認知症の母91歳になり、家族でお誕生日会を開催
私の母は2019年に認知症とわかり、2022年5月には要介護2となりましたが、介護サービスをフル活用して一人暮らしを続けています。
母は先月末(2024年7月)に91歳になったので、先日家族でお誕生日会を開催しました。久々に会うからこそ気づく、母の様子の変化を教えてほしいと事前に家族には連絡済み。月に2~4回会っている私は、目の前で起こったことに気をとられがち、次から次へと起こる問題に対処するためにどうしたらいいか、いつも頭を悩ませており、見えていないことが沢山あります。
母が以前、お友達とよく行っていた日本料理屋で、蟹のコース料理を家族で堪能し、母にお誕生日プレゼントも渡し、みんなで楽しく過ごすことができました。母は孫に会えたのが嬉しかったようで、「大きくなったわね、大学生だわよね」と何度も話しかけてました。孫は大学をとっくに卒業し、今は社会人ですが…(笑)。
年齢をきくと88歳と答え、昨年は89歳と言っていたのが、さらに若くなってました。去年の誕生日会では誕生日会のプレートに「90歳のお誕生日おめでとう」と描いてあるのを見て、喜ぶどころかショックを受けていたので、今年はプレートに年齢を入れるのはやめました。
母は相変わらず食欲旺盛、コース料理を完食しました。杖も使わず歩き、外見からは91歳には見えません。
誕生日会後は母を実家に送り、もう一度実家で誕生日プレゼントを見せて、手の届くところにハンガーにかけ、「せっかくプレゼントしたんだから、着てね!」と念押ししました。ラッピングしたままだと、開けることなく放置されてしまうので。いつものパターンだと、ここまでしても新しい服に見向きもせず、いつも着てる同じ服を着続けるんだろうなぁ…。
帰り道、車中で家族に母を見た感想を聞きました。
家族1:昨年(2023年)初夏に親戚が実家に来た時より、身体の状態は良く、会話ができている。認知症が進行し、記憶の保持はさらにできなくなってはいるが、昨年より元気。
家族2:ワゴン車の乗り降りが昨年の春はおぼつかなかったが、今回は自力でできている(昨年はステップを踏み外し、ずり落ちた)。いつも暑い時期は体調が良いが、今年も猛暑だけど体調が良さそう。記憶力がさらに低下しているが、身体は以前より元気。
家族の指摘でわかりました。母の身体は昨年より元気!!
2023年1月に肺炎をきっかけに肺気腫がわかり、呼吸器内科の主治医を変更し、適切な投薬を受けています。2023年1月の私の決断は、今の母のQQLの向上につながっていました。次の診察の時は呼吸器内科の先生にお礼を言わなくっちゃ!
ここ数年、仕事等で高齢者と接する機会が増え、100歳になっても自力で交通機関を使い、おでかけされる方、88歳で行政が開催する生涯学習講座に参加される方(少し聴力は落ちてはいるが、講義を聴き、だいたいは理解されている)など、日常生活を送れる健康は維持し、生活を楽しんでおられる高齢者がいらっしゃることを知りました。
私たちが見えないところにいる、高齢者が大勢いる現実もわかっていますが、超高齢になってもQQLを保っている方の存在は、これからの日本社会の希望です。
母の認知症は確実に進行していますが、迷いながら、次々に起こる問題に対処しながら、都度考え、母の人生に伴走し続けたいと思います。