ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの 情熱の政治学』(エトセトラブックス)
フェミニズムの初期衝動自信に満ちていて、堂々とした本だった。フェミニズムという思想の可能性を理解し、すべての人を幸福にする有意義な考え方だと確信している人でなければ書けない本だと思った。フェミニズムへの全幅の信頼がまぶしく輝いていて、読んでいて圧倒されてしまう。まだ十代であった著者がフェミニズムに衝撃を受け、自分の進んで行く方向を照らしてくれるものだと感じた、その興奮と初期衝動が伝わってくるようである。読みながら、私が高校時代にニュー・ウェイヴと出会い、この音楽ジャンルには自