スタートアップのストックオプションに期待しないほうがいい理由とは?
ハイキャリアのための転職相談プラットフォームCareerSuiteでは、実際に転職を決められた方にインタビューして転職体験記を掲載しています。
今回の記事では、前回に引き続きキーエンスからスタートアップに転職したKさんにお話を聞きました。
前回の記事はこちら↓
スタートアップのストックオプションに期待しないほうがいいとのことですが、理由を教えてください。
結論から言うと、期待リターンが低いからですね。
これはスタートアップが上場する確率と、付与されるストックオプションの量という2つの観点があります。
付与されるストックオプションですが、多くの場合、初期フェーズで入社したほうが多く付与されることになります。初期フェーズにリスクをとってジョインしてくれたことに対する報酬ですね。
しかし一方で、初期フェーズのスタートアップが上場まで辿り着く確率は低いわけです。あなたがどんなに入社するスタートアップの事業内容に惚れ込んで、絶対にいけると思ったとしても、確率的には多くの場合失敗します。
事業内容が良いと思ったとしても、組織の内部崩壊とか、上場までの間には色んな罠があります。それらを全部乗り越えて上場まで辿り着けるかどうかは誰にもわからないのです。
それに、事業の将来性を部外者であるあなたが正確に判断できるかどうかも怪しいです。目利きのプロであるVCですら、8割方投資に失敗するわけですから、あなたがその中から上場できるスタートアップを選択できる確率は低いわけです。
従って、付与されるストックオプションが多かったとしても、上場する確率は低いので、期待リターンは小さくなるわけです。
では、「この会社はすごく成長していてもう上場目前だ!」と思って入社するケースではどうでしょうか。
この場合、付与されるストックオプションは少なくなります。フェーズが進んで従業員が100人を超えてきたりすると、分配できる量は少なくなりますし、初期フェーズに入社した従業員に多く割り振られるので、あなたにはごく少量しか付与されません。しかも、想像する以上に少ないと思ってください。
従って、上場する確率が高かったとしても、付与されるストックオプションが少ないので、期待リターンは小さくなります。
では、従業員が数十人くらいのスタートアップではどうでしょうか?
これはもう中途半端と言わざるを得ないですね。リスクもそこまで大きくはとっていないですし、付与されるストックオプションも少ないです。
個人的にこのフェーズのスタートアップに入社するメリットはあまりないと思っています。
ちなみに、このフェーズで入社した友達が、めでたく上場してストックオプションによって得られたリターン、いくらだと思いますか?
150万円です。
まあこれは極端な例かも知れませんが、ストックオプションにはあまり期待しないほうがいいですね。
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インタビューは以上になります!
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