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“Whatever Gets You Thru The Night (真夜中を突っ走れ)” ”#9 Dream (夢の夢)” John Lennon-1974

[RADIO DAYZ] 1974 あの頃ラジオから流れていた懐かしい名曲を紹介します。

ジョン・レノン1974年リリースのアルバム『Walls and Bridges (邦題: 心の壁、愛の橋)』からの1stシングルが「Whatever Gets You Thru The Night (邦題: 真夜中を突っ走れ)」です。ジョンのソロ作としては名盤『イマジン』がアルバム・チャートでは1位になったものの、シングルとしては3位止まりでした。この「真夜中…」はUSビルボードで1位を獲得!ジョン初のNo.1シングルとなりました。


この曲は、ジョンが新作のリハーサル中にエルトン・ジョンが突然訪れ、コーラスとピアノで参加したのだそうです。その時に「この曲は売れそうにないな」として、ジョンがエルトンに「この曲が1位になったら、あなたのコンサートにゲストで出演するよ」と口約束。ところが本当に1位になってしまったので、約束通り同年末のエルトンのMSGのコンサートにサプライズで出演。「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」他を歌ったとのことです。その時に別居中だったヨーコをエルトンが楽屋に招きジョンと再会させて、「失われた週末」に決着をつけたというおまけの話も伝わっています。

さらにジョンは74年8月のエルトンのレコーディングに変名で参加。エルトンがカバーした「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」にギター、コーラスで参加。何とこの曲もUSビルボードで1位を獲得、RIAAで100万枚セールスのゴールド認定を受ける大ヒットとなってしまいましたw。



さらにアルバムからの2ndシングルが「#9 Dream (邦題: 夢の夢)」(シングルカットは1975年)です。

ジョンにとっては「9」はラッキーナンバーなのだそうです。自身の誕生日が10月9日ということで、ビートルズ時代の「レヴォリューションNo.9」や「ワン・アフター 909」なども意識して「9」を使っているとのこと。
この曲は「真夜中…」ほどのヒットにはならなかったものの、USチャート最高位9位というのも、偶然というか何というか・・・。

今では邦題も「#9 ドリーム」のようです


今ジョンのオフィシャルのYouTube CHでは、この曲は2つの動画が公開されています。こちらにはJohn Lennon with The Plastic Ono Nuclear Bandとクレジットされています。

この曲のリフレインの前のブリッジの部分で「・・(John)」と囁く女性の声の主について論争(大袈裟)があるそうです。

この曲のレコーディングの時のジョンはヨーコと別居中で、噂の中国人の付き人メイ・パンが参加している説が有力でした。が、後にヨーコが「これは私」と主張。そんな主張を裏付けるかのようなPVが「…w The Plastic Nuclear Band」版ということになります。

確かにアルバムのクレジットにはThe Plastic…の名前はありますが、別居中のヨーコをわざわざ呼び寄せてコーラスで「Jhon…」と囁かせるかって、個人的にはあり得ないと思います。この動画が制作されたのは2020年ということで、ジョンの意思は全く反映されていませんしね。

ヨーコのクレジットが無い動画はこちら。曲は全く同じ(だと思います)ですが、どちらが良いかはお好みで。


この時期のジョンにまつわるエピソードについては、映画『ジョン・レノン失われた週末』で色々と語られています。あの頃のエピソードが今でも語られてる・・・やはりビートルズは凄いです。


政治的思想の発露が薄いジョンの作品は、本当に素敵です。この2枚のシングルが収められているアルバム『心の壁…』は他の収録曲も秀逸です。あの『イマジン』と並ぶほどの名盤だとも思います。その作品の出来を思うに、個人的には「失われた週末」などではなく「解き放たれた週末」だったのかなと感じます。

1980年12月までジョンに残された時間は短すぎます。でもそれが彼の人生だったのだということで。


ジョンについて、こちらの記事もよろしければご覧ください。



あの頃ラジオを聞いていた時の思い出をこちらでも語っています。

ビートルズ関係の記事をこちらでまとめています。

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