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【古典】ジブリはなぜ世界で人気なのか

ジブリ映画を見ていると、都会育ちの人も「懐かしいなぁ」という感覚になりますよね。
「日本といったらアニメだ!」と世界に言わせるきっかけを作ったジブリですが、なぜこんなにも人気なのでしょうか。

思うに、ジブリ映画には「もののあわれ」という日本人特有の美的感性があり、海外にはそれが魅力的に映るのではないかと思います。

「もののあわれ」とは

もののあわれは、
すべての生物や物事に対して、目に見えない「何か」を感じ取り、しみじみと趣を感じること
です。

ジブリ映画に見られるもののあわれ

『もののけ姫』の自然

もののけ姫は、自然と人間との争いを描いた作品ですが、自然が精巧に描かれていて、まるで人間のように生きている感じがしますよね。
また、森の神・シシ神がいること、モロの君が人間のように話せる描写を入れられたのは、万物に対して命が宿っていると考えた日本人にしかできない考え方を持っているからです。
これは「もののあわれ」という感性の根源
です。

『千と千尋の神隠し』の八百万の神々

ジブリ映画の中でも特に人気を誇る『千と千尋の神隠し』ですが、湯屋に訪れる妖怪のような者たちは、皆神様です。八百万の神々といって、万物に宿っている神様のことです。
「もののあわれ」を知っている日本人だから作れた作品なのですね。

このように、ジブリ映画はたくさんの「もののあわれ」の描写があり、世界中の人々を魅了します。

日本人が「懐かしい」と感じる理由は、「もののあわれ」という古来の考え方を無意識的に懐古しているのではないでしょうか。

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