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育児日記。トウモロコシとちびすけ。自然は教科書。

どうやらうちの2歳児、ちびすけ氏は、「トウモロコシ」が大好きなのにその正体を知らなかったようだ。

なにせ、彼にとってのそれはいつも粒で登場していたのだ。

彼にとってトウモロコシとは、私がパラパラとあらゆる料理に散らしている「ばらばらになった粒コーンの冷凍食品」だったからだ。

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夏になると保育園では作物を植えて、水やり当番が始まる。今年はさつまいも、ミニトマト、レタスなどに加えてなんとトウモロコシまで植えてあった。

ちびすけは、赤ちゃんのようなトウモロコシの実ができてくる様を不思議そうに眺めている。

いつも食べているトウモロコシと何かが違う、そう言いたげだった。

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夫が夜、予定があるのでワンオペになった。
今夜の夜ご飯は手抜き確定、そう思った矢先。

ちびすけの兄がベランダから小学校から持ち帰ったミニトマトがちょうど熟れていたので、ちびすけ兄と一緒に収穫した。

野菜を収穫する体験って、いいなぁ…。
ぼんやり考えて冷蔵庫をあけると、そこには皮とヒゲがついたトウモロコシが2本横たわっていた。これを茹でるか…。

ごはんに、ブロッコリーとベーコンのスープ、冷凍庫にいるつくねを温めて、冷蔵庫に余っていた豚バラとベーコンとしめじを焼肉のタレで炒めて、ここに茹でたトウモロコシを添えて夜ご飯することが決定した。

私がトウモロコシの皮をむき始めるとちびすけが興味津々でやって来た。

彼はキッチンに来ると冷蔵庫にあるヤクルトやゼリーをせがんでくるのだが、この時ばかりはトウモロコシに釘付けに。

皮がたくさんむけると今度は、ヒゲの登場だ。
なんとヒゲと粒の数が対応していると聞いたことがあるが本当だろうか?
ヒゲも揚げると美味しいと聞く。
いつかやってみたい。

トウモロコシをむきながらワクワクする。

沸騰して塩を入れたお湯にトウモロコシ2本を入れた頃には、ちびすけは鍋の中が気になって仕方ない様子だった。

茹で上げざるにとって冷やすと、もくもく上がる湯気の切れ間からお行儀良く並ぶ粒ちゃんたちが見える。

ちびすけはもう、トウモロコシが食べたくて仕方なくて思わず手を出して「あっちっち」となっていた。

トウモロコシを小さく切って、他のおかずと一緒に食卓に並べた。

案の定、ちびすけは、立て続けにトウモロコシを手に取り、かじって食べていた。それはもう気持ち良いくらいに。

いつもスープにパラパラ入っている、あのトウモロコシにかぶりついて食べられることを初めて知ったのだ。

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魚が切り身のまま海を泳いでいると勘違いする近頃の子ども達の話を聞いたことがある。

ちびすけだって、トウモロコシが芯にくっついて並んでいることを知らずにいた。

枝豆が好きなので、トウモロコシもいくつかまとまって袋に入っていると思っていたかもしれない。

好きなものを見る時や初めてのものを見る時の子どもたちの目はキラキラと輝いている。

YouTubeを見ているときにはそんな目になることはあまりない。どちらかというと、自然にあるものの方が目を輝かせることが多い。蛇口の水や溶ける氷、ねこじゃらし、砂、虫など。

知ることは学ぶことなら、子ども達の教科書は自然だと思わされる。

夏は特に、子ども達と自然を楽しむ機会があるように思う。そして、またキラキラ輝く目を見たい。

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