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【本紹介】中国茶の魅力は無限大

おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。

本日は「中国茶の魅力を日本へ!そして世界へ!」をご紹介します!

1.感想

本書では中国茶の魅力に引き込まれ、中国茶のバイヤーとして成功を収めた大髙勇気さんが、中国茶、さらには中国の魅力を伝えてくださいます。

本書を読み終えて、一度本場の中国茶を味わってみたいと思いました。それと同時に、そう簡単には本物を味わう機会には出会えないのだろうなとも。

本書全体を通して、中国茶の奥深さを感じました。中国茶の味は様々な変動要因があるそうです。

地域や農家によって生産される茶葉は異なります。さらにお茶を淹れる水、淹れ方、さらにはその日の天気によっても変わると書いてあったのには驚きました。

さらにビジネスの視点から見てみると、中国という1つの国の中でも、地域によって好まれる味が違うというのです。まぁ確かに日本でも関東、関西、九州で醤油の味は違うなぁと思いながら、難しいことを理解しました。

そんないわば中国の文化である中国茶を、日本人の大髙さんが中国でビジネスにした背景には、相当な努力があったのだなと、本書で語られていること以上の重みを感じられました。

2.おすすめポイント

私が特に印象に残ったのは、中国茶の楽しみ方が語られていたこの部分です。

ぼくが中国茶ビジネスを始めてかなりの年月が経ちました。多くのお客様と接しているうちに感動する事柄が4つあることに気がつきました。
...
「香り」「味わい」「後味」「留香」、この4つの要素は中国茶が好きな方々にとても感動していただけるポイントになります。この感動をお届けできるとお客様から笑顔がいただけます。ぼくらのような淹れ手とすればとても幸せなことです。

なんとお茶というものは味だけでなく、「香り」も楽しめる飲み物なのだそうです。

まず、中国茶はお湯を沸かしてお茶を淹れると、緑茶の場合は蘭の花のような香りがするそうです。そしてお茶によって他の花の香りがしたり、ミルクのような香りのものもあり、この「香り」は他の国のお茶にはない特徴だとか。

そして茶葉によって様々な「味わい」と長く続く「後味」を楽しめます。

さらに味わった後も「留香」といって、飲み終わった後のカップの匂いを嗅ぐ過程があり、そこでもとても良い香りがするのだと。

私はお茶は基本的に全て同じ香りだと勝手に思っていましたが、紅茶やワインのような、香りを楽しむ文化があることに驚きでした。

3.概要

本書では中国茶のバイヤーとしてのビジネスを成長させるまでの、大髙さん自身の過程を時系列で紹介してくれています。

目次
第1章 愛すべき「中国茶」との出会い
第2章 人生を教えてくれた農家の方々の言葉
第3章 中国茶ビジネスの魅力と難しさ
第4章 中国茶のファンを増やす
第5章 上海、深圳への進出
第6章 中国に対する誤解
第7章 日本、世界へ中国茶を輸出する
第8章 日本人が4700年の歴史を紡ぐ
第9章 だからぼくは諦めない

初めに筆者と中国茶との出会い、のめり込んでいったストーリーが語られます。中学時代に家族旅行で行った中国で初めて飲んだ「ジャスミン茶」と「烏龍茶」に感動したことから始まり、料理専門学校から中国に旅立ちました。

そこから中国の農家を巡りながら中国茶を美味しく淹れるためのコツや、そう簡単にはいかない奥深さを体感しながら中国茶のバイヤーとしてビジネスを成長させていく過程が語られています。

そして最後は筆者の中国茶に対する熱い想いで締めです。

この本を読むと、日本にも畳や陶器のような文化があるように、中国にも中国茶という文化があること。そして、中国茶がどれだけこだわりの詰まった飲み物なのかを知ることができ、本場の中国茶というものを飲みたくなります。

現在の中国はもはや世界の工場と言われていた、過去のイメージとは違うようです。

ぜひご一読ください!

それでは。



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