ピアノとレッスンと先生 ③a
高校の音楽科に入学した話を前回書きましたが、ご存知ない方もいらっしゃるかもしれないので、あらためて補足を。
高校の音楽科や音大などの受験科目は、英語・国語などとは別に専攻楽器(私の場合はフルート)、副専攻楽器(ピアノ、ピアノ専攻の人以外全員)、ソルフェージュ(前回参照)があります。
現在は、もしかすると入試科目を工夫をされている学校もあるかもしれませんが、入学後も基本的なことは同じで、専攻楽器以外(ピアノや声楽)の試験も定期的にありました。
さて、そういうことなので、入学後、フルート専攻であってもピアノのレッスンは続きます。こうなると単なる趣味ではなく、音楽を志す者としての学びになるはずなのですが。
実は…私は高校時代の記憶が少ないのです。多感なこの時期に音楽に打ち込むハズでしたが、入ってしまうと音楽科というより、私学の女子高ってこんな感じなんだね、という穏やかな印象でした。入学後、私の様子にフルートの先生から「アナタ、H高校(公立で音楽科がある高校)受けた方が良かったわね…」と言われたぐらいでした。
いわゆる燃え尽き症候群では?と言われたことがあるのですが、自分としては、絶対に受かるだろうと思っていた学校を受けて高校生になった、という感覚で、滑り止めも受けなかったぐらいです(ここだけ何故か強気)。
中学時代は、無駄に長い義務教育期間に疑問を感じて過ごしていたぐらいなので、高校はもう少し解放感があると思っていたのですが、何だか違っていたような気もします。同級生達はどんな思いで過ごしていたのかなぁ。
ちなみに、当時の校長先生は、音楽科を含めた全校生徒の誕生日に手書きのメッセージを葉書で送る、ということをされていて、私も頂きました。
サン=テグジュペリの星の王子様の有名なフレーズ ”本当に大切なものは目に見えないんだよ”と共に、片道2時間の通学を励まして下さる内容でした。
これを覚えているのは、当時の私の心に響いたからなのかもしれない。
本題のピアノのレッスンは、ロングのウエーブヘアで可愛いS先生。ショパンのワルツなどをレッスンして頂いた記憶はあるのですが、先に書いた様に高校生活自体にあまり印象がない…。お世話になったのに、申し訳ございません…。それでも、大学受験の時は、モーツァルトのソナタだったことだけは覚えています。きっと、フルートに集中できるように配慮して下さったのでは(苦笑)と思われるのですが。
思いっきり駆け足で3年後(笑)、本命の学校は落ちて、浪人する気持ちもなかったので、先に合格していた大学へ進学しました。
そこでも、ピアノレッスンは続くのでした。
…続く
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