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【採用の裏側】これでは採用がうまくいきません!

人事は人材の墓場と言われる

とあるアンプトレナーは基調講演で人事は人材の墓場であるといったことを今でも鮮明に覚えています。
次々といろいろな会社で新規事業を成功させていている人から見た光景は実に核心を得ていたら驚いたのを覚えています。

いろいろな企業の採用にご協力をさせていただいていますが、そのことがあったからこそ、反骨イズムでモノをいう人事になってしまったのは間違いありません。

その方は「人事は現場に降りてこない。現場で何が起こっているかわかっていない。偉そうに言うけど、決定権も無ければ、定年まで逃げ切るおじさんたちもいる。一言で言えば信用がない部署と言っても過言ではない」といいはなった。

実際にいろいろな企業で人事の仕事をさせていただくと、人事に足りない機能が多いのが原因だったということに気づきました。
端的に言えばコミュニケーション不足、認識不足、熱意が不足している人事が9割ということです。
完璧な人事はいないですけど、働きやすい環境を作ったり、寄り添っていく人事はレアキャラだということは間違いありません。

1:エージェントもそっぽを向いちゃった人事

最近、多くなっているのがエージェントにそっぽを向かれてしまった人事。
エージェントも営利団体でありますから、ランキング付をしています。
私もエージェント時代はS→A→B→C→Dランクというかたちでクライアント先を絞り、選択と集中をしていました。

なぜ、そうしていたのかというと、担当者同士のスピード感、フィードバック力、案件定義、進捗率、決定率、紹介手数料など、格闘技やスポーツの戦力分布図みたいなモノをデータ化しています。

その他に企業ごとに開催されるエージェント祭り(エージェントのアップ)については、常駐して進捗状況について常に報告をしているエージェントもいらっしゃいます。

採用費用を投資金として考える企業の場合は優秀で即戦力になりそうな人材に対して、エージェントフィーを上げることもあります。

エージェントフィーが少なくても、採用決定しやすい、面接設定率が高い、案件定義がうまいなど、特徴があれば問題ありません。

そっぽを向かれてしまった人事は、大抵の場合は、書類選考、面接の通過率が悪く、フィードバックが的確でないケースが半数以上を占めています。
エージェントとしても費用をかけて登録をしてもらった候補者を推薦して起きながら、選考通過率が悪く、フィードバックも納得ができないものだと、推薦をしたくなくなっていきます。

そのため、人事からエージェントに連絡をすると、「登録者にご紹介をさせていただいているのですが、本人OKがなかなか取れずにご紹介できずに申し訳ございません。」と言われてしまいます。

また、求人案内にも問題があるケースが多く、年収が市場より低い場合、経験年数にこだわる場合など複合的に絡んでいるケースが多く、エージェントとしては自分たちが持っているカードで勝負をするのに、条件面や年収面が合わずにカードを切らないこともあります。

2:社長、役員が口説かず、担当任せになってしまう人事

採用は任せたということで人事は張り切って採用活動を始めるのですが、実は採用決定に関して決定権がなく、連絡、調整役になっているケースもしばしば。

そのため、社長や役員面接までこぎつけるのはいいけれど、面接=選考と思っている人が多く、口説かず面接が終わってしまうこともあり、印象が悪くなってしまうケースも多くあります。

パワーランチをしたり、食事会を通して後押ししてほしいと言うけれど、社長や役員は参加せず、すべて人事任せにしてしまっているケースがほとんどであり、スタートアップ企業や採用がうまくない企業はこのパターンに入ってしまっています。

選考辞退、内定辞退ということになると、人事が責任をおうことになるケースが多く、担当者がひっきりなしに変わっていくことになります。

またこのパターンに入りやすいのは、採用意欲が乱高下しやすいというのも特徴です。

私も自分がいた企業であったのは、「友達紹介をやろう!」「Twitter、Facebook、Instagramで採用をしよう!」などというのはいいのですが、自分の会社を友だちに紹介をするというのはリスクが高い。

本当に会社を愛している人、自慢の会社だから紹介したいという制度も整っていないのに、そういうことをいうとすぐに息切れをしてしまう。
数カ月後には意気消沈してしまい、自然消滅をしています。

中長期的に採用をしていかなければ行けないのですが、短期的に捉えてしまうため、長続きせず、社員もそんなに人手不足ならやばいかもと感じて、離職をする人が増えているのが特徴です。

3:現場とのコミュニケーションに難がある人事

書類選考、面接結果について連絡が遅い会社については対応が悪くなるのは事実です。
なぜなら、候補者の優先順位は日々変わっていきますから、遅くなれば遅くなるほど印象が悪くなるのと、クロージングが難しくなるのは事実です。

よくあるパターンが書類選考、面接結果について、即レスの会社もあれば、1週間時間をくださいという企業では大きく異なります。
即断即決の場合は、エージェントも採用のお手伝いをさせていただきますが、遅くなればなるほど、現場とのコミュニケーションが取れていなかったりするケースが多く、現場優先のため気を使っているケースが見受けられます。

現場は数字を追っていたり、納期に追われているため、時間を割いているんですから、エージェントや人事にコントロールされたくない。
ボールを返さなければいけないのですが、ボールをもちたがる人がいらっしゃいます。
他者比較をするのであれば納期を決めて返答をすることを伝えるぐらいしなければなりませんが、人事がそれをおこたっているケースもあります。

連絡が遅いということになれば、信用問題でもあるわけです。
そのことについて現場へ理解してもらう必要があります。

また、求人案内についても面接にいった候補者からのフィードバックで違っているケースもあったり、ざっくりとした内容すぎるとエージェントも紹介はできません。
コアスキルがどんなものなのか、どんな人材を採用したいのかというのが全く見えていないと、エージェントのランキングは格下げされてしまいます。
どんな人材を採用したいのか決まっておらず、見切り発車でやってしまうと現場と人事と決裁権者の間でハレーションが起きることもあります。

番外編:採用責任は人事だけ!?

決定権を持っていない人事、現場上長、決裁権者の社長や役員がスクラムを組んで採用活動をしているのですが、採用をした人が期待値を超えれない場合、非難が集中するのが人事になります。

人が活躍するためには先日も書きましたが、即戦力になって、実績を残してもらうためには環境づくりが必要になります。
現場、人事が一緒になって、フォロー体制を確立しなければなりません。

採用をしたのは、人事、直属の上司、役員や社長ですから、みんなに責任があるのですが、社長や役員、直属の上司は人事の採用の目がないということで問題を終わらせてしまうことになります。

それがエージェントのスクリーニング能力がないという企業もあったので、そういうのであれば出禁になってもいいという覚悟が必要です。
他責にしている以上は採用はうまくいきませんから。
出禁になって、1社減ったとしても新規開拓をしたほうが楽になるケースもエージェントとしてはありますから。

最後に、人事が架け橋とならないとうまくいかない

採用については人事だけでは決定をすることはありませんから、現場、経営陣をいかにして巻き込んでいくのかが必要になります。
その他にもアンテナを張り巡らせて、要件定義について細かく聞いたり、どんな人材を求めているのか、上司や仲間の様子など、事細かくチェックをしてください。

コミュニケーション力はもちろんですが、社内の信用預金を貯めるためにはどうしたらいいのか、わからないことはわかりませんと聞く勇気を持ってください。

また、要件定義については、どういう書き方がわかりやすく、受け入れられやすいのかを、エージェントや広告会社から聞いておくことも必要です。
スキル的なことは現場に聞けばわかりますが、受け取り方についてはエージェントや広告会社のほうが一枚も二枚も上です。

日頃から気になった広告の書き方についてチェックをしておき、ご自身も時間をうまく作ってエージェントの特性を調査しておくことが必要になります。
エージェントによって口説き方も違いますし、どういうふうに説明をされているのか、求人票だけを何枚も渡すのかなど、特徴を掴んでいてもいいのではないでしょうか。

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