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【詩】最善

今、コレが最善なのだ。

背中に黒いねばねばしたスライムが張り付いている。
あるいはそれは小さな頃の寂しい私かもしれない。

それらが重苦しく私の背中に、もしくは私の内に居場所を求めるとき、
それを含めた私まるごとが既に最善なのだ。

Des-durは最もエネルギーの低い調だと言われる。
雪の積もった暗い森の夜を迷いながら歩くような。
マッチがついぞ1本も売れないかのような。

優れた調も劣った調も存在しない。
それがその人のその時に最善だから選択される。

だってふと気付いてみたら、雪なんかどこにも積もってなくて
蝉がみんみんと鳴いているかもしれないじゃない?

私が黒いスライムを、小さな頃の私を纏っているなら、それが既に私のDes-durにほかならない。
今、コレが最善だから。

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あなたの気持ちが、巡り巡ってやがてあなたの元へと還りますように。