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お初にお目にかかります。
先ずは自己紹介をさせていただきます。
『ひとりぼっちの早口』なんてケッタイな題が示すように、どうも私のような手合いの人間は、「自分語りとなると妙に熱中し、長々面白くも無いことを口走るらしい」というのが四半世紀に満たない人生で得た学びです。ですので今回はできるだけ手短に、ざっと1000字前後のご挨拶とさせていただきたいと思っております。などと言うだけで、既に200字はグダグダと喋っている有様ですが
【我王と茜丸】『火の鳥 ④ー鳳凰編ー』について。
■はじめに / 今回のご挨拶
「手塚治虫を知ってますか?」
などと、ふざけたことを気軽にぼやきでもしたものならば、熱心なファンの歳上の方々にすぐさま取り囲まれ、小一時間の講釈を聞けるかもしれません。それほどに、手塚治虫という作家は押しも押されもせぬ偉大な巨匠であることは間違いありません。間違いないと思うのです。なにせ「マンガの神様」ですから。
幼い頃、私にとって身近に手に取れるマンガは学研
人それぞれの「生きたい」を見つける本【後編】
前回の記事では河野先生の「架見崎シリーズ」と呼ばれる小説についてご紹介させて頂きました。今回はその続き。語り尽くせぬ想いの丈を、どうぞおゆるりと暖かい目でお読み頂ければと思います。
■震えながら「生きろ」と叫ぶ異端者
さてさて。この「架見崎シリーズ」の最大の魅力は、主人公の歩の信念が本作の状況や他の登場人物たちの間で“異常”に際立つ点です。その信念とは「『生きること』を常に何よりも重要と