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心を、燃やせ!

🌱Money Forward X デザイン部 春の種まき(アドベントカレンダー)の5日目の記事です🌱

note始めました!
はじめまして、ルイです。
ルイはニックネームではなく本名であり、フランス生まれでもなく日本生まれ日本育ちで花沢類のようなイケメンでもなく酒場を放浪している人でもありません。
マネーフォワードにJoinしそこそこ経つのに記事を一度も書いたことがなく外部にもなんら発信せず引きこもっていたのでお初にお目にかかりますが、Money Forward エックスカンパニー デザインソリューション本部 デザイン部 デザインコンサルティンググループという長〜い名前のグループの部長をしていますので、今後とも良しなに可愛がっていただければ幸いです。

部署については優秀な皆様が色々書いてくれているので私からは今回割愛させていただき、自身が携わっているデザインコンサルティングを紹介させていただこうかと思います。


デザインコンサルティングって何するの?

こういう用語は古今東西その組織や風習により様々な定義があり、IT業界では言った物勝ちなところがままありますが、我々デザインコンサルティンググループがやっていることを一言で言うならば、

「お客様が抱えるヒトに対する本質的な課題を見つけ、課題解決の為のアプローチをお客様と一緒に行う」

となるかと思います。
「な〜んだデザインの事か」と思われる方はその筋の方かと察しますが、やっていることは俗に言われる広義のデザインです。
通常のデザインと異なる点は、ご依頼をいただいたクライアント様と一緒に解決し共創、つまり共にサービスやプロダクトを創り上げていくところでしょうか。

企業様がかかえる課題は様々な為デザインアプローチも色々ですが、共通していることは対象はヒトへのアプローチであるということ。多くはクライアント様が提供している/する予定のサービスを受けるユーザーや顧客が対象になりますが、ITやDXという文脈の中だと、サービス提供側の課題にぶつかることもよくあります。

その為、エックスデザイン部デザインコンサルティンググループの提供するデザイン領域は単にUI/UXやサービスデザインのみならず、幅広いデザイン領域にまたがっていることが特徴です。最近ではデザイン人材育成プログラムが好評で、非デザイナーの方にデザイン思考を学んでいただき日頃の業務に生かしていただくような研修も行っています。また今後は組織のあるべきからブランディングや、DXを行うと必ず立ち塞がる組織課題を解決する為、組織デザインの領域にサービスを拡大していくことも計画しています。


デザインとは?

昨今のデザインの定義は「ユーザーの課題解決」と言われることが多くなってきました。ただ様々な企業様とお話させていただいていますと、

「デザインって良い見た目を作ることでしょう?」

と思われることがまだまだ多いようです。また頭ではデザインについて理解していたとしても、つい無意識に「デザイン=画」と反射的に考えてられてしまうことも見られます。

案件をご相談いただく段階ですでに何を作るか要件が固まっているご依頼も多く、仮説のまま企画が進み検証を行わずUIデザインのみの予算とスケジュールでご依頼をいただくケースも多いです。もちろんUIのみでも全然対応させていただけるのですが、もっとこうした方がクライアント様にとって利益になるのに..、とわかっていながらもできるアプローチが限られ歯がゆい思いをすることがよくあります。


デザインの対応領域の広さ

見た目を作ることは俗に狭義のデザインと呼ばれます。ユーザーの視覚にアクセスするこのデザインアプローチは、現在でも有効なデザインの手段の一つでありますし、自身も元々大学でグラフィックデザインを専攻しビジュアルデザインやアートディレクターをしていたのでビジュアルの大切さやそのもたらすインパクトはよく理解しています。

しかし現在のデザインの定義は単に見た目を作るだけでなく、古くはマーケや企画が行っていた調査/分析を行い、ユーザーの置かれている背景や指向性などを理解し(Why)、誰に(Who)対し何を(What)提供価値としどのように提供するか(How)を考え、仮説を立てプロトタイプを作成し検証を行います。そしてデザイン思考でそのプロセスを繰り返し、ヒトが抱える課題を解決する為にアプローチしていきます。結果アウトプットは決して企業が一方的に作りたい/売りたいモノではなく、ユーザーにとってどういう解決になるのか?から逆算する為、場合によってはアプリやWebなど物体のあるモノを作るのではなく、サービスのような無形で提供した方が良い(Where)、と当初の予定とは異なる要件になることもあります。

デザインアプローチでは顧客フィットしたソリューションが提供できるので、デザインアプローチ→ユーザーが使いやすい→ユーザーがよく使ってくれる→ユーザー数が伸びる/アクティブ数が増える、ところをデザインは狙っていきます。そこからビジネスとして成立するかはマネタイズの領域になる為、営業やマーケと協力することになりますが、予算やスケジュール(When)もあるので大体はビジネスサイドと並走しながら進めていきます。一つのサービスやプロダクトを介し企業とユーザーがどうコミュニケーションをとっていくかを設計することが、ユーザーはもとより企業様にとって最大の利益になると信じています。

このように弊社のデザイナーはモノ作りやサービス設計の最初から最後まで一貫して携わることができる為、多くの一般の方が思っているよりデザイナーが対応する幅はかなり広範囲に及びます。
過去弊社内でも「昨今のデザイン領域が広すぎて1人のデザイナーだけではとても対応しきれない」と議論になりましたが、現在のデザイン領域に幅広く対応するにはチームとしてデザインを行っていく必要があると考えます。


デザインの予算

見た目を作るだけならデザイニングはエンジニアリングに比べればそれほどコストもかかりませんが、例えばUIデザインがアプローチできる層は一般的にはそのUIを触る人たちが主になる為、得られる経済効果、つまりリターンもお値段なりとなります。
対してユーザー調査やさらにはデザイン戦略から考えていくと期間や要員数などコストは高くなりますが、ユーザーにとってどういう形が最適化か、から考えていく為リターンが多く望めます。
デザイン=見た目を作る、という認識だと予算もかなり低めに見積もられている為、もっと良くなることがこちらから見て明らかだったとしてもお手伝いできることが相当限定されてしまうことになります。コストはかかってもペイできればビジネスとしては問題ないはずですが、そうなると決済権限が現場担当者の範疇を超えてきて...、などもあるあるです。
「もっと早い段階から相談してもらえれば...orz」
と良く思う一瞬です。
またあまり表には出ていない気がしますが、適切なデザインアプローチを行うとユーザーフィットした要件定義ができる為開発の戻りが少なく、開発コストを大きく抑えることができます。POや経営者が頭を悩ませるエンジニアのリソース不足にもデザイナーは寄与できます。


では、どうすれば良いのか?

経済産業省が2018年に「デザイン経営宣言」を出しましたが、経営者など予算にアクセスできる組織の上のレイヤーの方々がこのデザインの力をビジネスに活用できるか、が一つの鍵となるかと思います。デザインを上手く活用できる経営者がいれば一番良いですが、多くの場合そうでないケースが多い為、現場から押し上げていく事が多くなるかと思います。

自身インハウスデザイナーとして何社か経験していますが、広義のデザインやUXのアプローチはコツコツと社内で小さな実績を積み重ねていき、地道な草の根活動を行い成果に結びつけていく必要があります。自身は当時「賽の河原の石積み」と表現していましたが、積み上げた石を鬼*に壊されながらまた同じ石を積むという地味で見返りのないことを何年もかけてコツコツとしていかねばなりません。

*鬼:この場合の鬼とは特定のヒトを指しているわけではなく、組織や現代社会などデザイナーを取り巻く周囲の環境を指す。


デザイナーに必要なもの

組織や社会という壁を破りデザインの力を最大化する為、デザイナーに必要なものは何か?
ロジックやデザインの言語化が重要、というのは昨今のデザインの現場ではよく出てくる話題でそれを盾とするならば、それにプラスしてビジネス領域へのコミットがデザイナーにとって武器となりえます。

ただ良い剣と優れた盾を持っただけではどこかで頭打ちがきます。そこを乗り越えていく為には、なんとしてでも前に進もうとする気概や、やり遂げるという覚悟、踏まれても立ち上がる不屈さが必要であり、それを可能にさせるのが情熱/パッションであり、デザイナーにとってもっとも大切な根幹を成すモノだと考えます。デザインにおいてロジックを組み立てることは自身の意思を伝え相手に納得してもらう方法であり、ビジネスで結果を出していることやビジネス側の人達と同じ言語で話せることは非常に強みとなりますが、想いやそこにかける自身の覚悟がなければやはりヒトを動かすことはできませんしその領域まで到達もできないでしょう。デザインという仕事において、銀の弾丸はないのです。


ヒトがモノを買う時、情報を調べ色々と比較検討するけれど最後は理屈ではなく欲しいか欲しくないか定性判断で購入を決める、と言われたりしますが、その最後の一推しはヒトの想い、というのは古今東西変わらぬ人類普遍で変わらない法則なのでしょう。クライアント様が抱える課題を解決に導く為、デザインコンサルティンググループのデザイナーは心を燃やしながら日々デザインに向き合っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

マネーフォワードエックスでは、プロダクトやサービス開発などのソリューションはもちろん、組織課題も含めヒトが関わる課題の解決のお手伝いをしています。何か課題感をお持ちの企業様は、まずは気軽にご相談ください!

またデザイン部では一緒に働く仲間を募集しています!
リンク:https://hrmos.co/pages/moneyforward/jobs/0000213
リンク:https://hrmos.co/pages/moneyforward/jobs/0000215


次回は、プロダクトデザイングループの長、我らがガイスーさんこと菅井さんの登場ですので、お楽しみにー!



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