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【名盤伝説】 和物POPS・FUSION系まとめ

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1970〜80年代を中心に日本のPOPS・FUSION系のミュージシャンやアルバムを紹介しています。
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【名盤伝説】 ”Sadistic Mika Band / 黒船” クロスオーバーな時代を切り開いたコンセプト・アルバム

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。70年代の日本の音楽シーンに衝撃を与えた、加藤和彦率いるサディステック・ミカ・バンドの2ndアルバム『黒船』(1974)です。 フォークソング全盛の1968年に「帰ってきたヨッパライ」を大ヒットさせたフォーク・クルセイダースのリーダーだった加藤さんは、その後ソロ活動を経て、70年にミカとの結婚を機に、71年にミカバンドを結成します。 デビューアルバム『サディステック・ミカ・バンド』(1973)では、ロンドンの香りがする

【名盤伝説】”高中正義 / SEYCHELLES” 憧れの夏 永遠のリゾート指向のギターフュージョンの名盤。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。今回は日本のROCK / POPS界からインスト(歌なし楽曲)へのアプローチを試みたギタリスト高中正義です。 1975年のサディスティック・ミカ・バンド解散後、メンバーだった今井裕、後藤次利、高中正義、高橋幸宏の4人でサディスティックスとして活動を始める中で、1976年にリリースされた高中のソロデビューアルバムです。 サディスティック・ミカ・バンドで注入された加藤和彦の音楽センスをそのままに、独自の解釈を加えていったメ

【名盤伝説】 “CHAR” いつまでも輝く永遠のギターヒーロー。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。Charのデビューアルバム『CHAR』(1976)と『USJ Char』(1981)です。 私が高校時代、日本のギターヒーローの先駆けはCharでした。例えば同時代のギタリストとして名前は知っていたものの、高中正義はサディスティック・ミカ・バンドのメンバーという位置付けでしたし、竹田和夫はクリエイションのメンバー、森園勝敏にしても四人囃子のメンバーとしての認識で、ギタリスト(&ボーカリスト)としてピンで意識していたのはC

【名盤伝説】 "PRISM / S.T."(1977) 日本のフュージョン界の先駆け 待望のデビューアルバム。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。日本のフュージョン界の先駆けPRISMの1977年リリースの1stアルバムです。 1970年半ばにはまだフュージョンという言葉はなく、クロスオーバーと呼ばれていました。ジャズ、ロック、ラテンなどジャンルの様式に拘らず、様々な音楽的な要素が混じり合い、それまでには無かった斬新なサウンドを模索するアルバムが続出した時代です。 当時のジャズ界は特にしきたりが厳しいようで、個人的にはジャズの作法についての詳細は知識はありません

"PRISM / Prism Live (1979)

[ FUSION DISC GUIDE ] 新装版発行で差し替えられた幻のアルバム評です。 詳しくはこちらでお話ししています。 収録曲 ディスク: 1 1 MEMORIES OF YOU~WHEN YOU WERE GONE 2 TURTLE’S DREAM 3 DESPERATION Part-1 ~ OPEN MIND ~ DESPARATION Part-2 4 SLOW MOVE 5 PRISM 6 風神 7 MORNING LIGHT  8 NIGHT PICNI

"PRISM / Community Illusion" (1981)

[ FUSION DISC GUIDE ] 新装版発行で差し替えられた幻のアルバム評です。 詳しくはこちらでお話ししています。 収録曲 M1 Open The other Box M2 Community Illusion M3 Memory Of The Moment M4 O-Ni-Go-Tsu-Co M5 Don't Take It Away From Me M6 Anyway You Want M7 From The Beginnings 参加ミュージシャン 和田

【名盤伝説】 “PARACHUTE / 6 kinds 6 sizes” 百戦錬磨のスタジオ・ミュージシャンが奏でる日本のAIRPLAYサウンド。

お気に入りのミュージシャンとその作品について紹介しています。日本のフュージョンバンドPARCHUTEの2nd『6 kinds 6 sizes』(1980)です。 PRISM(1975年結成)、CASIOPEA(1977年結成)、T-SQUARE(1978年結成。当時はTHE SQUARE)など、国内のフュージョンバンドが次々とデビューしてシーンが盛り上がる中で、それに続けとばかりに満を持してPARASUTEが1stアルバム『PARACHUTE from ASIAN PORT

【名盤伝説】 “山下達郎 / It’s A Poppin’ Time” 偶然と必然が生んだ奇跡のライブ盤。

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。今回は言わずと知れたシティポップの帝王、山下達郎がブレイクする直前の名ライブ盤『It’s A Poppin’ Time』(1978)です。 ジャズの殿堂として名を馳せていた新宿ピットインの支店として、1977年8月に六本木ピットインがオープンします。ジャズに拘らないブッキングをしたいというオーナーの意向もあり、親交のあった渡辺貞夫の紹介で、当時売り出し中のギタリスト リー・リトナーがこの六本木でクリニックを開催。またクル

【名盤伝説】 ”渡辺香津美 / KYLYN LIVE” 教授との友情が生んだ屈指のクロスオーバーサウンド

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。日本のフュージョン・ギタリストの帝王渡辺香津美と、坂本龍一とのユニットKYLYNプロジェクトの最終章、ライプ録音『KYKYN LIVE』(1979)です。 17歳の天才ジャズギタリストとしてキャリアをスタートした香津美でしたが、時代のクロスオーバーの流れでジャズの枠に囚われない音楽に関心を寄せていました。 そんな時に同じく若手で売り出し中の坂本龍一と出会います。香津美の1stアルバムで共演したのをきっかけに、二人の本格的

“菊池ひみこ / Don’t Be Stupid” (1980)

[ FUSION DISC GUIDE ] 新装版発行で差し替えられた幻のアルバム評です。 詳しくはこちらでお話ししています。 収録曲 M1 Stormy Spring M2 What's Baby Singin' M3 For My Buddy M4 Vampire M5 Flight in the Moonlight M6 Stiff Vamp M7 Tear Drops M8 Mambo Is Magic このアルバムのプロデュースは別記事でも紹介している沢井原兒氏

“ Yellow / 沢井原兒&Bacon Egg” (1982)

[ FUSION DISC GUIDE ] 新装版発行で差し替えられた幻のアルバム評です。 詳しくはこちらでお話ししています。 収録曲 A1 Drink It Up A2 Feeling Yellow A3 A Glass of Soda A4 Drive to Far East B1 Funk Junk B2 Jasmin Midnight B3 Chaser B4 Anti Be-Bop 参加ミュージシャン Sax 沢井原兒 Tp 岡野等 Key 大徳俊幸、宮城純子、