弱き者たち




今回の入院中のこと。



術後当日(2024.6.4.火)の夜のこと。







私は痛みで全く寝付けずにいた。



横になったままで身動きも取れず、脂汗をかきながらただひたすらに堪えていた。



声をかけに来てくれたのは、夜間の看護師さんだった。





幸運なことに看護師さんと私は気が合った。



一目で『この人はなんか大丈夫』とわかった。




看護師さんは忙しいはずなのに気にかけてくれて何度も見に来てくれた。



その度に少しずついろんな話をした。



今まで人に言えてこなかったことも聴いてもらった。


看護師さんもご自身のことを話してくれた。







看護師さんも服を着替えて私生活に戻れば、その人なりの地獄があるんだとわかった。


そんな当たり前なことに気付くことができた。


もしかしたら気付かせてくれたのかもしれない。


看護師さんなりのエールだったのかもしれない。


そう思えるくらい素敵な方だった。






振り返ればお仕事としての対応をしてくれたまでであることはわかる。



看護師さんにとっては一患者であることもわかる。



それでも私は、一生に二度ない夜に側で親身に支えてくれた方が居たことを当たり前だとは思わない。






たった一晩。たった一度きり。



最悪な夜にかけがえのない出会いだった。



その方も今日もあの病棟で働いて頑張って生きている。



その事実だけを反芻していられれば、


私ももう少しだけ生きられる気がした。















『あなたはひとりじゃない』


ずっと欲しかったその想いを


その言葉を使わずして


こんなにも強く私の胸に残してくれた


あなたのような強くて優しい人に


生きて私もなってみせます












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?