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ONETEAMになる!3つのポイント

リーダーとは今いるメンバーをどう配置するのか

チームを動かしていくうえで一番重要なのは「今いるメンバーをどう配置するのか」ということです。
部署異動のような大規模なものもあれば、「どのクライアントを任せるか」、「新しいプロジェクトは誰と誰を組ませるのか」という規模のものもあります。
店舗を運営している店長であれば、誰と誰をどの時間にどう配置するかという采配もチーム作りの1つです。

頭が痛い、そんなの難しいと思うかもしれませんが、これは実に楽しい仕事です。
野球やサッカーなどのチームスポーツであれば、視聴者が監督になります。
「いや〜ここで、この選手を投入する理由がわからない」「この試合は格下だから経験を積ませるためには、控え組をつかうでしょ」などと、国際試合が終わったあとの職場での朝イチの会話などはこういうことがよくあります。

人の適性を考えて配置していくのは、人間の基本的な楽しみではないかと思うほどです。
ところが、多くのリーダーがチーム作りで悩むのがメンバー同士の相性を気にすることがよくあります。
特に、リーダーになりたての頃は、「ウマが合わないメンバー同士を組ませないほうがいいかもしれない」と心配することがよくあるようです。

また、メンバーの方から「Aさんとは考え方と仕事のやり方が全然違うので、同じチームではやりにくくて」、「AさんとBさんは水と油の関係なので、同じプロジェクトには入れないようにしてください」などと、いろいろな声が周囲から入ってくるものです。

相性は無視すること

しかし、私が実践してきたことは、「相性は無関係」というルールである。
いろいろな声はその人の主観であり、思い込みや決めつけで言っている可能性もあるので、実際に仕事をしてみると、意外にも化学反応が起きたり、チームの活性化につながることもあります。

人間である以上、気が合う、気が合わないというのはあるとおもいますが、勝利というゴールに向かって必死になる時というのは、感性では測れない部分があります。
そもそも相性が気にあったり、「同僚の態度が気になってしようがない」という不満が出たりするのは、仕事に対して一生懸命になれない時に出てくることが多い。

目標もなく、会社は平和で、「なんとか勝たなければ」という緊張感がないとき、人はゴールを意識しません。
暇だから社内の些細な事が気になり、「あの人がイヤだ」ということになる。
一方努力すべき目標が定まり、夢中になって頑張っているとき、人は周りの人との相性などはどうでも良くなります。

例えば、バスケットボールの試合で、絶対に勝つと必死になっているとき、「こいつからパスをもらうの、ちょっといやだな。性格もムカつくしなぁ。」という不平は持たないでしょう。
試合の前後、いろいろなことがあっても、いったんコートに立ったら関係ありません。
勝つためには必要なそれぞれの力を出し合うしかないとなれば、相性は関係ありません。
リーダーがゴールを明示して、メンバーが夢中になれれば、相性などどうでもいいのです。

もう1つ言えるのは、相性というものは非常に根深いものに見えて、案外ちょっとした印象で決まる表面的なものが多いということ。

「あの人は苦手です」といったのに、一緒にプロジェクトに取り組んでみて、6ヶ月たったら、退職後に2人で飲みにいくほど仲良くなっていたという話も珍しくありません。
そういう点からも、相性を気にしすぎる必要はありません。

適材適所=長所をうまく利用する配置

相性は無視するものの、適性についてはとことん考え抜きます。
チーム作りの際、その点について一番重要視するポイントです。
適材適所とよく言われていますが、その人の力を最大限に引き出せる配置をすることが、チーム作りにとっての要になると考えているからです。

ビジネスパーソンとしてのスキル、強み
ヒューマンスキルとしての考え方、性格

この2つをチームメンバーの取扱説明書だととらえて観察し、正確に見抜く。
その上で、チームメンバーだ最大限に活躍できるポジションや場所に配置をすることができたら、本人は成長するし、チーム全体の勝利にもつながっていきます。

その人の取扱説明書を見抜いて配置するのは簡単なことではありません。
私が常にチームビルディングで注意しているのは、「本人の志望は無視する」ということ。
「好き嫌い」ではなく、「向き不向き」で配置すること。

「キミは何がやりたいの?」「どんな仕事が好きですか?」と聞いたとき、本人の口から出てくることが本当に向いていることとは限りません。
なぜなら、どんな仕事をやりたいのかについては、驚くほど多くの人がイメージに左右されています。
特に若い人や新人であれば、その傾向が強くなっていきますから、本人の発言を鵜呑みにしてはいけません。

仕事の実情を知らずに単純に「あの仕事が好きだ」と思い込んでいたり、「商品開発のほうが楽しそうだから私もやりたい」と憧れているケースがあります。
上司に何をやりたいのか聞かれたら、それほど強い興味があるわけでなくても、「特にありません」は気まずいので、「なんとなくやりたいもの」をとりあえず答えただけというケースもあります。

それを踏まずに「キミ、広報や人事に興味があるの?じゃあ、やってみなさい!
自分で言うならモチベーションも高いからうまくいくだろう」というリーダーは、マネージメントという大切な仕事を放棄してしまっているようなものです。

本人も気づかない埋もれらスキルを引き出し、チームの勝利に貢献してもらうには、リーダーがメンバー自身よりも、その人の適性を把握しおかなければなりません。
夢中になれるものを探しているけど、何に夢中になれるかはわからない。
そんなメンバーの答え探しを手伝うのがリーダーの役割です。

正確なその人のスペックを見抜いたうえで判断しましょう。
本人に取っては想定外の配置であっても構いません。

「商品開発がやりたい」と言った人に、「キミの仕事の正確性は抜群だと思うよ。だから品質管理をやってもらう」といえば、
言われた本人はびっくりすることになり、反発するでしょう。
しかし、本当に適性があれば、新しいポジションで成果を出します。
成果が出ると面白くなり、ますますスキルが上がっていきます。
やがて、「自分が貢献できる、チームの役に立っている」と実感ができるようになれば、それがメンバーのやりたい仕事になっています。

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