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ミライのキャリア#21フリーランスの実際② 起業編(9)


【えりな】
 今回は、前回からの続きとしてフリーランスの実際編その2をお届けしていきます。フリーランスとして実際に働いている私えりなと、Caol先生の二人がフリーランスに必要なものを答えていきたいと思います 。
 Caol先生に聞いてみたいと思います。事業をする上で資金調達ってしましたか?【Caol】
 フリーランスの仕事で、資金を調達しなきゃという場面は一回もありませんでした。
【えりな】
 私もね、ニヤニヤしながら聞いちゃいましたが何もしてません。
【Caol】
 元手がいらないというのが知識集約系のフリーランスのいいところですよね、と言いたいところですがいかがです?
【えりな】
 そうですね。まあ自分のやりたいことに何か資材とかが必要な場合、買ってくるかもしれないんですが、基本的にはいらないですよね。だってホリデーさんが起業する時すら資金調達しなかったって言ってましたもんね。
【ホリデー】
 そうですね。僕も会社を起こすからなんかそこで特別に資金調達をすることはないですね。
【えりな】
 私とかCaol先生も何か店舗を持っているとか全くないので、この資金調達が必要かどうかっていうのは基本的にはいらない、必要なものがあれば、で合っていますよねCaol先生?
【Caol】
 そうですね。

資金調達が必要なフリーランス?


【ホリデー】
 資金調達が必要なフリーランスって例えば何なんですかね?
【Caol】
 知っているところだと、楽器の改造をやって、一点ものの楽器を作るとか、個人でやっている方がいて、その方は当然材料費とか作業する工房が必要なんで、固定費がかかったりとか仕入れ、材料費がかかったりってことは聞いたことがあります。
【えりな】
 後は店舗とか事務所とかが必要な人とかが、かかってくるとかもあるかもしれないですね。 では次の質問にいきましょう。フリーランスの事業に必要なリソースはどうやって確保しましたか

仕事を取るリソース


【Caol】
 フリーランスは個人でやる仕事ですし、バックオフィスの仕事ってのは、たとえば税理士さんなりなんなりにお願いするという形になる、ということなので、基本全部自分でやりますっていう話になります。また別のリソースとして受託者クライアントを見つけてくるっていうことで言えば、個人である限り武器は二つ。一つは専門性、これができるというプロのスキル。もう一つは信頼信用ですよね。こいつにやらせなきゃ大丈夫ってこと。裏付けになるのが実績ってことになるなぁと私は思います。
【えりな】
 実績ですね。形のないものですが、それが信用になってきますよね。
【Caol】
 学生に話すこととして、最初一回何とか乗り切ると、これがうまくいきました、と言って次からできるよって話をするんですが、その最初の一回、こういう仕事をしましたとか、これで成功しましたっていう実績が大切になるのかなってところですね 。
【えりな】
 純粋な感想なんですけど、その実績っていうのがリソースに入るっていうのが今新鮮でしたね。
【Caol】
 私もどこに入れたらいいのかなと思っていたんですけれども、信用と信頼を作るものは何か、仕事のリレーションを作るものは何か、と考えると、実績になるのかなと思ったんですけどね 。
【えりな】
 なるほど時間とか人手とかそういうものだけじゃないですね。
【Caol】
 むしろ個人でやるっていう時には、そういう人的なリソースとか資金的な物っていうのは二の次三の次でいいのかな。なんだって結局は全部自分でやらなきゃってことになりそうですね。
【ホリデー】
 信頼第一ですね。

フリーランスの時間の使い方


【えりな】
 時間の作り方はフリーランスって独特ですよね。これフリーランスあるあるだと思うんですけど、全部自分でやるせいで、固定の休みがなく、休みとこですかって聞かれても、終日休みのところはないですね、みたいなことになってきますよね。体調の管理も必要なのかなって思いました。ずっと一人でやり続けるのも大変だったりするかもしれないですね 。
【Caol】
 必然的にマルチタスクになりますよね、複数のことを並行して進めるって事がしばしばあるかなと私は思うんですがえりなさんいかがです?
【えりな】
 本当にそうだと思います。やっぱりフリーランスに向いている人っていうのは、一人でやる力っていうのがある人なような気もしますね。
 前の質問につながる質問かと思いますが、フリーランスの仕事をやってみて分かったこと、そして必要なことはCaol先生どんなことだと思いますか ?
【Caol】
 まずはフリーランスに限らずですけれども、なるまでよりなってからが大変、というお馴染みの話です。
 私がやっている研修や講演の仕事で言うと、使い回しが効きづらいというところがあります。ある発注があって良いアイディアが浮かんで講演の演目としてそれはうまくいった。じゃあ、この演目をまた次回、別のところで使えるかっていうと、全く同じ物は使えない。そうなると新たな発注があったら、あたらしいネタを仕入れて仕事をしなければならない。
 物は仕入れなくていい代わりに、新しい情報や知識、知恵というものを仕入れなきゃいけないので、その仕入れが非常に大変かな。
【えりな】
 そうですね、何か教えるストックみたいなのが必要なことは、私も研修とか講演の仕事をやるのでとってもよく分かりますね。
【Caol】
 そういう情報や知識のアウトプットをやる仕事というのは、アウトプット以上のものをインプットしないといけないので、そこは大変なところってことになりますよね 。

フリーランスに必要なのは勉強


【えりな】
 なので、私もこの必要なことっていうのが、フリーランスの人は、クライアントを相手にすることが多いと思うので、自分でインプットしたものを、そのクライアントに合わせてクライアントが必要なようにアウトプットするという力が必要なんじゃないかな、って今学んでいるところです 。
 次の質問は、フリーランスになって、分かったことや必要なものがあって、新たに勉強したことは何ですかCaol先生?
【Caol】
 それは全部ですね。日々全て勉強です。勉強しないとアウトプットが追いつかんってことになるので全部勉強です。
 知識集約型のフリーランスと言うのは、資金調達とか固定費はかからない代わりに、大体年間で20万から30万ぐらい勉強に費やすお金がかかる。これを怠ってネット検索だけで何とかしようとかすると、だんだんダメになる。

仕事は本質的でないことで回っている


【えりな】
 確かに書籍いろいろ買っています。
 私が特に Z 世代には伝えたいかなって思うことなんですけど、私が新たに勉強したことは案外、社会常識とか礼節とか税金関係とかそういうことだったりもしました。税金はもちろん分からないから自分で知るしかない。で、これが割と難しかったっていうのと、あとは若くてフリーランスだからこそ、社会常識とか礼節をちゃんと知っているって凄い大事なんですよね。名刺を交換するにしても、じゃあ例えば、今の若い人はもうやらなくなったことで、名刺を渡す時に、下げて渡すとかこれできるだけで、「お!さすがですね」って言われたりしてきました。 経営者さんとかからすると「その年でよくそれやりますね」と言って、お仕事に繋がったりとか色々してきたので、自分の専門知識だけじゃないそういう知識も必要だと私は思います 。
【ホリデー】
 いい話 。
 自分のスキルの真ん中をどう高めていくかというとこが、多分仕事フリーランスやっていく上での絶対に本質的な事なんだと思うんだけど、でも社会は本質的なことだけで回っていないっていうことがあって、本質的でないこと、どうでもいいことだったりっていうところをちゃんとしておく事によって、意外に回ったりするみたいなことも、結構あるなーってか僕も思います。

キャリアアンカーとフリーランス


【えりな】
 あーなるほど。
 最後の質問になります。キャリアアンカー8つのうち、今は何が満たされていると思いますか。8つのキャリアアンカーは、
① 特定専門分野・機能別のコンピテンス:特定の業界・業種・分野にこだわる。専門性の追求。
② 全般管理コンピテンス:管理職をめざす。①と逆。
③ 自立・独立:自律的に仕事が進められることを重視する
④ 保障・安定:生活の保障、安定を第一とする
⑤ 起業家的創造性:自らのアイディアで起業、創業することを望む。
⑥ 純粋な挑戦:新しいこと、誰もしたことがないことに取り組むことを求める。
⑦ 奉仕・社会献身:仕事の上で人の役に立っているという感覚を大切にする。
⑧ 生活様式:仕事と生活のバランスを保つことを重視する。
【Caol】
 私の場合、管理職を目指すマネジメントのキャリアアンカーと、安定とか保証というところのアンカー以外は満たされていますね。
【えりな】
 この中で一番満たされているのってどこですか?
【Caol】
 私に関しては、専門性のキャリアアンカーのところですかね。専門性を発揮するというところでは、アウトプットが中心ではあるのですけども、専門性が必要とされている感覚はあります。
【えりな】
 私は、マネジメント、生活の保障と安定、仕事と生活のバランス、これ以外は満たされていますね。この三つこそ大事なんだよっていう人も、世の中にいっぱいいらっしゃると思うんですけどね。一番満たされているのは、純粋な挑戦かもしれないですね。今やっている仕事というのは誰もしたことがないことに挑戦している、と思います。
【Caol】
 フリーランスって不安定だと思われるかもしれないんですが、自分のフリーランスの収入を考えてみた場合、月単位だと変動は大きいんですけど、年単位で見るとそんなに大きな変動がないなーっていうふうに私には思えるんですけども、えりなさんはいかが?
【えりな】
 そうかもしれないですね。フリーランスをうまくやっている人はそうでしょうね。
 私は、誰もしたことがないことをしているからこそ、自分にしかできない仕事が集まるっていう状況にして、広く見ればちゃんと安定しているという状態を作りたい。そうするとより安定するようになるので、今、頑張っている所だったりもします。
【Caol】
 その副作用として 、ワークライフバランスみたいなものはどうしても犠牲になる。私もさて寝るかといったタイミングでやらなきゃってこと思い出したりとか、あと今日までの3週間を振り返ると、予定が入んないって日は1日もなくて全部仕事してましたね。
【えりな】
 フリーランスはいつ仕事をしてもいいですからね、
 次回は法人を作ろうというテーマで、私がもし個人会社を作るんだったら、っていうことを先輩二人に聞いていきたいと思います。お楽しみに。


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