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術前から骨盤底筋を強化をして術後のダメージに備える

ルネサンス運動支援センター、大阪国際がんセンター認定 がん専門運動指導士の「NAMIKO(仮)」です。
※名前をクリック頂ければスタッフの紹介に飛びます。

今回は前立腺がんの60代男性。
2か月後の手術を控え、骨盤底筋群を強化する運動の正しい方法を専門家に教わり、術後の為の対策をしておきたいという目的で来館されたご利用者様をご紹介させていただきます。


【運動をしようと思ったきっかけ】

前立腺がんの手術が決まり看護師の方に「手術の前から骨盤底筋の体操をしておいたほうがいいよ。」とアドバイスされたそうです。その後ご自身でYouTubeの骨盤底筋体操を探し、動画を見ながら一緒に運動してみたところ、『自分のやっている運動があっているのか、効果があるのかどうかもよくわからない・・・。』という状況だったそうです。

運動の必要性は十分に感じておられたので、効果を出すためには専門家の指導を受けた方が確実だと考え、運動支援センターに見学に来館された後すぐに運動を開始されました。

【運動の前のおからだの状態】

病気を告知されてから気分が落ち込み、しばらくの間全く運動をしていない状態だったこともあり、呼吸はかなり浅く、股関節周辺の柔軟性もかなり低下していました。

骨盤底筋は呼吸の際に働く横隔膜や、股関節周りの筋肉と連動して動きます。
骨盤底筋自体の硬さもそうですが、連動する筋肉が硬く動きにくくなっている状態だとトレーニングの成果も出にくいため、まずは呼吸の改善と股関節周りの柔軟性を改善させていくことから始めることが必要でした。

【実際の運動メニュー】
■ドローイン(呼吸の練習)

■骨盤底筋体操
ゆっくりと力を入れる
素早く力を入れる
※2種類の力の入れ方を、何パターンか体勢を変えて実施 

■股関節周りの動きをよくする運動
股関節開閉運動 

股関節内外旋運動

股関節回し運動

■股関節周りの筋力向上

ヒップリフト

クラムシェル

■体幹の安定性を高める運動

プランク

サイドプランク

■下肢の筋力向上

パラレルスクワット

■心肺機能向上のための全身運動 

【お身体の変化とご自身の気付き】

初回の運動時、ドローイン(呼吸エクササイズ)を行ってみてご自身の呼吸がかなり浅かったことに初めて気付かされたそうです。
はじめのうちは息を吸い込む時間、吸ってから吐きだすまでの時間がかなり短く、しっかりと横隔膜が動いていない状態でしたが、回数を重ねるにつれ少しずつ深く呼吸できるようになってきました。

運動を始めてから少し経った頃に、『お腹周りが少し引き締まった感じがする!』と嬉しそうにおっしゃっていたのがすごく印象に残っています。
こうした小さな運動の効果を感じられたことで、運動のモチベーションが上がったそうです。

股関節周りの運動をする際には、思っていたよりもご自身の柔軟性が低下していたことや左右差があることを再認識され、ご自身の身体の使い方や動作の癖を振り返ることで今後の課題が見つかりました。

病気の告知後、運動からは遠ざかっていた状態でしたが、マシーンを使って全身運動をした時に運動することが『なんか楽しくなってきた。』と久々に体を動かすことの気持ちよさを思い出されたご様子でした。

【あとがき】

入院までの短い期間でしたが一緒に運動をしていく中で、一人で運動しているだけでは気付くことはなかったご自身の身体の状態に目を向けることができました。ご自身の身体を知ることで、退院後に運動を再開する時へのモチベーションになっていけばとよいなと思います。

治療をすすめる中で運動をすすめられるけれど、実際にいつどんな運動をどのくらいすればよいのか?情報はたくさん発信されているけれど、自分に必要な運動がどの運動なのか?そんなお悩みを抱えている方もいらっしゃると思います。

運動支援センターでは治療中のお身体や心の状態に合わせて、運動指導を行っています。
ぜひ一度お気軽にご相談ください。

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