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#小説
森の中に潜むもの(ショートショート)
あらすじ
舞台は異世界。傭兵の「俺」は大金につられ、森の中に潜むものを退治しようとするのだが……。
俺は、ナグ城に馬で向かっていた。傭兵として俺は各地で戦に明け暮れていたのだが最近は戦争もなく、暇を持て余していたのである。そこへちょっとした儲け話が、転がりこんだ。
城門には衛兵が2人いた。
「何の用だ? 貴様」
片方の衛兵が、ふてぶてしい顔つきで、俺を睨んだ。
「こいつを見て、ここへ来
ポリコレAI(SFショートショート)
あらすじ
未来の日本の作家を描いたSFショートショートです。
俺は一応職業作家だ。21世紀後半になっても人間が書く小説が存在し、人間の職業作家もまだいたのである。
なんとかデビューしたのはいいが、売れてる作家とは言えず、苦労していた。
サラリーマン時代は早く専業作家になりたいと感じていたが、会社員なら安月給でも安定した収入がある。小説家は、そうはいかない。
勤め人時代はやな奴もいたが
偶然(ショートショート)
俺が駅前を歩いていた時前から帽子をかぶったロングヘアの、サングラスをした女がやってきた。女が、サングラスを外す。
最初は見知らぬ顔だと思っていたが、驚くことによくよく見ると、元カノの唯である。
付き合ってた頃はショートカットだったしサングラスをかけてたから、気づかなかった。
「ご無沙汰ね。時間ある? 良かったらお茶でもしない?」
唯の発言に驚いた。俺を恨んでると思ってたのだ。
「昔のこと
人形師(SFショートショート)
あらすじ
時は未来。大富豪のジム・ドールは事業から引退し、今は人形師として活躍していたが……。
ジム・ドールは、太陽系中にその名を知られた人形師だ。
彼の手がけた等身大の美女を模した人形はまるで本当の人間のように見え、多くの者がその腕前を絶賛していた。
元々ジムは趣味として始めたがネットでそれを公開して、広く世に知られたのである。
彼は会社の経営で成功をおさめた大富豪だ。22世紀のビ
汝、闇より生まれしもの(SFショートショート)
あらすじ
時は未来。元は地球の植民星だった惑星でクーデターが勃発した!
夜の闇を切り裂くように、大地が揺れた。震度3ぐらいだろうか。この惑星の、このあたりの地域は地震が多い。
彼方にネオ・チョモランマの勇姿が黒々と見える。
地球にあるチョモランマという山から名前をもらったそうなのだが、俺は地球に行った経験がないので、本物は見た試しがない。
だから本物に似てるかどうかもわからなかっ
祝祭の星(SFショートショート)
あらすじ
ビル・ウッズ艦長の乗る宇宙探査艦は、未知の惑星に到着するが……。
その惑星から放たれた電波を、地球人の乗った宇宙探査艦がキャッチした。電波を受信すると、宇宙艦の司令室のホロモニターに、青い惑星が映し出される。
「この電波をキャッチした他星人のみなさん、我々プム星人は、みなさんの訪問を歓迎します」
スピーカーから流れたのは、英語である。ちなみに電波を傍受したスターシップ内で使われ