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334 紅葉に染まる青の峡谷を吊り橋で渡る~静岡県寸又峡


暑すぎて長すぎた夏もようやく終わり、山から徐々に木々が赤く染まっていく季節になりました。そんな季節の三連休の中日。とってもいい天気になりました。これは出かけるしかないでしょう。

山の木々は秋色に染まり始めたころ。

やってきたのは静岡県の中部、川根本町の山間にある寸又(すまた)峡。静岡県内屈指の紅葉の名所で、秋には多くの環境客で賑わいます。ただ、途中の奥泉から寸又峡に至るまでの道は非常に狭く車1台しか通れないような道が続きます。これを知っていたため自宅をまだ暗いうちに出発して8時前に到着しました。この時間ならまだ寸又峡から帰るお客さんはおらず、駐車場も楽に停められました。

山の木々は赤く染まり始めた頃でしたが、里に植えられた木の中にはこのように見事な紅を見せてくれるものもありました。

駐車場のある寸又峡温泉から、寸又峡のハイライト「夢の吊り橋」へは歩いて30分強。このような整備された遊歩道を歩いていきます。

歩いている間も南アルプスの美しい山々の秋の景色を眺めることができますので全く飽きることがありません。朝は涼しく、空気も澄んでいて気分よく歩くことができます。

と、山の方でガサガサ!と音がしました。猿か何かいるのかな?と思って山の方を見上げると

!!!

大型の獣がいました。そして目が合いました。
どうもニホンカモシカのようですね。カモシカってこんなずんぐりむっくりでしたっけ…?イノシシかと思ってビビりました。今年はクマが非常に多く出没していると聞きますのでこういうところにもいるかもしれません。気をつけましょう。

夢の吊り橋の入り口にやってきました。この下に川があり、そこに架かる吊り橋が「夢の吊り橋」です。

少し階段を降りると真っ青な水面が見えてきました。左手には橋の姿もちらりと見えます。他では見られない青い水面を渡ることができる吊り橋。これがこの吊り橋が「夢の吊り橋」と呼ばれる所以です。

木の向こうに見える水の色も真っ青。こんな景色なかなか見られません。

水がこのように青く見えるのは青以外の光が吸収されてしまうから。透明度の高い水でなければ光は川の中にある様々なものによって反射してしまいこのような現象はおきません。この水の青は、寸又峡の川の水がきれいであることの表れなのです。

いよいよ吊り橋の近くまでやってきました。この橋は定員が10名なので順番待ちが必要です。もちろん11人乗ったらプツリと切れるわけじゃないですがね。。。最盛期の土日にはこの橋を渡るために大行列ができるそうです。

ここに吊り橋ができたのは対岸に集落があったから。今では向こうに住む十人はいなくなりましたが観光用の吊り橋として今に遺されています。

さぁ、それではこの方のあとについていってみましょう。

おお… そこそこ揺れます。定員10人がちょうどいいかも。これ以上人がいたら揺れも大きくなりそうです。

橋の上からノールックで撮った写真。なかなかいいでしょう?
山に秋が来ていることを改めて実感します。

吊り橋はいつ渡ってもドキドキスリルを感じさせてくれます。無事向こう岸に渡り切ることができましたが、ん?向こうが何やら騒々しいです。

なんと犬が渡っています。こどもが犬に「がんばれーー!」と声をかけています。犬ってみんなこんな吊り橋を渡れるんでしょうか。大したものです。

ここからは300段の階段を登って帰路につきます。ひぃひぃいいながら階段を登りますが時折見える吊り橋の光景に癒されまた階段に挑んでいきます。

脚が上がらなくなってきた頃にようやく階段が終わりしばらく歩いていくと川に架かるもう一つの橋、飛龍橋があります。もともとは電源開発や木材を運ぶための森林鉄道がここを走っており、その跡を遊歩道として活用しています。

かつて活躍した森林鉄道の車両もありました。

飛龍橋からは吊り橋は見えませんが、ここから望む渓谷美もまた素晴らしいのです。

飛龍橋から夢の吊り橋に戻るまでの間には何度も吊り橋を渡る人の姿を見ることができました。

さて、夢の吊り橋の遊歩道をぐるっと回って戻ってきてもまだ10時前。寸又峡温泉名物の美女づくりの湯は10時開湯なのですが、大丈夫ですよ~と声をかけられ開湯前ですが入れてもらえることができました。中は露天風呂1つだけで7,8人入ると一杯になってしまいますので順番待ちができるようです。早起きして行動するのは必須。先手必勝ですな。

お湯はかなりヌルヌルしています。ヌルヌルの泉質で美女づくりと謳う温泉は多いですが、ここはかなり本物です。足元が滑りますので気をつけましょう。

予約優先のようですがサウナもあるそうです。

さて、まだ10時台なんですが、なにせ早起きして動いているのでお腹がすきました。11時台になると混んでしまいますので早めにお昼にしましょう。

やってきたのは、蕎麦屋「紅竹」さん。ここは女子高生たちがキャンプやアウトドアを楽しむ漫画「ゆるキャン△」で登場したことで行列ができるほどの人気になりました。

店の中もかなり「ゆるキャン△」推し。

何の変哲もないランチョンマット(シート)ですが、

携帯をかざすとARのキャラが登場します。わたしのシートからはイヌ子が登場しました。

私が頼んだのは「冷渓流そば」。イワナの天ぷらがまるごと入ったお蕎麦です。手打ちそばもイワナも美味でした。天ぷらも脂のしつこさがなかったですね!「渓流そばうまし!」とうなったリンたちの心の叫びも納得です。

こちらもゆるキャン△の影響もあって早いうちに売り切れるそうなので、先手必勝。観光シーズンの観光地めぐりは早起きが欠かせませんね。

紅葉のトップシーズンはこれからかもしれませんが、その美しさを存分に楽しめました。みなさんもぜひ紅葉に染まる寸又峡と青く輝く川もを渡る夢の吊り橋を楽しみに寸又峡にお越しください。



そのときは、是非早起きを。


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