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【句集紹介】六十億本の回転する曲がった棒 関悦史句集を読んで

・紹介

関悦史氏の俳句に出会ったのは、俳句を初めて間もない頃だった。

そこは、東北地方の鄙びた喫茶店。仕事の休憩にと、ふらりと立ち寄ったその店の雑誌コーナー。

地方紙とスポーツ紙。何年も前の少年ジャンプ数冊。これまた何年も前の週刊誌。そしてこの、「六十億本の回転する曲がった棒」

運ばれてきたコーヒーが冷めるまで、夢中になって読んだものだった。

今回はそんな句集を紹介をさせていただく。

とにかく度肝を抜かれる句の数々である。

厳選十句からそんな世界の一端でも感じてもらえたら幸甚である。

・厳選10句

女子五人根性焼きの手に氷菓
覚醒剤の如くに白き暑さかな
女の肌みな夜祭を得て光る
皿皿皿皿皿血皿皿皿皿
俺のうしろの秋麗を指し誰といふ
抱へて遺骨の祖母燥ぎつつバス待つ春
人類に空爆のある雑煮かな
マクドナルドへもビキニ日まみれなる美童
地球流す便器より蟇歩みさる
どこの莫迦が人など造つた へい、あッしが
人間は灰作りけり烏瓜


・作者略歴

俳人。句集『六十億本の回転する曲がつた棒』(田中裕明賞)、『花咲く機械状独身者たちの活造り』。評論集『俳句という他界』。共著『新撰21』他。俳句甲子園審査員長(第19回~)。NHKカルチャー青山教室《土曜俳句倶楽部》は受講者随時募集中。(ご本人Twitterの自己紹介文を引用させていただいております)


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