なら世の中の転職情報はあなたを対象としたものではない。ということを認識するべきです。

▶45歳以上は本当に転職できないの？

あなたの会社のことを思い起こしてみてください。
中途採用しているのはどんな年齢のどんな経験の方ですか？

第2新卒を積極的に採用している会社もあれば、30歳前後の即戦力を積極的に採用している会社もあります。会社によっては中途採用は一切やらないと言う漢らしい会社（株式会社オービックなど）もあります。

自分がもし上記のような若手や中堅の採用をしていて、経験豊富な方（40、50代）の採用を行っていない会社で働いていたら「オレには無理」という判断もうなずけます。

自分の周りにいた数名の先輩や同僚の転職苦労話を聞いていれば「難しそうだな」「無理そうだな」「面倒くさそうだ」と行動が制限されるものです。

一方で40代で10社経験しているツワモノからすれば「いやいや、40代転職なんてできなくないよ。難しいのは天職を見つけることだ」と応えるかもしれません。

「そんな当たり前のこと言われなくてもわかっているよ」

そんな声が聞こえてきそうですが、こんな「当たり前のこと」に気づくことなく不安を抱えている方が多いのが実情です。

これから来ることが予想される経済危機の中リストラの対象には、45歳以上の経験豊富なベテラン層の方も相当数含まれるでしょう。早期退職や雇い止めなどが現実的になってから情報収集するよりも、今から幅広い可能性を模索しておくことで、変化への対応力を鍛えられます。

「自分には関係ない」と一笑に付す前に少しだけ立ち止まり、自分の人生観や仕事観を振り返り、情報を集めた上で自分の人生のハンドルを自分で握る（人生を取り戻す）意志を持ってみてはいかがでしょうか。

▶最後に

人間の能力を最も効果的に下げる方法は「孤独感を与える」ことであるという研究結果があります。

情報もなく準備することもなく大失業時代を迎えることで、気持ちをすり減らす方や自殺という最悪の選択をしてしまう方が出てしまうことはどうにかして避けたいと思っています。

ここにこんなことを書いても、届いて欲しい人にはなかなか届かない。そんな事はわかっています。わかっていますが見過ごすわけには行きません。いま直接会いに行くことは出来ませんが、オンライン上での相談はいつでも受け付けています。お気軽にtwitterへDMください。