かむりり
向き合うあわいに。二つのあいだに。ほのかに灯る。信頼と勇気。新たなる地平。
慕い偲ぶ。迎え送る。死者の弔いと魂の行列。爺さんの話。
私の身体。身体の私。理解と共生。蓋をせずに共にある。私と君のこと。
絶望と希望。独りと世界。止まらないジレンマの渦。孤独。あなたの側。
恋の終わりと始まり。貰った道標と感謝、そして大きな愛。私とあなたのこと。
崩れたビル 瓦礫の山 舞い上がる砂埃 爆発音はそう遠くない 壁が辺りを覆い尽くす 響く怒号 泣き声 悲鳴 雲は厚く 晴れ間は覗かない やがて音も色も無くなる 何も感じないのは私か世界か
まだ降り注ぐのだろうか。 次々と。落下していく。 流星の様に際限なく。落ちていく。 どうか誰もいないところに。あわい期待。 救い出せたなら。 背中合わせ。引かれた線が問いかける。 もう涙は出ない。 まだ下っていくのだろうか。 地についた足は動かない。 自由は不自由。 最後までそうなのか。 もう元には戻れないのか。 叫び声が聞こえてくる。 この余地に何がある。 その先には誰もいない。 鐘の音は聴こえてくる。 訪れる。訪ねてくる。 そんなとい。
戦争は無くならないとして その街にミサイルが降り注ぐとして その相当たる理由があるとして 全てを消し去らなければならない程の憎悪の歴史があったとして 死ななければならない人がいたとして 相手は子どもだろうと犠牲は仕方無いとして それでも死んでほしくない人がいたとして だからと言って今直ぐその場から逃げられないとして 罪の無い人が故郷を追われる理由は無いとして それでも生きていてほしい人がいたとして どんな思想も罪に問えないとして どんな価値観も一つの文化
あなたに触れていたい。 この手を離したくない。 私がこうしている間、 少し待っていてくれるのを知っているから。 もう間もなくあなたは離れていく。 でも触れたこの手を離さなければ、 少し応えてくれるを知っているから。 だから困って泣きそうなの。 どうしていつもありがとう。 そう少し笑うのを知っているから。
ご覧いただきありがとうございます。 かむりりです。 唐突な編集後記の投稿ですが、投稿ミスではありません。 今回は始めに“編集後記”を出してみようという新たな試みです。終わりが分かるように最終話の日付も予めお知らせしておきますね。詳しくは本記事末尾をご覧ください。 最終話まで投稿したらこの記事を更新しに参りますね。 前作収録の“間”と今作収録の“対と偶”は同時にできました。 最初は同じ作品群に収録する予定でしたが、同じことを異なる視点で述べた二つは、それぞれ別々に他
こんばんは。だいぶ寒くなってきましたね。皆さんは体調などいかがですか。私はペースを落としていますが、続けられる範囲でやっていこうと思っています。ここでしか得られないものが自分の一部を確かにしているようです。大袈裟ですがとても感謝しています。11月2日(土)作品群第7期はじめます。
こんばんは。お久しぶりです。皆さんはいかがお過ごしですか。私は忙しさから中々抜け出せないでいます。暑さの抜けない季節も相まってとても疲れています。好きなことから手を着けられなくなってくるのがまた厳しいところです。皆さんも体調など気を付けてください。少しずつ記事を拝見に伺いますね。
ご覧いただきありがとうございます。 かむりりです。 作品群“間”、無事に編集後記まで到着することができました。お付き合い頂いた皆さん本当にありがとうございました。 今回も一連の記事は単体で読んで頂いても、ばらばらに読んで頂いても、順に読んで頂いても構わないつくりになっています。本記事末尾にも記載があります。詳しくはそちらをご覧ください。 投稿を始めて約5か月が経ちました。 これまで予め決めていた物を投稿しつつ、文章と私と世界と濃密に向き合うことのできた時間だったと思
今年もようやく夏が終える。 これから始まることに胸を踊らせない。 文化祭の後片付けのような。 物悲しいような。ホッとするような。 達成感と損失感。 涙の出ない泣きたい気持ち。心地の良い疲れ。 もう休んでもいい。だけど余韻が抜けないでいる。 よくやったよ。よくやったね。 そんな名残。そんな残火。 2024.9.7.土
黄金色の稲穂が頭を垂れている。 辺りには斑に抉れた跡もある。 風に容赦なく圧し潰された跡が。 その稲穂はどれだけ倒れようとも折れることはなかった。 たとえ大きく風に吹かれても。 倒れても。起き上がれなくても。 収穫を迎えられることに変わりない。 今年も厳しい季節を耐えてここまで来た。 苛烈な夏は乗り越えた。 世界の色彩は優しく。 輪郭はあまりに柔か。 体温と同じ風の心地。 不恰好な夕陽に照らされるその姿は悠々と誇らしい。 陽は落ちる。そしてまた昇る。
蝋燭の火が消えかかる。 揺らぎまた立ち直る。 刹那か劫か。 それは私の中にある。 一寸先は深い霧。 未来に抗うのは難しい。 それでも進み続けるのだから。 こうして尊い名を残す。 この踏み出す足に勇気と。
汚れたら洗えばいい 濡れたら乾かせばいい 傷んだら愛でればいい 解れたら結えばいい 疲れたら休めばいい 頑張れないなら頑張らなくていい 頑張りたければ頑張ればいい また疲れたらまた休めばいい 歳を重ねるからまた祝える 話し足りないからまた会いたくなる 上手くいかないからまたしたくなる 季節が過ぎるからまた恋しくなる 取るに足りない 僅かしかない その光が足元を照らす 君は今どこで何をしているの 僕は今ここで君のことを考えているの それが僕のす
また降っていく。 するすると。落下していく。 辛いと幸いの間を行き来する。 木の葉の様に頼りなく。落ちていく。 このまま君の掌に辿り着きたい。 掬い上げられたなら。 向かい合う。引けない線が問いかける。 もう泣きたくはない。 まだ下っていく。 地につく足は無い。 宙に浮いたままでいい。 不自由が自由。 最初からそうでしょ。 また元に戻れるよ。 この余地に喜びがある。 その先に誰かがいる。 鐘の音は聴こえてくる。 そんなあわい。
夜が私を見ている。 変らないはずの夜が。 恐ろしくはないのに恐れているのだろうか。 その星の光は遥か昔のものらしい。 私達は行交うとわかっていたのかもしれない。 ここにあるすべてが。 風は私を過ぎて遥か先へ延びていく。 巡り巡ってまた出会えるのなら。 今度は私が貴方を照らせるのかもしれない。 その歩みが止まろうとも。 この道程を過ぎた先でその度が回るのなら。 今をもう一度愛せるのかもしれない。 その歩みを留めようとも。 やがてすべてが過程になる時が来
また何もできなかった一日が終える。 変わらない天井を見つめる。 他には何もできない。 この日常にはできないしかない。 身動きをとることも。 起き上がることも。 目を瞑ることも。 眠ることも。 未だ。 深く深く沈み込む。 ここは深い海。 水底に背が触れる。 遠くには水面が揺れる。 こんなにも落ちて来たことを知る。 何も音はしない。心の壊れる音は聴いた。 このままでは。 ここには変わらない自分しかいない。 またこうして朝を迎える。 日が昇った後
もう夏を越えられそうにない。 もう夏に耐えられそうにない。 もう夏が来ないでほしい。 そう思った夏を何度も通り過ぎて今にいる。 大学の2年生、二十歳の誕生日を絶望と共に迎えたのは九月の初めだった。 後に双極性障害と診断されるほんの少し前のこと。 以来心の彷徨うあの日々を夏の到来と共に再体験する。 繰り返し。繰り返し。 それから徐々に大丈夫だった夏で記憶を薄めていく。 繰り返し。繰り返し。 あの夏から11年。 白の絵の具に黒色の一滴はなかなか元には戻らない